vCenter アダプタでは、環境内の仮想マシン オブジェクトでアラートを生成するアラート定義が提供されています。

健全性/シンプトムベース

これらのアラート定義には、次の影響情報とクリティカル度情報があります。

影響
健全性
重要度
シンプトムベース
アラートの定義 シンプトム 推奨
メモリの制限のため、仮想マシンでメモリの圧縮、バルーニング、またはスワップが発生しています。
  • 仮想マシンのメモリの上限が設定されています AND
  • 仮想マシンのメモリ デマンドが構成済みのメモリ制限を超えています AND
  • [ 仮想マシンのメモリは圧縮されています OR
  • 仮想マシンはスワップを使用しています OR
  • 仮想マシンのメモリ バルーン値が警告/緊急/クリティカル レベルです ] AND
  • 推奨される仮想マシンのメモリ サイズ
仮想マシンのメモリの上限を推奨されるメモリ サイズに合わせて増やします。または、仮想マシンのメモリの上限を解除します。
I/O 待ち時間によって仮想マシンの CPU 競合が発生しています。 仮想マシンの CPU I/O 待ち時間が警告/緊急/クリティカル レベルです。 接続されているデータストアのデータストア I/O キャパシティを増やして、仮想マシンでの CPU I/O 待ち時間を減らします。
仮想マシンに予期しない高いメモリ ワークロードがあります。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンのメモリ ワークロードが警告/緊急/クリティカル レベルです
  • アノマリが高くなり始めているか、若干高くなっているか、または極めて高くなっています
  1. ゲスト アプリケーションをチェックして、メモリの高いワークロードが想定された動作かどうか判断します。
  2. この仮想マシンのメモリを追加します。
仮想マシンにはスワップ待ち時間および長いディスク読み取り遅延によるメモリ競合が発生しています。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンの CPU スワップ待ち時間が警告/緊急/クリティカル レベル (5/10/15) です
  • 仮想マシンの

