vRealize Operations Manager では、データストア オブジェクトのキャパシティ、デバイス、およびサマリのメトリックが収集されます。

容量メトリックは、データストア オブジェクト用に計算できます。「キャパシティ分析生成メトリック」を参照してください。

データストアの容量メトリック

容量メトリックには、データストアの容量に関する情報が示されます。

メトリック名 説明
キャパシティ|使用可能な容量 (GB) このメトリックは、データストアで利用可能な空き容量を示します。

データストアの未使用のストレージ容量を把握するには、このメトリックを使用します。データストアのストレージが予想外に増大した場合に対応できるように、十分な空きディスク容量を確保してください。データストアの正確なサイズは、企業ポリシーに基づきます。

キー:capacity|available_space

キャパシティ|プロビジョニング済み (GB) このメトリックは、仮想マシンに割り当てられたストレージ量を示します。

データストアで使用されているストレージ容量を把握するには、このメトリックを使用します。

スパイクや異常な増加を識別するには、メトリック トレンドをチェックします。

キー:capacity|provisioned

キャパシティ|キャパシティ合計 (GB) このメトリックは、データストア全体のサイズを示します。

データストアの合計容量を把握するには、このメトリックを使用します。

一般的には、データストアのサイズが小さくなり過ぎないようにしてください。VMFS のデータストア サイズは、過去数年間で仮想化の成熟に伴って増大しており、サイズの大きい仮想マシンが搭載されるようになっています。仮想マシンの処理に十分なサイズを確保して、データストアの拡散を防ぎます。VMFS には 5 TB、vSAN には 5 TB 超の使用がベスト プラクティスです。

キー:capacity|total_capacity

容量 | 使用量 (GB) このメトリックは、データストアで使用されているストレージ量を示します。

キー:capacity|used_space

キャパシティ|ワークロード (%) キャパシティ ワークロード。

キー:capacity|workload

容量|コミットされていない領域 (GB) コミットされていない領域(ギガバイト単位)。

キー:capacity|uncommitted

キャパシティ|プロビジョニング済みコンシューマ領域の合計 プロビジョニング済みコンシューマ領域の合計。

キー:capacity|consumer_provisioned

キャパシティ|使用済み容量 (%) このメトリックは、データストアで使用されているストレージ量を示します。

データストアで使用されているストレージ容量のパーセンテージを把握するには、このメトリックを使用します。

このメトリックを使用する場合は、ストレージの空き容量が 20% 以上あることを確認してください。空き容量が 20% 未満の場合は、スナップショットが削除されていないと問題が発生する可能性があります。ストレージの空き容量が 50% より多い場合は、ストレージが最適な方法で使用されていません。

キー:capacity|usedSpacePct

データストアのデバイス メトリック

デバイス メトリックには、デバイスのパフォーマンスに関する情報が示されます。

メトリック名 説明
デバイス|バス リセット このメトリックは、パフォーマンス間隔中のバス リセット数を示します。

キー:devices|busResets_summation

デバイス|コマンドアボート数 このメトリックは、パフォーマンス間隔中にキャンセルされたディスク コマンドの数を示します。

キー:devices|commandsAborted_summation

デバイス|発行されたコマンド このメトリックは、パフォーマンス間隔中に発行されたディスク コマンドの数を示します。

キー:devices|commands_summation

デバイス|読み取り遅延(ミリ秒) このメトリックは、ゲスト OS 側から見た平均読み取り時間を示します。このメトリックは、カーネル ディスク読み取り待ち時間と物理デバイス読み取り待ち時間の合計です。

