Cloud Assemblyクラウド ゾーンは、AWS や vSphere などのクラウド アカウント タイプに固有のコンピューティング リソースのセクションです。
クラウド ゾーンはリージョンに固有であり、プロジェクトに割り当てる必要があります。クラウド ゾーンとプロジェクトの関係は多対多です。Cloud Assemblyでは、Azure、AWS、GCP などの主要なパブリック クラウドと vSphere への展開がサポートされています。Cloud Assembly へのクラウド アカウントの追加を参照してください。
追加の配置制御には、配置ポリシー オプション、機能タグ、コンピューティング タグが含まれます。
配置ポリシー
配置ポリシーにより、指定したクラウド ゾーンの展開環境内でホストを選択しやすくなります。
- default - 可用性に基づいて、コンピューティング リソースをクラスタおよびホスト マシンに分散します。たとえば、特定の展開のすべてのマシンが、該当する最初のホストにプロビジョニングされます。
- binpack - 指定されたコンピューティングを実行するのに使用可能な十分なリソースのある、最も負荷の大きいホストにコンピューティング リソースを配置します。
- spread - 仮想マシンの数が最も少ないクラスタまたはホストに、展開レベルでコンピューティング リソースをプロビジョニングします。vSphere の場合、Distributed Resource Scheduler (DRS) が仮想マシンをホスト間で分散します。たとえば、ある展開環境のすべての要求されたマシンが同じクラスタに配置されても、次の展開では、その時点での負荷に応じて別の vSphere クラスタが選択されることがあります。
たとえば、次の構成を考えます。
- 5 台の仮想マシンを含む DRS クラスタ 1
- 9 台の仮想マシンを含む DRS クラスタ 2
- 6 台の仮想マシンを含む DRS クラスタ 3
3 台の仮想マシンのクラスタを申請し、spread ポリシーを選択すると、これらの仮想マシンはすべてクラスタ 1 に配置されます。更新された負荷は、クラスタ 1 については 8 台の仮想マシンになりますが、クラスタ 2 と 3 の負荷は 9 台と 6 台のままです。
さらに他の 2 台の仮想マシンを追加で申請すると、これらの仮想マシンは DRS クラスタ 3 に配置され、クラスタ 3 の仮想マシンは 8 台になります。クラスタ 1 と 3 の負荷は 8 台と 9 台で変わりません。
- spread by memory - 空きメモリの量が最も多いクラスタまたはホストに、展開レベルでコンピューティング リソースをプロビジョニングします。ただし、パブリック クラウド ゾーンとプライベート クラウド ゾーンでは、空きメモリの計算が異なります。
- プライベート クラウド ゾーン - ゾーンのホストまたはクラスタの合計メモリが取得されます。すべての管理対象マシンに割り当てられたメモリの量が取得されます。割り当てられたメモリを合計メモリで除算して比率が求められます。これは、ゾーンまたはクラスタのサイズに反比例します。比率が最も小さいゾーンまたはクラスタは、そのサイズに比例した空きメモリの量が最大であるため、使用可能なメモリが最も多いと見なされます。
- パブリック クラウド ゾーン - ホストまたはクラスタから合計メモリを取得することはできません。したがって、すべての管理対象仮想マシンに割り当てられたメモリの量が取得されます。クラウド ゾーンは割り当てられたメモリの量によって順序が決まるため、割り当てられたメモリの量が最も少ないゾーンが優先されます。
2 つのクラウド ゾーンの両方がプロビジョニングに必要なすべての基準を満たす場合は、配置ロジックによって、定義されたプロジェクト プロビジョニングの優先度が最も高いものが選択されます。
選択したクラウド ゾーン配置ポリシーとプロジェクト配置ポリシーの相互作用の詳細については、プロジェクト レベルの配置ポリシーがリソース割り当てに与える影響を参照してください。
機能タグ
ブループリントには、展開の配置を決定するのに役立つ制約タグが含まれています。展開時に、ブループリントの制約タグがクラウド ゾーンおよびコンピューティング リソースの一致する機能タグにマッピングされ、仮想マシン リソースの配置に使用できるクラウド ゾーンが決まります。
コンピューティング リソース
