データ定義プロセスには、アダプタから提供されるプロパティ、メトリック、ポリシー、データのビューへの追加が含まれます。これらは、vRealize Operations Manager でビューの情報を収集、計算および提供するために使用される項目です。

ビューにデータを追加するには、メニューで [ダッシュボード] をクリックし、左側のペインで [ビュー] をクリックします。[追加] オプションをクリックします。ワークスペースの左側で [データ] をクリックします。ビューを作成する場合は、前述の必要な手順を実行してください。

データをビューに追加する方法

複数のサブジェクトを選択している場合は、データを追加するサブジェクトを指定します。左側のパネルのツリーからデータをダブルクリックしてビューに追加します。サブジェクトごとに、追加できるデータが異なる場合があります。

データの変換を構成する方法

データ構成オプションは、ビューおよび選択するデータ タイプによって異なります。ほとんどのオプションがすべてのビューで使用可能です。

表 1. データ構成オプション
構成オプション 説明
メトリック名

デフォルトのメトリック名。

すべてのビューで使用可能。

メトリック ラベル

ビューまたはレポートに表示されるカスタマイズ可能なラベル。

すべてのビューで使用可能。

単位

追加されたメトリックまたはプロパティによって異なる。値を表示する単位を選択できます。例: CPU|デマンド (MHz) の場合、[単位] ドロップダウン メニューで値を Hz、KHz、または GHz に変更できます。[自動] を選択した場合、スケーリングはわかりやすい単位に設定されます。

すべてのビューで使用可能。

並べ替え順

値を昇順または降順に並べ替えます。

リスト ビューおよび概要ビューで使用可能。

変換
Raw データに適用する計算方法を決定します。変換のタイプを選択できます。
  • 最小値。選択した時間範囲のメトリックの最小値。
  • 最大値。選択した時間範囲のメトリックの最大値。
  • 平均値。選択した時間範囲のすべてのメトリック値の平均。
  • 合計。選択した時間範囲のメトリック値の合計。
  • 最初の。選択した時間範囲の最初のメトリック値。
  • 最新値。選択した時間範囲内のメトリックの最新値。

    vRealize Operations Manager 6.7 以前のバージョンの変換として [最新値] を選択し、指定された時間範囲の最後が過去 5 分間より前でない場合は、[現在] の変換を使用します。

  • 現在。最新の更新が 5 回の収集サイクルが完了した後の場合のメトリックの最新の使用可能な値。それ以外の場合は null です。
  • 標準偏差。メトリック値の標準偏差。
  • メトリック相関。他のメトリックが最小値または最大値のときに、値を表示します。たとえば、cpu.usage が最大値のときに、memory.usage の値を表示します。

    期間の精度(これに基づいて元のデータで極値に最も近い点が取得される)は、相関メトリックのタイム スタンプを使用して計算されます。理想的なケースでは、相関メトリック(Tacc など)の収集サイクルの半分になります。メトリック相関変換では、相関メトリック データ内の極値ポイントのタイムスタンプ(T など)を使用して、[T - Tacc, T + Tacc] の期間を定義します。次に、元のメトリック データ内でこの範囲内の値を検索します。見つからない場合は、null を返します。

  • 予測。回帰分析を実行し、将来の値を予測します。選択した範囲の最新のメトリック値を表示します。
  • パーセンタイル。データ範囲の指定されたパーセンタイルを計算します。たとえば、95 パーセンタイル、99 パーセンタイル、などが表示されます。
  • 式。存在する変換を基に、マイナス、プラス、乗算、除算、単項マイナス、単項プラス、丸かっこを使用して数式を作成できます。たとえば、sum/((max + min)/2) という数式を作成できます。max, min, avg, sum, first, last, current など、既存の変換の一部で構成されるオペランドを使用できます。standard deviation, forecast, metric correlation, and percentile は使用できません。

    式の変換を選択する際に、メトリックの単位ラベルをカスタマイズできます。たとえば、使用可能なメトリック単位として、vCPUs、Bps、KBps、Mbps、MBps などがあります。