キー:devices|totalReadLatency_averag

デバイス|カーネル ディスクの読み取り遅延(ミリ秒) 読み取りごとに ESX ホスト仮想マシン カーネルでかかった平均時間。

キー:devices|kernelReadLatency_average

デバイス|カーネル書き込み遅延(ミリ秒) 書き込みごとに ESX Server 仮想マシン カーネルでかかった平均時間。

キー:devices|kernelWriteLatency_average

デバイス|物理デバイス読み取り遅延(ミリ秒) 物理デバイスからの読み取りを終了するまでの平均時間。

キー:devices|deviceReadLatency_average

デバイス|キュー書き込み遅延(ミリ秒) 書き込みごとに ESX Server 仮想マシン カーネル キューでかかった平均時間。

キー:devices|queueWriteLatency_average

デバイス|物理デバイス書き込み遅延(ミリ秒) 物理デバイスからの書き込みを終了するまでの平均時間。

キー:devices|deviceWriteLatency_average

データストアのデータストア メトリック

データストアのメトリックでは、データストア使用に関する情報が提供されます。

メトリック名 説明
データストア|遅延合計(ミリ秒) このメトリックは、データストア レベルで調整済みの読み取りおよび書き込み遅延を示します。調整済みとは、遅延時間で I/O 数が考慮されていることです。I/O が読み取り中心の場合、この結合値は読み取りの影響を受けます。

これは、データストアで実行されているすべての仮想マシンの平均です。これは平均であるため、一部の仮想マシンの遅延は理論上、このメトリックが示す値より長くなります。仮想マシンの最長遅延を確認するには、最大仮想マシン ディスク遅延メトリックを使用します。

データストアのパフォーマンスを確認するには、このメトリックを使用します。これはデータストアの 2 つの主要なパフォーマンス インジケータの 1 つであり、もう 1 つは最大読み取り遅延です。最大値と平均値を組み合わせることで、要求に対するデータストアの対応状況をより適切に把握できます。

この数値は、パフォーマンスの予想値より低くなるはずです。

キー:datastore|totalLatency_average

データストア|スループットの合計 (KBps) 平均使用量(キロバイト毎秒単位)。

キー:datastore|usage_average

データストア|読み取り遅延(ミリ秒) データストアからの読み取り処理の平均時間。遅延合計 = カーネル遅延 + デバイス遅延。

キー:datastore|totalReadLatency_average

データストア|書き込み遅延(ミリ秒) データストアへの書き込み処理の平均時間。遅延合計 = カーネル遅延 + デバイス遅延

キー:datastore|totalWriteLatency_average

データストア|デマンド 需要。

キー:datastore|demand

データストア|実行中 I/O 要求 データストアの OIO。

キー:datastore|demand_oio

データストア|読み取り IOPS このメトリックは、収集間隔中に発行された読み取りコマンドの 1 秒あたりの平均数を示します。

IOPS の総数が予想より多い場合は、このメトリックを使用します。メトリックが読み取り中心または書き込み中心のいずれであるかを確認します。これは、IOPS 増大の原因の特定に役立ちます。バックアップ、アンチウイルス スキャン、Windows Update などの特定のワークロードによって、読み取り/書き込みパターンが形成されます。たとえばアンチウイルス スキャンの場合はほとんどがファイル システムの読み取りであるため、読み取り中心となります。

キー:datastore|numberReadAveraged_average

データストア|書き込み IOPS このメトリックは、収集間隔中に発行された書き込みコマンドの 1 秒あたりの平均数を示します。

IOPS の総数が予想より多い場合は、このメトリックを使用します。ドリルダウンして、メトリックが読み取り中心または書き込み中心のいずれであるかを確認します。これは、IOPS 増大の原因の特定に役立ちます。バックアップ、アンチウイルス スキャン、Windows Update などの特定のワークロードによって、読み取り/書き込みパターンが形成されます。たとえばアンチウイルス スキャンの場合はほとんどがファイル システムの読み取りであるため、読み取り中心となります。

キー:datastore|numberWriteAveraged_average

データストア|読み取りスループット (KBps) このメトリックは、パフォーマンス間隔中のデータ読み取り量を示します。

キー:datastore|read_average

データストア|書き込みスループット (KBps) このメトリックは、パフォーマンス間隔中にディスクに書き込まれるデータ量を示します。

キー:datastore|write_average

仮想 SAN のデータストア メトリックについて

datastore|oio|workload は、仮想 SAN データストアではサポートされていません。このメトリックは、仮想 SAN データストア用にサポートされている datastore|demand_oio に依存します。

datastore|demand_oio という名前のメトリックも、仮想 SAN データストアのその他のメトリックに依存し、その 1 つはサポートされていません。

  • devices|numberReadAveraged_average および devices|numberWriteAveraged_average という名前のメトリックはサポートされていません。
  • devices|totalLatency_average という名前のメトリックはサポートされていません。

