プロビジョニングされた展開を拡張して、変化するワークロードの需要に対応することができます。水平方向に拡張するにはスケール インまたはスケール アウトのアクションを使用し、垂直方向に拡張するにはマシンの再構成を使用します。拡張および再構成アクションを管理する方法には、資格や承認ポリシーを使用する方法のほか、ブループリントに制約を直接設計する方法があります。

スケール インまたはスケール アウト

展開をプロビジョニングした後、展開内の仮想マシンまたはクラウド マシンのインスタンス数を増減させることによって、変化するワークロードの需要に対応することができます。たとえば、クラスタ化されたアプリケーション サーバ ノード、データベース ノード、およびロード バランサ ノードを備えた 3 層の銀行取引アプリケーションを展開したとします。需要が高まり、アプリケーション サーバ ノードの 2 つのインスタンスではすべてのトラフィックを処理できなくなったとします。ブループリントではアプリケーション サーバのインスタンスが最大 10 個までサポートされるため、スケール アクションを実行する資格があります。したがって、アプリケーションをスケール アウトできます。vRealize Automation でプロビジョニングされたアプリケーション アイテムに移動して、スケール アウト アクションを選択し、アプリケーション サーバ ノードのもう 1 つのインスタンスを展開に追加します。vRealize Automation によって、新しいマシンのプロビジョニング、アプリケーション ソフトウェア コンポーネントのインストール、ロード バランサの更新が行われるため、ご使用のアプリケーションで増大する要求に対処できます。

要求が減少した場合は、展開をスケール インできます。最新のマシンおよびソフトウェア コンポーネントから破棄され、展開されたアプリケーションで不要なリソースを使用しないようにネットワークおよびセキュリティ コンポーネントが更新されます。

表 1. 拡張可能なコンポーネントのサポート

コンポーネント タイプ

サポートあり

注:

マシン コンポーネント

はい

スケール アウトではマシンの追加インスタンスをプロビジョニングし、スケール インでは後入れ先出し方式でマシンを破棄します。

ソフトウェア コンポーネント

はい

ソフトウェア コンポーネントは拡張されるマシンに応じてプロビジョニングまたは破棄されます。アップデート ライフ サイクル スクリプトは、拡張されたマシン コンポーネントに依存するすべてのソフトウェア コンポーネントで実行されます。

ネットワークおよびセキュリティ コンポーネント

はい

ネットワークおよびセキュリティ コンポーネント(NSX ロード バランサ、セキュリティ グループ、およびセキュリティ タグを含む)は、新しい展開構成に合わせて更新されます。

拡張は、ネットワークとセキュリティ(ロード バランサや展開の設定を含む)に影響を与えます。1 つ以上のノードを含む展開をスケール インまたはスケール アウトすると、関連する NSX ネットワーク コンポーネントが更新されます。たとえば、オンデマンド NAT ネットワーク コンポーネントが展開に関連付けられている場合は、拡張要求に応じて NAT ルールが更新されます。

関連するロード バランサを含む展開をスケール インまたはスケール アウトすると、そのロード バランサは、新しく追加されたマシンを含めるように、またはティアダウン対象の負荷分散マシンを停止するように自動的に構成されます。

ロード バランサを含む展開をスケール アウトすると、そのロード バランサにセカンダリ IP アドレスが追加されます。スケール インとスケール アウトのいずれを実行するかに応じて、ロード バランサでの仮想マシンの追加または削除や、IaaS データベースでの仮想マシンの保存または削除が行われます。

XaaS コンポーネント

いいえ

XaaS コンポーネントは拡張可能でなく、拡張処理中には更新されません。ブループリントで XaaS コンポーネントを使用する場合は、ユーザーが拡張処理後に実行できるリソース アクションを作成し、必要に応じて XaaS コンポーネントの拡張または更新を行うことができます。または、マシン コンポーネントごとに許可する具体的なインスタンス数を設定して、拡張を無効にすることもできます。

ネストされたブループリント

はい

ネストされたブループリント内のサポートされるコンポーネントは、拡張されるマシン コンポーネントとの明示的な依存関係を作成する場合にのみ更新できます。明示的な依存関係を作成するには、デザイン キャンバスで依存関係を示す線を描画します。

展開をスケール アウトする際、vRealize Automation では既存の予約で申請されたリソースを割り当ててからスケール アウトを実行します。スケールが部分的に完了し、割り当て済みリソースに対する 1 個以上のアイテムのプロビジョニングに失敗した場合、リソースの割り当て解除は行われず、新しい申請で使用することはできません。拡張の失敗により、割り当て済みでありながら未使用のリソースは未解決リソースと呼ばれます。展開の拡張を再度試行することで、部分的に完了した拡張処理の修正を試みることができます。しかし、展開を現在のサイズに拡張することはできず、部分的に完了した拡張をこの方法で修正しても、未解決リソースの割り当ては解除されません。申請実施の詳細画面を表示して、どのノードでどのタスクが失敗したかを確認すると、拡張処理をもう一度実施することで部分的に完了した拡張を修正できるかどうかを判断するために役立ちます。拡張処理が失敗したり、部分的に完了したりしても、元の展開の機能に影響が及ぶことはなく、障害のトラブルシューティングを行いながらカタログ アイテムを引き続き使用することができます。

クラスタ化された展開の場合、ブループリントから作成された展開には 2 台以上の仮想マシンが含まれるため、ブループリントでホスト名カスタム プロパティを使用するのに、マシン プリフィックスの値が含まれない場合は、スケーリングに失敗します。この問題を回避するために、ブループリントの定義でマシン プリフィックス オプションを使用できます。使用しないと、スケーリング機能がクラスタ内の各仮想マシンと同様のホスト名設定を使用しようとします。

再構成を使用したスケール アップまたはスケール ダウン

vSpherevCloud Air、または vCloud Director 仮想マシンまたはクラウド マシンをプロビジョニングした後で、変化するワークロードの需要に対応するには、マシンの再構成を申請して、CPU、メモリ、ストレージ、ネットワークのマシン リソース仕様を増やしたり(スケール アップ)減らしたり(スケール ダウン)します。また、カスタム プロパティの追加、編集、削除や、説明の変更も可能です。マシンがパワーオンまたはパワーオフのいずれの状態でも、マシンの再構成を申請してスケール アップまたはスケール ダウンが可能です。

仮想マシンまたはクラウド マシンをスケール アップのために再構成する場合、処理が実行される前に、申請されたリソースが vRealize Automation によって現在の予約上で割り当てられます。リソースが使用不可能な場合、マシンの再構成は失敗します。マシンの再構成申請が失敗した場合、スケール アップ用に割り当てられたすべてのリソースは割り当て解除され、新しい申請に対して使用できるようになります。仮想マシンまたはクラウド マシンをスケール ダウンのために再構成する場合、リソースは、再構成が正常に完了するまで新しい申請で使用できなくなります。

表 2. 拡張のためのマシン再構成シナリオに必要な資格(vSpherevCloud AirvCloud Director のみ)

仮想マシンまたはクラウド マシンの所有者が実行する操作

必要な資格

必要な承認が得られたらすぐに拡張のための再構成を実行する。

再構成

拡張のための再構成を実行する日時を指定する。

再構成

スケジュール設定された時間までに申請が承認されなかったため、拡張のための再構成のスケジュールを再設定する。

再構成

失敗した再構成申請を再試行する。

再構成の実行

失敗した再構成申請をキャンセルする。

再構成のキャンセル

スケジュール設定された再構成申請をキャンセルする。

再構成のキャンセル