トレンド以外のすべてのビューで使用可能。

  • タイムスタンプ:Absolute Timestamp または Relative Timestamp のいずれかを選択できます。
  • 時間単位定義で定義された数値メトリック/プロパティに適用した場合、実際の値は人間が判読可能なタイムスタンプに変換されます。このメトリック値は時間単位に丸められます。

    絶対値のタイムスタンプに適用されます。

  • 残りのケースでは、メトリックとプロパティの追加時または変更時のタイムスタンプが表示されます。この場合の動作は、タイムスタンプ以外の変換に対して選択されたタイムスタンプ オプションと同じです。

    絶対タイムスタンプと相対タイムスタンプに適用されます。

    リスト ビューおよび [最小値]、[最大値]、[現在]、[最初の値]、[最新値] の変換で使用できます。

メトリックの色分け範囲 割合、範囲、または特定の状態を入力して、メトリックに色を関連付けることができます。たとえば、オブジェクトとして仮想マシンを選択した場合、[赤色の境界] フィールドにパワーオフを入力できます。色は、csv または pdf 形式に対してではなく、ビューに対してのみ設定できます。
データ系列

トレンド ビューの計算に履歴データ、履歴データのトレンド、および将来の予測を含めるかどうかを選択できます。

トレンド ビューで使用可能。

系列のロール アップ

データがロール アップされる間隔。使用可能なオプションのいずれかを選択します。たとえば、変換として Sumを、ロール アップ間隔として 5 分を選択すると、5 分間隔値が選択されて加算されます。

このオプションは変換構成オプションに適用されます。

すべてのビューで使用可能。

しきい値のライン 単一のメトリックのしきい値を設定できます。
  • なし。しきい値を設定していません。
  • シンプトムの定義による。シンプトムの定義に基づいてしきい値を設定できます。
  • カスタムしきい値は、[警告][クリティカル]、または [緊急] として設定できます。これらのオプションは、[カスタム] オプションでのみ使用できます。

トレンド ビューで使用可能。

時間設定を構成する方法

時間設定で、データ変換の時間間隔を選択します。これらのオプションは、イメージを除くすべてのビュー タイプで使用可能です。

過去の期間に対する時間範囲を設定したり、あるいは期間の終わりに未来の日付を設定することができます。未来の終了日を選択した際に利用可能なデータが存在しない場合、ビューには予測データが割り当てられます。

表 2. 時間設定のオプション
構成オプション 説明
時間範囲モード

基本モードでは、日付範囲を選択できます。

詳細モードでは、相対または特定の開始日と終了日をあらゆる組み合わせで選択できます。

相対的な日付範囲

データ変換の相対日付範囲を選択します。

基本モードで使用可能です。

特定の日付範囲

データ変換の特定日付範囲を選択します。

基本モードで使用可能です。

絶対日付範囲

データ表示の日付または時間の範囲を、各月や各週などの単位で選択します。たとえば、毎月 3 日に前月に関するレポートを実行できます。表示されるのは前月の月初から月末までのデータで、前月 3 日から今月 3 日までのデータではありません。

使用可能な期間の単位は [時間][日][週][月][年] です。

期間の単位の開始と終了はシステムのロケール設定で決まります。たとえば、欧州諸国の大半で週は月曜始まりなのに対し、米国では日曜始まりです。

基本モードで使用可能です。

相対的な開始日

データ変換の相対開始日を選択します。

詳細モードで使用可能です。

相対的な終了日

データ変換の相対終了日を選択します。

詳細モードで使用可能です。

特定の開始日

データ変換の特定開始日を選択します。

詳細モードで使用可能です。

特定の終了日

データ変換の特定終了日を選択します。

詳細モードで使用可能です。

現在選択されている日付範囲

選択されている日付と時刻の範囲が表示されます。たとえば、2016/5/01 から 2016/5/18 までの日付範囲を選択した場合は、May 1, 2016 12:00:00 AM to May 18, 2016 11:55:00 PM と表示されます。