    読み取り遅延が警告レベルです
  • 推奨される仮想マシンのメモリ サイズ
この仮想マシンのメモリを追加します。
仮想マシンでメモリの圧縮、バルーニング、またはスワップによるメモリ競合が発生しています。
  • ! 仮想マシンのメモリの上限が設定されています AND
  • 仮想マシンのメモリ競合が警告/緊急/クリティカル レベルです AND
  • [ 仮想マシンのメモリ バルーン値が警告/緊急/クリティカル レベルです OR
  • 仮想マシンのメモリは圧縮されています OR
  • 仮想マシンはスワップを使用しています ]
  1. この仮想マシンにメモリ予約を追加して、バルーニングとスワップを防止します。
  2. vSphere vMotion を使用して、この仮想マシンを別のホストまたはクラスタに移動します。
仮想マシンでディスク I/O 読み取り遅延の問題が発生しています。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンのディスク読み取り遅延が警告/緊急/クリティカル レベルです
  • 仮想マシンのディスク読み取り遅延が動的しきい値を超えています
  • 仮想マシンで低い相互停止が発生しています
  • 仮想マシンの CPU スワップ待ち時間が短くなっています
  1. 仮想マシンに接続されているデータストアでストレージ I/O コントロールを有効にしているかどうかを確認してください。
  2. 仮想マシンに接続されているデータストアの IOPS を増やします。
  3. vSphere Storage vMotion を使用して、この仮想マシンを IOPS 値の高い別のデータストアに移動します。
仮想マシンでディスク I/O 書き込み遅延の問題が発生しています。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンのディスク書き込み遅延が警告/緊急/クリティカル レベルです
  • 仮想マシンのディスク書き込み遅延が動的しきい値を超えています
  • 仮想マシンの CPU スワップ待ち時間が短く(3 ミリ秒未満)なっています
  1. データストアに接続されているデータストアでストレージ I/O コントロールを有効にしているかどうかを確認してください。
  2. 仮想マシンに接続されているデータストアの IOPS を増やします。
  3. 仮想マシンに複数のスナップショットが存在する場合は、古いほうのスナップショットを削除します。
  4. vSphere Storage vMotion を使用して、一部の仮想マシンを別のデータストアに移動します。
スナップショットによって仮想マシンのディスク I/O 書き込み遅延の問題が発生しています。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンの CPU I/O 待ち時間が警告/緊急/クリティカル レベルです
  • 仮想マシンで少なくとも 1 つのスナップショットが作成されています
  • すべての子データストアで、 [ ! ディスク コマンド遅延が警告レベルです ]
  1. 仮想マシンに複数のスナップショットが存在する場合は、古いほうのスナップショットを削除します。
  2. 複数のスナップショットを 1 つのスナップショットに統合することにより、スナップショットの数を減らします。vSphere Client で、仮想マシンを選択して右クリックし、[スナップショット] を選択して [統合] をクリックします。
vSphere HA に、仮想マシンの起動に十分なリソースがありません。 vSphere HA に、仮想マシンの起動に十分なリソースがありません(障害シンプトム)。
  1. 仮想マシンの CPU 予約を設定する場合は、CPU 予約構成を小さくします。
  2. 仮想マシンのメモリ予約が設定されている場合は、メモリ予約構成を小さくします。
  3. クラスタにホストを追加します。
  4. 障害が発生したホストをオンラインに復帰するか、ネットワーク パーティションが存在する場合はそれを解決します。
  5. DRS が手動モードの場合は、保留中の推奨を検索して、vSphere HA フェイルオーバーを続行できるようにそれらを承認します。
仮想マシンの Fault Tolerance の状態が「無効」状態に変化しました。 VM Fault Tolerance が無効な状態に変わりました(障害シンプトム)。 アラートで示されたセカンダリ仮想マシンを有効にします。
vSphere HA がネットワーク隔離された仮想マシンの再起動に失敗しました。 vSphere HA がネットワーク隔離された仮想マシンの再起動に失敗しました(障害シンプトム)。 仮想マシンを手動でパワーオンします。
仮想マシンの Fault Tolerance の状態が「セカンダリが必要」状態に変化しました。 VM Fault Tolerance が「セカンダリが必要」状態に変わりました(障害シンプトム)。 仮想マシンを保護するために Fault Tolerance (FT) が必要な場合は、HA を有効のままにします。
vSphere HA は仮想マシンのフェイルオーバー操作を実行できません vSphere HA による仮想マシンのフェイルオーバーが失敗しました(障害シンプトム)
  1. ファイルがロックされているというエラー情報が報告される場合は、vSphere HA プライマリ エージェントが管理ネットワークまたはハートビート データストアを使用して監視できなくなったホスト上で仮想マシンがパワーオンされた可能性があります。
  2. クラスタ外のホスト上のユーザーによって仮想マシンがパワーオンされたことも考えられます。いずれかのホストがオフライン状態だと判断された場合、ネットワークまたはストレージの問題がこの状況の原因となっていないかどうかを判断します。
  3. 仮想マシンが無効な状態であるというエラー情報が報告される場合は、進行中の操作によって仮想マシンのファイルにアクセスできなくなっている可能性があります。完了までに時間がかかるクローン作成操作など、現在進行中の操作がないか判別します。
  4. また、仮想マシンをパワーオンして、返されるエラーを調べてみることもできます。
仮想マシンの 1 つ以上のゲスト ファイル システムのディスク容量が不足しています。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • ゲスト ファイル システムの使用量が警告レベルです
  • ゲスト ファイル システムの使用量がクリティカル レベルです
新しい仮想ハード ディスクを追加するか、仮想マシンの既存のディスクを拡張します。既存のディスクを拡張する前に、すべてのスナップショットを削除してください。完了したら、ゲスト OS 固有の手順に従って、新しいディスクまたは拡張したディスク上にファイル システムを拡張します。
仮想マシンでホストのメモリ ページ スワップによる CPU 競合が発生しています。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンの CPU スワップ待ち時間がクリティカル レベルです
  • 仮想マシンの CPU スワップ待ち時間が緊急レベルです
  • 仮想マシンの CPU スワップ待ち時間が警告レベルです
  1. 仮想マシンにメモリ予約を設定して、メモリがスワップされるのを回避します。
  2. VMware Tools がインストールされて実行されていることと、ゲストでバルーン ドライバが有効になっていることを確認してください。メモリのバルーニングにより、ホストが未使用メモリをゲストからより効果的に回収でき、スワップを回避できる可能性があります。
  3. vMotion によりこの仮想マシンを別のホストまたはクラスタに移動します。