その結果、vRealize Operations Managerは仮想 SAN データストアでは、datastore|oio|workload という名前のメトリックを収集しません。

データストアのディスク容量メトリック

ディスク容量メトリックでは、ディスク容量使用に関する情報が提供されます。

メトリック名 説明
ディスク容量|仮想ディスク数 仮想ディスク数。

キー:diskspace|numvmdisk

ディスク容量|プロビジョニング済み容量 (GB) プロビジョニング済み領域(ギガバイト)。

キー:diskspace|provisioned

ディスク容量|使用済み共有容量 (GB) 共有されている使用量(ギガバイト)。

キー:diskspace|shared

ディスク容量|スナップショット領域 (GB) このメトリックは、特定のデータベースでのスナップショットによる使用容量を示します。

データストアの仮想マシンのスナップショットが使用しているストレージ容量を把握するには、このメトリックを使用します。

スナップショットが使用している容量が 0 GB または最小限であることを確認します。1 GB を超える場合は、警告がトリガされます。実際の値は、データストア内の仮想マシンの I/O 負荷によって決まります。これらの仮想マシンで DT を実行して、アノマリを検出します。スナップショットを 24 時間以内にクリアします。この操作は、バックアップやパッチ適用の終了時に実行することをお勧めします。

キー:diskspace|snapshot

ディスク容量|使用済み仮想ディスク (GB) 使用済み仮想ディスク容量(ギガバイト単位)。

キー:diskspace|diskused

ディスク容量|使用済み仮想マシン (GB) 使用済み仮想マシン領域(ギガバイト単位)。

キー:diskspace|used

ディスク容量|使用済みの総ディスク容量 このオブジェクトで認識できる、すべてのデータストアで使用済みの総ディスク容量。

キー:diskspace|total_usage

ディスク容量|総ディスク容量 このオブジェクトで認識できる、すべてのデータストア上の総ディスク容量。

キー:diskspace|total_capacity

ディスク容量|使用済み総容量 (GB) 使用済み合計容量(ギガバイト単位)。

キー:diskspace|disktotal

ディスク容量|スワップ ファイル容量 (GB) スワップ ファイル領域(ギガバイト単位)。

キー:diskspace|swap

ディスク容量|その他の仮想マシン容量 (GB) その他の仮想マシン領域(ギガバイト単位)。

キー:diskspace|otherused

ディスク容量|空き容量 (GB) データストア上の未使用の使用可能領域

キー:diskspace|freespace

ディスク容量|空き容量 (GB) データストアの合計キャパシティ(ギガバイト単位)。

キー:diskspace|capacity

ディスク容量|オーバーヘッド オーバーヘッドしているディスク容量の量。

キー:diskspace|overhead

データストアの概要メトリック

サマリ メトリックでは、全体的なパフォーマンスに関する情報が提供されます。

メトリック名 説明
サマリ|ホスト数 このメトリックは、データストアの接続先のホスト数を示します。

データストアの接続先のクラスタ数を把握するには、このメトリックを使用します。

この数は大きくなり過ぎないようにしてください。これは、ホストごとにデータストアをマウントすることは適切ではないためです。データストアとクラスタをペアにして、操作をシンプルにする必要があります。

キー:summary|total_number_hosts

サマリ|仮想マシンの総数 このメトリックは、データストアに VMDK ファイルを保存している仮想マシンの数を示します。仮想マシンで 4 つのデータストアに 4 つの VMDK が保存されている場合、この仮想マシンはデータストアごとにカウントされます。

