vRealize Automation 8.x と vRealize Operations を統合すると、vRealize Operations プラットフォームの運用管理機能が拡張され、クラウド インフラストラクチャのクラウド対応の運用性をわかりやすく表示できます。vRealize Automation 8.x により、インポートされたクラウド アカウントに関連付けられた健全性、効率、および容量のリスクを監視できます。

vRealize Automation 8.x を使用して、次のような主要タスクをいくつか実行できます。
  • vRealize Operations と統合されたクラウド ゾーンのパフォーマンスと健全性を把握する。
  • 既存のクラウド アカウントを vRealize Automation 8.x から vRealize Operations にインポートして同期する。
  • vRealize Automation 8.x によって管理されるクラスタの一部である仮想マシンのワークロード配置を管理する。
  • vRealize Operations ダッシュボードを使用して、vRealize Automation 8.x に関連する vSphere エンドポイントの問題を統合してトラブルシューティングを行う。

vRealize Automation と vRealize Operations の統合の仕組み

vRealize AutomationvRealize Operations を統合すると、高度なワークロード配置の実行、デプロイの健全性と仮想マシンのメトリックの提供、および価格の表示を行うことができます。

これらの 2 つの製品の統合は、オンプレミスとクラウドの組み合わせではなく、オンプレミス間で行う必要があります。

vRealize Operations に統合するには、[インフラストラクチャ] > [接続] > [統合] の順に調べます。統合を追加するには、vRealize Operations URL とそのログイン ユーザー名およびパスワードが必要です。また、vRealize AutomationvRealize Operations は、同じエンドポイントを管理する必要があります。

ワークロード配置

ブループリントをデプロイする場合、ワークロード配置では収集済みのデータが使用され、使用可能なリソースに基づいてブループリントのデプロイ場所が推奨されます。新しいブループリントのデプロイ時、vRealize AutomationvRealize Operations は連携し、ワークロードの配置場所を推奨します。

vRealize Automation は、ビジネス グループ、予約、クォータなどの組織のポリシーを管理しますが、vRealize Operations のキャパシティ分析と統合してマシンを配置します。ワークロード配置は、vSphere エンドポイントでのみ使用できます。

使用されるワークロード配置の用語

ワークロード配置では、いくつかの用語が使用されます。
  • vSphere のクラスタは、vRealize Automation のコンピューティング リソースにマッピングされます。
  • 予約にはコンピューティングとストレージが含まれます。ここで、ストレージは、個々のデータストアまたはデータストア クラスタから構成できます。1 つの予約には、複数のデータストア、複数のデータストア クラスタ、またはそれら両方を含めることができます。
  • 複数の予約が同じクラスタを参照できます。
  • 仮想マシンは複数のクラスタに移動できます。
  • ワークロード配置が有効である場合、プロビジョニング ワークフローでは、配置ポリシーを使用して、ブループリントをデプロイする場所が推奨されます。

ワークロード配置によるブループリントのプロビジョニング

ワークロード配置を使用してブループリントをプロビジョニングする場合、プロビジョニング ワークフローでは、 vRealize Automation の予約と、 vRealize Operations からの配置の最適化が使用されます。
  1. vRealize Operations は、分析データに従って、配置の最適化に関する推奨事項を提供します。
  2. vRealize Automation は、vRealize Operations からの配置の推奨事項に従って、プロビジョニング プロセスを続行します。

vRealize Operations が推奨事項を提供できない場合、または推奨事項を使用できない場合、vRealize Automation は、デフォルトの配置ロジックに戻ります。

ワークロード配置の目的

ワークロード配置の目的は、潜在的なワークロードの 80% を超える過度な負荷がクラスタにかからないようにすることです。ワークロード配置は、次の 3 つのステージで行われます。

[ストレスなしのクラスタ]

メモリ、CPU、またはディスク容量のワークロードが、クラスタの 80% 未満に収まるようにします。

[ビジネス上の目的に基づくワークロード配置]

クラスタ間での仮想マシンの分散は、タグに基づいて行われます。クラスタと仮想マシンに同じタグが設定されている場合は、仮想マシンをこのクラスタから移動するか、仮想マシンをこのクラスタに移動することが推奨されます。ホストベースのタグ付けが有効である場合、仮想マシンは、ルールに基づいてクラスタのワークロードを最適化することが推奨されます。

[分散戦略]
  • バランスのとれた分散:分散は、緑のゾーンに基づいており、2 つのクラスタ間のワークロードの差は最大 20% です。
  • 中程度の分散:ストレス レベルのクラスタがないようにします。
  • 統合分散:ワークロードを緑のレベルに維持したまま、ホストを使用可能な状態に保ちます。場合によっては、クラスタの 1 つにバックアップ用の使用可能なリソースがあります。

ワークロード配置に関する推奨事項

ワークロード配置は、(既存の仮想マシンがある)クラスタに対して実行することをお勧めします。また、Day 0 統合の場合は vRealize Automation の新規デプロイに対して実行することをお勧めします。仮想マシンをデプロイまたは移動した後、その仮想マシンをホストしているクラスタのワークロードは CPU、メモリ、ディスク容量の 80% を超えません。推奨事項の提供は、メモリまたは CPU のワークロードが最適化されていない場合にのみ開始されます。
注: ワークロード配置用のディスク容量の最適化は推奨されません。ディスク容量のワークロードは、常に緑のゾーン内にあることが確認されているためです。

vRealize Automation ワークロード配置の Day 1 の推奨事項

仮想マシンの分散は、ブループリントの構成に基づいて行われます。WLP は、ワークロードまたはクラスタの使用率に基づいて、デプロイの潜在的な影響を計算して評価します。WLP の目的は、最も負荷が軽いクラスタに、最も多い数の仮想マシンがプロビジョニングされるようにすることです。

メモリ容量が 100 GB で空き容量が 20 GB、つまり 80 GB が使用されているクラスタ A があります。別のクラスタ B は、メモリ容量が 1 TB で空き容量が 700 GB で、つまり 300 GB が使用されています。使用率に着目すると、クラスタ A には 80%、クラスタ B には 70 % の空き容量があります。一方、実際に使用可能な容量の観点からは、クラスタ B の空き容量 700 GB はクラスタ A の空き容量 20 GB を超えています。
注: ワークロード配置によってクラスタのワークロードが 80% を超える場合は、 vRealize Operations が推奨事項を提供できないか、推奨事項を使用できなくなり、 vRealize Automation は、デフォルトの配置ロジックに戻ります。

ワークロード配置の自動化

[自動化]

自動化では、仮想マシンの移動が 5 分ごとに計算されて評価されます。最適化されていない仮想マシンが見つかった場合は、最適化が自動的にトリガされます。2 つの自動最適化間の時間スロットは、6 時間に制限されていることに注意してください。

[スケジュール]

スケジュールの自動化では、スケジュール済みの時間スロットのみの移動が計算されて評価されます。使用可能なオプションは、[1 回]、[毎日]、[毎週]、および [毎月] です。

クラウド ゾーン、および vRealize Automation で管理されない仮想マシンへの影響

データセンターで vRealize Operations と vRealize Automation が統合されている場合、vRealize Automation によって管理されていない仮想マシン、または vRealize Automation によって作成されていない仮想マシンを含むクラウド ゾーンは、ワークロード配置で無視されます。