クラウド テンプレートを定義して、外部 IP アドレス管理プロバイダから IP アドレス割り当てを取得および管理することができます。この例では、外部 IP アドレス管理プロバイダとして Infoblox を使用します。

外部 IP アドレス管理統合ワークフローの最後の手順では、クラウド テンプレートを定義して展開することで、以前に定義したネットワークおよびネットワーク プロファイルを組織の Infoblox アカウントに接続し、展開した仮想マシンの IP アドレス割り当てを vRealize Automation からではなく、外部 IP アドレス管理プロバイダから取得および管理します。

このワークフローでは、外部 IP アドレス管理プロバイダとして Infoblox を使用しており、一部の手順では例の値が Infoblox に固有のものになっていますが、この手順は他の外部 IP アドレス管理の統合にも適用できます。

注: 外部 IP アドレス管理プロバイダとして Infoblox を使用するクラウド テンプレートの場合、20 分以内に最大 200 の同時展開を実行できます。このスケール ファクタは、次のサンプル コードに示すように、外部 IP アドレス管理プロバイダとして Infoblox を使用するネットワーク上の vCenter Server に展開された単一の仮想マシンを含むクラウド テンプレートでテストされています。

ビデオ グラフィック記号VMware vRealize Automation および Infoblox DDI を使用した IP アドレス管理および DNS の自動化関連情報は Infoblox のブログに記載されています。

クラウド テンプレートを展開して仮想マシンを起動すると、展開内の各仮想マシンに使用される IP アドレスは、[リソース] > [ネットワーク] 画面にネットワーク エントリとして表示されます。また、IP アドレス管理プロバイダのアカウントの IP アドレス管理プロバイダ ネットワーク、およびホスト vCenter Server に展開された各仮想マシンの vSphere Web Client レコードでは、新しいホスト レコードとして表示されます。

前提条件

この手順は、外部 IP アドレス管理プロバイダの統合ワークフローのコンテキストで説明しています。チュートリアル:vRealize Automation のプロバイダ固有の外部 IP アドレス管理統合の構成を参照してください。

手順

  1. [クラウド テンプレート] > [新規作成] の順にクリックし、[新規クラウド テンプレート] 画面に次の情報を入力して [作成] をクリックします。
    • [名前] = ipam-bpa
    • [説明] = Infoblox IP アドレス管理統合を使用するクラウド テンプレート
    • [プロジェクト] = 123VC
  2. この例では、クラウドに依存しないマシン コンポーネントと、クラウドに依存しないネットワーク コンポーネントをクラウド テンプレート キャンバスに追加し、2 つのコンポーネントを接続します。
  3. クラウド テンプレート コードを編集して、ネットワーク プロファイルに追加した機能タグに一致する制約タグをネットワーク コンポーネントに追加します。この例では、このタグ値は infoblox_abx です。
  4. クラウド テンプレート コードを編集し、ネットワーク割り当てのタイプを static に指定します。

    外部 IP アドレス管理プロバイダを使用している場合は、assignment: static 設定が必要です。

    この例では、指定された(架空の値の)IP アドレス xx.yy.zzz.0 は、関連付けられたネットワーク プロファイルでネットワークに選択した外部 IP アドレス管理のアドレス空間で現在使用可能であることが確認されています。assignment: static 設定は必須ですが、address: value 設定は不要です。外部 IP アドレスの選択範囲を特定のアドレス値で始めることができますが、これは必須ではありません。address: value 設定を指定しない場合、外部 IP アドレス管理プロバイダは外部 IP アドレス管理ネットワークで使用可能な次のアドレスを選択します。

  5. クラウド テンプレート コードを次の例を参照して確認します。
    サンプル コード:
    formatVersion: 1
    inputs: {}
    resources:
      Cloud_Network_1:
        type: Cloud.Network
        properties:
          networkType: existing
          name: ipam
          constraints: 
            - tag: infoblox_abx
      Cloud_Machine_1:
        type: Cloud.Machine
        properties:
          image: ubuntu
          flavor: small
          networks:
            - network: '${resource.Cloud_Network_1.id}'
              assignment: static
              address: xx.yy.zzz.0 (fictitious value)
              name: '${resource.Cloud_Network_1.name}'

    クラウド テンプレートで DNS および DHCP の設定を指定する際に使用できる Infoblox プロパティの例については、vRealize Automation クラウド テンプレートでの IP アドレス管理統合における Infoblox 固有のプロパティと拡張属性の使用 を参照してください。

  6. クラウド テンプレート画面で [展開] をクリックし、展開に Infoblox-1 という名前を指定し、[展開の種類] 画面の [展開] をクリックします。
  7. クラウド テンプレートの展開中に、[拡張性] タブをクリックし、[アクティビティ] > [アクションの実行] の順に選択して、Infoblox_AllocateIP_n 拡張性アクションが実行されていることを確認します。

    拡張性アクションが完了し、マシンがプロビジョニングされると、Infloblox_Update_n アクションによって、MAC アドレスが Infoblox に伝達されます。

  8. Infoblox アカウントにログインして開くと、IP アドレス管理アドレスの新しいホスト レコードが関連付けられた 10.23.117.0/24 ネットワークに表示されます。Infoblox で DNS タブを開き、新しい DNS ホスト レコードを表示することもできます。
  9. 仮想マシンがプロビジョニングされていることを確認するには、ホスト vCenter Server および vSphere Web Client にログインして、プロビジョニングされたマシンを特定し、DNS 名と IP アドレスを確認します。

    プロビジョニングされた仮想マシンが起動すると、Infoblox_AllocateIP の拡張性アクションによって、MAC アドレスが Infoblox に伝達されます。

  10. vRealize Automation の新しいネットワーク レコードを表示するには、[インフラストラクチャ] > [リソース] > [ネットワーク] の順に選択し、[IP アドレス] タブをクリックして開きます。
  11. 展開を削除すると、展開内の仮想マシンの IP アドレス管理アドレスが解放され、外部 IP アドレス管理プロバイダで再度 IP アドレスを他の割り当てに使用できるようになります。vRealize Automation でのこのイベントの拡張性アクションは Infoblox_Deallocate です。