ワークロードのプロビジョニングに使用可能な AWS のアベイラビリティ ゾーンや vCenterクラスタなどのコンピューティング リソースを、このクラウド ゾーンに表示および管理できます。
クラウド アカウントの作成中に自動生成されたクラウド ゾーンは、データ収集後に、基盤となるコンピューティング リソースに関連付けられます。
vCenterServer コンピューティング クラスタが DRS に対応している場合、クラウド ゾーンには、コンピューティングのリストに含まれるクラスタのみが表示され、子ホストは表示されません。vCenterServer コンピューティング クラスタが DRS に対応していない場合、クラウド ゾーンにはスタンドアローンの ESXi ホストが表示されます(ある場合)。
クラウド ゾーンの必要に応じたコンピューティング リソースを追加します。[コンピューティング] タブには、クラウド ゾーンにコンピューティング リソースを含める方法を制御できるフィルタ メカニズムが用意されています。初期状態では、このフィルタの選択項目にはすべてのコンピューティング リソースが含まれます。その下のリストに示されるのが使用可能なすべてのコンピューティング リソースであり、これらはすべて展開内で使用できます。クラウド ゾーンにコンピューティング リソースを追加する場合には、他に 2 つのオプションを選択できます。
- [コンピューティングの手動選択] - 下のリストからコンピューティング リソースを手動で選択する場合は、このオプションを選択します。選択したら、[コンピューティングの追加] をクリックしてリソースをゾーンに追加します。選択したリソースは展開内で使用できるようになります。
- [コンピューティングをタグによって動的に含める] - タグに基づいてコンピューティング リソースをゾーンに含める、または除外する場合は、このオプションを選択します。コンピューティング リソースの既存のタグに一致する適切なタグを追加するまでは、すべてのコンピューティング リソースが表示されます。1 つまたは複数のタグを追加した後、フィルタに一致するタグを持つコンピューティング リソースはゾーンに追加されて、展開内で使用できるようになります。フィルタに一致しないリソースは除外されます。
- すべての未割り当てのコンピューティングを含める - このオプションを選択すると、新しいコンピューティングが使用可能になった際でもクラウド ゾーンが動的に更新されません。ゾーンには、作成時に使用可能なコンピューティングのみが存在します。
どちらのコンピューティング オプションでも、表示されているコンピューティング リソースの右側のボックスを 1 つまたは複数選択して [削除] をクリックすることで削除できます。
コンピューティング タグを使用すると、配置をさらに制御できます。次の例に示すように、タグを使用して、使用可能なコンピューティング リソースを 1 つ以上のタグに一致するリソースのみにフィルタできます。
- コンピューティングにタグが含まれておらず、フィルタも使用されていない場合
- 2 つのコンピューティングに同じタグが含まれているが、フィルタは使用されていない場合
- 2 つのコンピューティングに同じタグが含まれており、タグ フィルタが 2 つのコンピューティングで使用されるタグに一致する場合
プロジェクト
このクラウド ゾーンへのワークロード プロビジョニングをサポートするように構成されているプロジェクトを表示できます。
[情報] ダッシュボード
vRealize Automationと連携するように構成した vRealize Operations Manager アプリケーションが関連付けられている場合は、クラウド ゾーンの [情報] ダッシュボードにアクセスできます。vRealize Automationと vRealize Operations Manager の両方でクラウド アカウントが構成されていて、vRealize Operations Manager で監視されている場合、ダッシュボードには vSphere またはVMware Cloud on AWS クラウド ゾーンのリソースと展開に関するキャパシティ関連の情報が表示されます。[情報] ダッシュボードの詳細については、vRealize Automation の vRealize Operations Manager メトリックを使用したリソース管理と展開の最適化を参照してください。