プライベート クラウドのアプリケーションと仮想マシンを、VMware Cloud on AWSで実行した場合のコストを評価することができます。vRealize Business for Cloudは、プライベート クラウドと同じような構成の VMware Cloud on AWS 上でアプリケーションと仮想マシンを実行した場合のコストを計算して表示します。

前提条件

アプリケーションまたはビジネス サービスを選択できるように、[ビジネス マネジメント] > [消費] > [アプリケーション] でアプリケーションまたはビジネス サービスを定義しておく必要があります。

手順

  1. vRealize Business for Cloudに管理者としてログインします。
    • https://vRealize_Automation_host_name/vcac/org/tenant_URLvRealize Automation 統合設定の場合)

    • https://vRealize_Business_for_Cloud_host_name/itfm-cloudvRealize Business for Cloud スタンドアロン設定の場合)

  2. [Business Management] をクリックします。
  3. [What-if 分析] を展開します。
  4. [VMware Cloud on AWS] を選択します。

    [シナリオ名] には、現在の日付 (Scenario_DD_MMM_YYYY) がデフォルトで入力されています。この値は変更できます。

  5. 比較分析を行う定義済みのアプリケーションまたは仮想マシンを選択します。

    場所

    選択

    [アプリケーションの選択]

    アプリケーションまたはビジネス サービスを選択します。

    アプリケーションまたはビジネス サービスを定義していない場合は、[アプリケーション (ビジネス サービス) の定義] をクリックしてアプリケーションを定義します。

    [仮想マシンの選択]

    次のフィルタを使用して仮想マシンを選択します。

    • [データセンターの選択]

    • [クラスタの選択]

    • [仮想マシンの選択]

    [許容する障害の数]

    デフォルト値は 1 です。この値は、使用可能なストレージ容量の計算に使用されます。

    [障害の許容方法]

    デフォルト値は、RAID 5 です。この値は、使用可能なストレージ容量の計算に使用されます。

    [許容する障害の数][障害の許容方法] オプションで、VMware Cloud on AWS ホストの使用可能なストレージ容量が決定されます。

    ホストの RAW 容量が 14.3 TB で、キャッシュを除いた RAW 容量が 10.7 TB とします。以下は、10.7 TB の RAW 容量への適用が想定される構成です。

    • [許容する障害の数] が 1 で [障害の許容方法] が RAID 1 の場合、使用可能な容量は RAW 容量の 50% です。

    • [許容する障害の数] が 2 で [障害の許容方法] が RAID 1 の場合、使用可能な容量は RAW 容量の 33% です。

    • [許容する障害の数] が 1 で [障害の許容方法] が RAID 5 または 6 の場合、使用可能な容量は RAW 容量の 75% です。

    • [許容する障害の数] が 2 で [障害の許容方法] が RAID 5 または 6 の場合、使用可能な容量は RAW 容量の 67% です。

    したがって、各ホストの効率的な使用可能容量は、使用可能な容量に、標準 vSAN メタデータのオーバーヘッドとスラック (25%) を加えることによって計算されます。

    次の組み合わせで選択することもできます。

    • アプリケーションおよび個々の仮想マシン。

    • アプリケーションまたは個々の仮想マシン。

    選択したアプリケーションと仮想マシンが下に表示されます。

  6. [シナリオを実行] をクリックします。

    プライベート クラウドと VMware Cloud on AWSの両方について、選択したアプリケーションまたは仮想マシンの使用率に基づく比較コストが表示されます。

    プライベート クラウド

    VMware Cloud on AWS

    • 割り当て済みのキャパシティ に、プライベート クラウドに割り当てられた CPU、メモリ、およびストレージが表示されます。

    • 実際の使用済みのキャパシティ に、アプリケーションおよび仮想マシンで使用されている CPU、メモリ、およびストレージが表示されます。

    • 標準使用率は、15% の CPU 使用率、75% のメモリ使用率で計算されます。

    • 実際の使用率よりも標準使用率のコストの方が小さい場合は、プライベート クラウドの使用率を改善できます。

    プライベート クラウドの月次コストの合計は、評価用に選択されたすべての仮想マシン コストの合計になります。このコストは、満 1 か月分として計算されます。このコストを実際の値に近づけるには、カスタムの値を入力して使用中のインフラストラクチャに一致するようにコスト ドライバを変更する必要があります。

    • 移行する場合にVMware Cloud on AWSで必要となるホスト数が表示されます。最初の購入時には、4 台以上のホストが含まれています。

    • 各ホストの実際の使用済みのキャパシティは、青色で塗り潰されて表示されます。

    • 総コストは、各ホストの有効な月次購入コストに、必要なホスト数を掛けて算出されます。

    • 必要な CPU およびメモリは、使用率に基づいて計算されます。

    • 必要なストレージは、プライベート クラウドに割り当てられたキャパシティに基づいて計算されます。

    VMware Cloud on AWSの月次の合計コストは、選択したワークロード キャパシティを配置することで、VMware Cloud on AWS ホストの使用済み容量に基づいて計算されます。計算では、3 つのリソース(CPU、RAM、ストレージ)のすべてのコストが考慮されます。ホストに対する推奨と使用率 (%) は、制約されたリソースに基づいて計算されますが、月あたりの合計コストは 3 つのリソース(CPU、メモリ、割り当てられたストレージの使用量)すべてを考慮して計算されます。月あたりの合計コストは、3 つのリソース(CPU、メモリ、ストレージ)の使用状況を購入コストとの比で示します。ホストの使用容量(ホストの青く示された部分)が高い割合を示していても、月あたりの合計コストが低い場合は、リソースがバランスよく使用されていないことを示唆しています。

  7. (オプション) 予約済みのキャパシティを変更するには、[VMware Cloud on AWS] ペインで [予約済みのキャパシティの編集] をクリックして、次の値のスライダを移動します。
    • [コンピュート]

    • [メモリ]

    行った変更内容に応じて、移行に関する総コストが調整されます。たとえば、512 GB RAM を搭載したホストのメモリについて、予約済みキャパシティとして 25% を選択した場合、ホストのキャパシティは 75% (384 GB) であるとみなされます。

  8. (オプション) ハイブリッド ロイヤルティ割引を編集するには、総コスト/月 の下の [編集] をクリックして、割引率を入力します。

    割引率は、有効な割引がある場合のみ適用してください。

    割引は 1 年間および 3 年間のサブスクリプション プランにのみ適用されます。オンデマンド プランには適用されません。

  9. (オプション) シナリオを変更するには、次の手順を実行します。
    1. scenario_name の横にある [シナリオの編集] をクリックします。
    2. [シナリオ名] の値を変更します。
    3. 必要に応じて、選択したアプリケーションおよび仮想マシンを変更します。
    4. [シナリオを実行] をクリックします。
  10. (オプション) 移行の評価結果をエクスポートするには、[CSV にエクスポート] をクリックします。

    評価結果が vmc_migrations_export_current date.csv ファイルとして保存されます。