データを類別する方法

リスト ビューで [次でグループ分け] タブから間隔またはインスタンスの内訳列を追加して、データを類別することができます。

表 3. 次でグループ分けオプション
オプション 説明
間隔内訳列の追加(列の設定については、データを参照)

時間間隔で類別されたリソースを選択してデータを確認するには、このオプションを選択します。

[データ] タブで [間隔内訳] を選択し、列を構成します。時間範囲のラベルを入力し、間隔内訳を選択することができます。

インスタンス内訳列の追加(列の設定については、データを参照)

選択したリソースの全インスタンスのデータを確認するには、このオプションを選択します。

[データ] タブで [インスタンス名] を選択し、列を構成します。ラベルを入力してメトリック グループを選択すると、グループの全インスタンスを類別することができます。[非インスタンス集計メトリックの表示] の選択を解除すると、個別のインスタンスのみを表示することができます。[インスタンス名のみの表示] の選択を解除すると、メトリック グループ名とインスタンスの内訳列のインスタンス名を表示することができます。

たとえば、メトリック [CPU:0|使用量] を選択して、CPU 使用量を表示するビューを作成することができます。インスタンスの内訳列を追加すると、すべての CPU インスタンスの使用量が [CPU:0|使用量] 列の個別の行(0、1 など)に表示されます。曖昧さを回避するために、[CPU:0|使用量] のメトリック レベルを 使用量 に変更することができます。

フィルタを追加する方法

フィルタ オプションを使用すると、ビューに表示される情報が多すぎるときに基準をさらに追加できます。たとえば、リスト ビューには仮想マシンの健全性に関する情報が表示されます。[フィルタ] タブで、50% より低いリスク メトリックを追加します。この操作の後、ビューにはリスクが 50% より低いすべての仮想マシンの健全性が表示されます。

ビューにフィルタを追加するには、左側のペインで[内容] > [ビュー]を選択します。[ビュー] ツールバーで、プラス記号をクリックしてビューを追加するか、鉛筆をクリックして選択したビューを編集します。ワークスペースの左側で [データ] をクリックし、メイン パネルで [フィルタ] タブをクリックします。ビューを作成する場合は、前述の必要な手順を実行してください。

各サブジェクトには、別個のフィルタ ボックスがあります。アラート ロールアップ、アラート、シンプトム サブジェクトの場合、すべての適用可能なメトリックがフィルタリング用にサポートされているわけではありません。

表 4. フィルタの追加オプション
オプション 説明
追加 基準セットに別の基準を追加します。フィルタによって、指定した条件のすべてを満たす結果が返されます。

インスタンスのメトリックにフィルタを追加すると、その条件が満たされているオブジェクトのすべてのインスタンスがプレビュー画面に表示されます。

インスタンス メトリックでは、現在、平均、最初、最後、最大、最小、合計などの変換に基づいてフィルタリングできます。

別の基準の追加 別の基準セットを追加します。フィルタによって、何らかの基準セットを満たす結果が返されます。

概要行または概要列をビューに追加する方法

概要オプションは、リスト ビューおよび概要ビューでのみ使用可能です。概要ビューでは必須項目となります。複数の概要行または概要列を追加して、異なる集約が表示されるようにそれぞれを構成できます。概要構成パネルで、集約方法、計算に含めるデータまたは除外するデータを選択します。

ビューに概要行または概要列を追加するには、左側のペインで[内容] > [ビュー]を選択します。[ビュー] ツールバーで、プラス記号をクリックしてビューを追加するか、鉛筆をクリックして選択したビューを編集します。ワークスペースの左側で [データ] をクリックし、メイン パネルで [概要] タブをクリックします。ビューを作成する場合は、前述の必要な手順を実行してください。

リスト ビューの場合、概要行には指定したサブジェクトによって集約された情報が表示されます。

概要ビューの場合、概要列には [データ] タブの項目によって集約された情報が表示されます。