特定のデータストアに少なくとも 1 つの VMDK がある仮想マシンの数を把握するには、このメトリックを使用します。

仮想マシンの数は、集中リスク ポリシーの範囲内であることが必要です。

また、データストアが適切に使用されていることも重要です。少数の仮想マシンだけがデータストアを使用している場合は、適切な使用とは見なされません。

キー:summary|total_number_vms

サマリ|仮想マシンの最大数 仮想マシンの最大数。

キー:summary|max_number_vms

サマリ|ワークロード インジケータ ワークロード インジケータ。

キー:summary|workload_indicator

サマリ|クラスタの数 このメトリックは、データストアの接続先のクラスタ数を示します。

キー:summary|total_number_clusters

サマリ|仮想マシン テンプレートの数 仮想マシン テンプレートの数。

キー:Summary|Number of VM Templates

データストアのテンプレート メトリック

メトリック名 説明
テンプレート|使用済み仮想マシン 仮想マシン ファイルによって使用されている領域。

キー:template|used

テンプレート|アクセス時間 前回のアクセス時間

キー:template|accessTime

データストアのコスト メトリック

コスト メトリックは、コストについての情報を提供します。

メトリック名 説明
月次ディスク容量の基準レート データストアのディスク容量の基準レートには、1 GB ストレージのコストが表示されます。

キー:cost|storageRate

月次総コスト データストア キャパシティにストレージの月次レートを掛けることで計算される、月次総コスト。

キー:cost|totalCost

コスト|割り当て|ディスク容量の基準レート(通貨) データストアのストレージの月次レートは、オーバーコミット率がポリシーで設定されている場合、1 GB ストレージのコストを表示します。

cost|storageRate

コスト|割り当て|月次データストアの割り当てコスト(通貨/月) データストア総コストと比較した月次割り当てコスト
コスト|割り当て|月次データストアの未割り当てコスト(通貨/月) データストア総コストと比較した月次未割り当てコスト。

再利用可能メトリック

再利用可能メトリックは、再利用可能なリソースに関する情報を提供します。

メトリック名 説明
Reclaimable|Orphaned Disks|Disk Space (GB) データストア上のすべての実体なし VMDK で使用されているストレージのサマリ。

キー:reclaimable|orphaned_disk|diskspace

再利用可能|実体なしディスク|予想される節約(通貨) 実体なし VMDK をデータストアから削除してストレージを再利用した後の予想される再利用。

キー:reclaimable|orphaned_disk|cost

無効なインスタンス化されたメトリック

このバージョンの vRealize Operations Manager では、次のメトリックに対して作成されたインスタンス メトリックは無効になっています。つまり、これらのメトリックはデフォルトでデータを収集しますが、これらのメトリックに対して作成されたすべてのインスタンス化メトリックは、デフォルトではデータを収集しません。

メトリック名
デバイス|カーネルの遅延(ミリ秒)
デバイス|実行中のホストの数
デバイス|実行中の仮想マシンの数
デバイス|物理デバイスの遅延(ミリ秒)
デバイス|キューの遅延(ミリ秒)
デバイス|キュー読み取り遅延(ミリ秒)
デバイス|読み取り IOPS
デバイス|読み取り遅延(ミリ秒)
デバイス|読み取り要求
デバイス|読み取りスループット (KBps)
デバイス|IOPS の総数
デバイス|遅延合計(ミリ秒)
デバイス|スループットの合計 (KBps)
デバイス|書き込み IOPS
デバイス|書き込み遅延(ミリ秒)
デバイス|書き込み要求
デバイス|書き込みスループット (KBps)

無効なメトリック

このバージョンの vRealize Operations Manager では、次のメトリックが無効になります。つまり、デフォルトでデータが収集されません。

[ポリシー] ワークスペースでこれらのメトリックを有効にすることができます。詳細については、メトリックおよびプロパティの詳細 を参照してください。

メトリック名 キー
キャパシティ|データストア キャパシティの競合 (%) capacity | contention
データストア I/O|デマンド インジケータ datastore | demand_indicator
データストア I/O|実行中 I/O 処理の観測最大数 datastore | maxObserved_OIO
データストア I/O|観測最大読み取り遅延(ミリ秒) datastore | maxObserved_Read
データストア I/O|観測最大読み取り遅延(ミリ秒) datastore | maxObserved_ReadLatency
データストア I/O|観測最大 datastore | maxObserved_NumberRead
データストア I/O|観測最大書き込み遅延(ミリ秒) datastore | maxObserved_Write
データストア I/O|観測最大書き込み遅延(ミリ秒) datastore | maxObserved_WriteLatency
データストア I/O|1 秒あたりの観測最大書き込み数 datastore | maxObserved_NumberWrite
データストア|デマンド インジケータ デマンド インジケータ。

キー:datastore|demand_indicator

ディスク容量|未共有 (GB) 共有されていない領域(ギガバイト)。

キー:diskspace|notshared