サーバ ハードウェア コスト ドライバとリソース使用率のパラメータを構成して、正確なコストを計算し、環境の効率を上げることができます。

コスト ドライバは、仮想環境のリソースとパフォーマンスを分析します。コスト ドライバは、定義された値に基づいて再利用の機会を識別し、リソースとコストの無駄を減らすための推奨事項を提示します。

vCenter Server の減価償却モデルと年数の設定方法

次の手順を使用して、減価償却モデルと年数を設定できます。
  1. 左側のメニューで [構成] をクリックし、[コスト設定] をクリックします。
  2. [設定] をクリックします。
  3. ドロップダウン メニューで [インフラストラクチャ タイプ] として vCenter Server を選択します。
  4. [コスト設定 - 財務会計モデル] 画面で、[減価償却年数] を 2 ~ 5 の範囲で選択します。
  5. 要件に従って [減価償却モデル] を選択し、[保存] をクリックします。

VMware Cloud インフラストラクチャのコスト率の編集

次の手順を使用して、パブリック クラウド アカウントのコスト率を設定または変更できます。
  1. 左側のメニューで [構成] をクリックし、[コスト設定] をクリックします。
  2. [設定] をクリックします。
  3. [インフラストラクチャ タイプ]ドロップダウン メニューから選択したパブリック クラウド アカウントを選択します。
  4. [組織] ドロップダウン メニューから必要な組織を選択します。
  5. [CPU][メモリ]、および [ストレージ] のコスト率を入力します。
  6. 割引率を入力します。
    注: 割引率は、VMC on AWS/Azure VMware Solution アダプタで請求が無効になっている場合にのみ適用され、そのリージョンに適用される 1 時間あたりの参照コスト(標準価格)に適用されます。
  7. [リージョン] を選択して、[保存] をクリックします。
    注: この値は、VMware Cloud Foundation vCenter Server が vCenter Server アダプタのみを使用して vRealize Operations に構成されている場合に考慮されます。

デフォルトの割引率はゼロです。VMC on AWS 環境内のすべての組織に対して割引率を設定または編集できます。また、VMC on AWS 環境の特定の組織に対して割引率を設定または編集することもできます。コスト計算を実行し、割引率が月次 CPU 基準レート、月次メモリ基準レート、および月次ストレージ基準レートのメトリックに反映されているかどうかを確認することができます。

減価償却の環境設定の構成

サーバ ハードウェア コスト ドライバの償却原価を計算するために、減価償却の方式と期間を設定できます。コスト ドライバは 2 年間の減価償却期間をサポートしています。減価償却期間は 2 ~ 5 年の範囲で設定できます。
注: コスト ドライバは年単位の減価償却価額を計算し、その値を 12 で割って月単位の減価償却を算出します。
方法 計算
定額法 Yearly straight line depreciation = [(original cost - accumulated depreciation) / number of remaining depreciation years]
倍額定率法または定額法の最大値 Yearly max of Double or Straight = Maximum (yearly depreciation of double declining balance method, yearly depreciation of straight line method)

Yearly depreciation of double declining method= [(original cost - accumulated depreciation) * depreciation rate].

Depreciation rate = 2 / number of depreciation years.
注: Double declining depreciation for the last year = original cost - accumulated depreciation

定額法の減価償却方式の例

取得原価 減価償却累計額 定額法の減価償却費
1 年目 10000 0
[(10000-0)/5] =	2000
2 年目 10000 2000
[(10000-2000)/4] = 2000
3 年目 10000 4000
[(10000-2000)/3] = 2000
4 年目 10000 6000
[(10000-2000)/2] = 2000
5 年目 10000 8000
[(10000-2000)/1] = 2000

倍額定率法および定額法の最大値の減価償却方式の例

取得原価 減価償却率 減価償却累計額 定額法の減価償却費
1 年目 10000 0.4 0
Maximum([(10000-0)*0.4],[(10000-0)/5])
= Maximum(4000, 2000) = 4000
1 か月あたり 333.33。
2 年目 10000 0.4 4000
Maximum([(10000-4000)*0.4],[(10000-4000)/4])
= Maximum (2400, 1500) = 2400
1 か月あたり 200。
3 年目 10000 0.4 6400
Maximum([(10000-6400)*0.4],[(10000-6400)/3])
= Maximum (1440, 1200) = 1440
1 か月あたり 120。
4 年目 10000 0.4 7840
Maximum([(10000-7840)*0.4],[(10000-7840)/2])
= Maximum (864, 1080) = 1080
1 か月あたり 90。
5 年目 10000 0.4 8920
Maximum([(10000-8920)*0.4],[(10000-8920)/1])
= Maximum (432, 1080) = 1080
1 か月あたり 90。