バックアップとリストアのスクリプトを実行して、vRealize Application Remote Collector インスタンスが使用できなくなった後も VMware vRealize Operations Manager がデータを受信し続けるようにすることができます。構成されている既存のすべてのエンドポイントは、自動的に vRealize Application Remote Collector に接続し、vRealize Application Remote Collector インスタンスのリストア後にデータの送信を続行します。これは、vRealize Application Remote Collector アプライアンスの問題が発生している場合に実行できる、オプションのタスクです。
タスクは 2 つの部分に分かれています。最初の部分では、vRealize Application Remote Collector 接続と構成の詳細のオンデマンド バックアップを実行します。また、cron ジョブも毎日自動的にバックアップを実行します。
2 番目の部分では、作成したバックアップ ファイル、または cron ジョブによって作成されたバックアップ ファイルを使用して、vRealize Application Remote Collector インスタンスをリストアします。
前提条件
- vRealize Application Remote Collector アプライアンスは、固定 IP または固定 FQDN を使用して構成する必要があります。エンドポイントが構成されている必要があります。
- vRealize Application Remote Collector アプライアンスのネットワーク構成の詳細をバックアップします。VAMI のユーザー インターフェイスまたは vCenter Server ツールのいずれかを使用して、vRealize アプリケーション リモート コレクタのネットワーク構成の詳細を取得します。このネットワークの詳細は、vRealize Application Remote Collector アプライアンスをバックアップからリストアするときに使用できるように記録しておきます。
- バックアップのリストア先となる新しい vRealize Application Remote Collector アプライアンスは、古いアプライアンスと同じかそれ以上のサイズであることが必要です。ネットワーク構成、固定 IP または固定 FQDN は同じであることが必要です。そうすることで、エンドポイント仮想マシンが新しいアプライアンスに到達できるようにします。
手順
- 接続と構成の詳細のコピーを作成して、vRealize Application Remote Collector の実行中のインスタンスをバックアップします。
- SSH を使用して、vRealize Application Remote Collector を実行している仮想マシンに接続します。
- 次のコマンドを入力して、scripts フォルダにアクセスします。
cd /ucp/ucp-config-scripts
- バックアップ オプションを使用して、arc-state-bundle.sh スクリプトを実行します。このスクリプトは、指定したオプションに基づいて、バックアップまたはリストア タスクを実行します。
./arc-state-bundle.sh backup_state
このスクリプトを実行すると、バックアップ ファイルが /ucp-bkup/state-bundles フォルダにプッシュされます。ファイル名は、 Application-Remote-Collector-State-Bundle_<<タイムスタンプ>>.tar の形式になっています。このファイルには、エンドポイントの接続と構成の詳細が含まれています。 - Application-Remote-Collector-State-Bundle_<<タイムスタンプ>>.tar ファイルをリモートの場所にアーカイブします。
- cron ジョブも毎日実行され、Application-Remote-Collector-State-Bundle_<<タイムスタンプ>>.tar ファイルをバックアップします。.tar ファイルは、5 日間保存されます。6 日目に、最も古い .tar ファイルが削除され、置き換えられます。vRealize Application Remote Collector アプライアンスを .tar ファイルからリストアするには、そのファイルをリモートの場所にアーカイブします。
- バックアップした構成ファイルを新しい vRealize Application Remote Collector アプライアンスにリストアします。
- 以前のアプライアンスと同じネットワークおよび IP 構成で新しい vRealize Application Remote Collector アプライアンスを構成します。この情報は、バックアップしたネットワーク構成ファイルにあります。
- SSH を使用して、vRealize Application Remote Collector を実行している仮想マシンに接続します。
- 最新の Application-Remote-Collector-State-Bundle_<<タイムスタンプ>>.tar ファイルをアーカイブから取得し、vRealize Application Remote Collector アプライアンスでアクセスできる場所にそれをコピーします。
- 次のコマンドを入力して、scripts フォルダにアクセスします。
cd /ucp/ucp-config-scripts
- arc-state-bundle.sh スクリプトを実行します。リストア オプションを使用します。Application-Remote-Collector-State-Bundle_<<タイムスタンプ>>.tar ファイルの場所を指定します。
./arc-state-bundle.sh restore_state <<location of the backed up tar file, with the filename.tar extension>>
上記のコマンドは、Application-Remote-Collector-State-Bundle_<<タイムスタンプ>>.tar で始まるロード対象ファイルを探します。このスクリプトは、停止したインスタンスと同じ設定で新しい vRealize Application Remote Collector アプライアンスを構成して、すべてのコンテナを再起動します。
たとえば、次のコマンドは、/tmp/fromArchive/ の場所にある状態バンドル /tmp/fromArchive/Application-Remote-Collector-State-Bundle_2019-04-02-18:31:36.tar からアプライアンスをリストアします。
./arc-state-bundle.sh restore_state "/tmp/fromArchive/Application-Remote-Collector-State-Bundle_2019-04-02-18:31:36.tar"
結果
vRealize Application Remote Collector のリストアが完了し、再び使用可能になります。既存のエンドポイントが vRealize Application Remote Collector に接続し、データの送信を続行します。
次のタスク
vRealize Application Remote Collector インスタンスがデータを VMware vRealize Operations Manager に送信していた場合、vRealize Application Remote Collector インスタンスが動作を停止すると、アダプタの収集が失敗することがあります。VMware vRealize Operations Manager で、アダプタ インスタンスのステータスが、アダプタの収集に失敗したというステータスに変わります。この問題が発生した場合は、vRealize Application Remote Collector アプライアンスをリストアした後にアダプタ インスタンスを手動で起動する必要があります。