効率/警告

これらのアラート定義には、次の影響情報とクリティカル度情報があります。

影響
効率
重要度
警告
アラートの定義 シンプトム 推奨
仮想マシンがアイドル状態です。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンがアイドル状態です
  • 仮想マシンにて各 vCPU の準備完了(Ready)が長くなっています
  • ! 仮想マシンがパワーオフ状態です
この仮想マシンをパワーオフし、この仮想マシンが消費していた CPU とメモリを別の仮想マシンが使用できるようにします。

リスク/シンプトムベース

これらのアラート定義には、次の影響情報とクリティカル度情報があります。

影響
リスク
重要度
シンプトムベース
アラートの定義 シンプトム 推奨
相互停止によって仮想マシンの CPU 競合が発生しています。 シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンの CPU I/O 相互停止が警告/緊急/クリティカル レベルです
  • ! 仮想マシンがパワーオフ状態です
  • 仮想マシンから削除する vCPU の数
リストされたシンプトムを確認し、シンプトムで推奨されている数の vCPU を仮想マシンから削除します。
仮想マシンが『vSphere 5.5 Hardening Guide』に違反しています。
  • VMCI を使用した無制限の仮想マシン間通信 OR
  • VMsafe CPU/メモリ API ポート番号が構成されています OR
  • Dvfilter ネットワーク API が有効です OR
  • 非準拠の最大 VMX ファイル サイズ OR
  • 仮想マシンの非準拠の最大 VM ログ ファイル サイズ OR
  • デバイス設定の権限のない変更を許可します OR
  • 権限のないデバイスの接続と切断を許可します OR
  • ツールの自動インストールが無効になっていません OR
  • リモート コンソール接続の非準拠の最大数 OR
  • 仮想マシンが物理ホストに関する詳細情報を取得できるようにします OR
  • 仮想マシンの非準拠の最大ログ ファイル数 OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: MemsFss が無効になっていません OR
  • VMsafe CPU/メモリ API は有効です OR
  • パラレル ポートが接続されました OR
  • コンソールのドラッグ アンド ドロップ操作が無効になっていません OR
  • コンソールのコピー操作が無効になっていません OR
  • シリアル ポートが接続されました OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: 自動ログオンが無効になっていません OR
  • 独立型の読み取り専用ディスクを使用します OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: UnityPush が無効になっていません OR
  • 仮想ディスクの圧縮が無効になっていません - diskShrink OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: GetCreds が無効になっていません OR
  • CD-ROM が接続されました OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: HGFSServerSet が無効になっていません OR
  • コンソールの貼り付け操作が無効になっていません OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: BIOSBBS が無効になっていません OR
  • 仮想ディスクの圧縮が無効になっていません - diskWiper OR
  • USB コントローラが接続されました OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: 監視制御が無効になっていません OR
  • フロッピー ドライブが接続されています OR
  • 機能が vSphere で公開されていません: LaunchMenu が無効になっていません OR
  • Versionget が無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Toporequest が無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Unity-Interlock が無効になっていません OR
  • 仮想マシンのログが無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Unity が無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Trashfolderstate が無効になっていません OR
  • VGA 専用モードが有効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Trayicon が無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Unity-Taskbar が無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Versionset が無効になっていません OR
  • 仮想マシン コンソールの VNC プロトコルでのアクセスが無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Protocolhandler が無効になっていません OR
  • VIX メッセージが無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Shellaction が無効になっていません OR
  • 3D 機能が無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Unity-Windowcontents が無効になっていません OR
  • vSphere で公開されていない機能: Unity-Unityactive が無効になっていません
vSphere Hardening Guide』のルール違反を『vSphere 5.5 Hardening Guide (XLSX)』での推奨事項に基づいて修正します。
スナップショットによって複数の vCPU のスケジューリングに問題 (相互停止) が発生しているため、仮想マシンに CPU 競合が発生しています シンプトムには次のすべての項目が含まれます。
  • 仮想マシンの CPU 相互停止が警告レベルです。または
  • 仮想マシンの CPU 相互停止が緊急レベルです。または
  • 仮想マシンの CPU 相互停止がクリティカル レベルです

および

  • 仮想マシンがパワーオフ状態です。または
  • 仮想マシンで少なくとも 1 つのスナップショットが作成されています
なし。