カスタム プロファイルを作成し、リソース メトリック ファイルを変更することで、vRealize Orchestrator サーバのヒープ メモリ サイズを調整できます。

vRealize Orchestrator サーバのヒープ メモリ サイズは、オーケストレーション環境で変化するワークロードを管理できるように調整することが可能です。たとえば、複数の vCenter Server を管理する場合、vRealize Orchestrator 環境のヒープ メモリの増設が必要になることがあります。

前提条件

  • vRealize Orchestrator Appliance への SSH アクセスを有効にします。vRealize Orchestrator Appliance への SSH アクセスの有効化または無効化を参照してください。
  • vRealize Orchestrator が展開されている仮想マシンの RAM を、次に適切な増分まで拡張します。残りのサービスに十分なメモリを残しておくことが重要であるため、最初に vRealize Orchestrator Appliance リソースをスケール アップする必要があります。たとえば、必要なヒープ メモリが 7G の場合、デフォルトのヒープ値 3G と必要なヒープ メモリの差が 4G であるため、vRealize Orchestrator Appliance RAM の値をそれぞれ 4G ずつ増やす必要があります。vSphere における仮想マシンの RAM の拡張の詳細については、『vSphere 仮想マシン管理』で「メモリ構成の変更」を参照してください。

手順

  1. SSH を使用して、vRealize Orchestrator Appliance コマンド ラインに root としてログインします。
  2. プロファイルがアクティブな場合に使用するカスタム プロファイル ディレクトリと必要なディレクトリ ツリーを作成するには、次のスクリプトを実行します。
    vracli cluster exec -- bash -c 'base64 -d <<< IyBDcmVhdGUgY3VzdG9tIHByb2ZpbGUgZGlyZWN0b3J5Cm1rZGlyIC1wIC9ldGMvdm13YXJlLXByZWx1ZGUvcHJvZmlsZXMvY3VzdG9tLXByb2ZpbGUvCgojIENyZWF0ZSB0aGUgcmVxdWlyZWQgZGlyZWN0b3J5IHRyZWUgdGhhdCB3aWxsIGJlIHVzZWQgd2hlbiB0aGUgcHJvZmlsZSBpcyBhY3RpdmUKbWtkaXIgLXAgL2V0Yy92bXdhcmUtcHJlbHVkZS9wcm9maWxlcy9jdXN0b20tcHJvZmlsZS9oZWxtL3ByZWx1ZGVfdmNvLwoKIyBDcmVhdGUgImNoZWNrIiBmaWxlIHRoYXQgaXMgYW4gZXhlY3V0YWJsZSBmaWxlIHJ1biBieSBkZXBsb3kgc2NyaXB0LgpjYXQgPDxFT0YgPiAvZXRjL3Ztd2FyZS1wcmVsdWRlL3Byb2ZpbGVzL2N1c3RvbS1wcm9maWxlL2NoZWNrCiMhL2Jpbi9iYXNoCmV4aXQgMApFT0YKY2htb2QgNzU1IC9ldGMvdm13YXJlLXByZWx1ZGUvcHJvZmlsZXMvY3VzdG9tLXByb2ZpbGUvY2hlY2sKCiMgQ29weSB2Uk8gcmVzb3VyY2UgbWV0cmljcyBmaWxlIHRvIHlvdXIgY3VzdG9tIHByb2ZpbGUKY2F0IDw8RU9GID4gL2V0Yy92bXdhcmUtcHJlbHVkZS9wcm9maWxlcy9jdXN0b20tcHJvZmlsZS9oZWxtL3ByZWx1ZGVfdmNvLzkwLXJlc291cmNlcy55YW1sCnBvbHlnbG90UnVubmVyTWVtb3J5TGltaXQ6IDYwMDBNCnBvbHlnbG90UnVubmVyTWVtb3J5UmVxdWVzdDogMTAwME0KcG9seWdsb3RSdW5uZXJNZW1vcnlMaW1pdFZjbzogNTYwME0KCnNlcnZlck1lbW9yeUxpbWl0OiA2RwpzZXJ2ZXJNZW1vcnlSZXF1ZXN0OiA1RwpzZXJ2ZXJKdm1IZWFwTWF4OiA0RwoKY29udHJvbENlbnRlck1lbW9yeUxpbWl0OiAxLjVHCmNvbnRyb2xDZW50ZXJNZW1vcnlSZXF1ZXN0OiA3MDBtCkVPRgpjaG1vZCA2NDQgL2V0Yy92bXdhcmUtcHJlbHVkZS9wcm9maWxlcy9jdXN0b20tcHJvZmlsZS9oZWxtL3ByZWx1ZGVfdmNvLzkwLXJlc291cmNlcy55YW1sCg== | bash'
  3. 目的のメモリ値を使用して、カスタム プロファイルのリソース メトリック ファイルを編集します。
    vi /etc/vmware-prelude/profiles/custom-profile/helm/prelude_vco/90-resources.yaml
  4. 90-resources.yaml ファイルには、次のデフォルト プロパティが含まれている必要があります。
    polyglotRunnerMemoryRequest: 1000M
    polyglotRunnerMemoryLimit: 6000M
    polyglotRunnerMemoryLimitVco: 5600M
    
    serverMemoryLimit: 6G
    serverMemoryRequest: 5G
    serverJvmHeapMax: 4G
    
    controlCenterMemoryLimit: 1.5G
    controlCenterMemoryRequest: 700m
    
    プロパティ タイプ 説明
    Polyglot プロパティ Polyglot スクリプト機能に関連付けられているメモリ プロパティ。これらのプロパティの値は MB 単位で設定されます。これらの値を編集するときは、コンテナには平均で 64M のメモリが必要であることに注意してください。デフォルトのメモリ制限が 6000M の場合、約 100 個の Polyglot スクリプトを並行して実行できます。

    並行して実行できる Polyglot スクリプトの数を増やす場合は、polyglotRunnerMemoryLimit および polyglotRunnerMemoryLimitVco プロパティの値を増やす必要があります。

    まず、polyglotRunnerMemoryLimit プロパティのメモリ制限を編集し、polyglotRunnerMemoryLimitVco の値を、polyglotRunnerMemoryLimit プロパティで設定した値よりも 300M 小さい値に変更します。

    以下に、Polyglot のメモリ制限の構成の例を示します。

    polyglotRunnerMemoryRequest: 1000M
    polyglotRunnerMemoryLimit: 7000M
    polyglotRunnerMemoryLimitVco: 6700M
    サーバのメモリ プロパティ vRealize Orchestrator サーバのメモリ プロパティ。これらのプロパティの値は GB 単位で設定されます。最初に、目的のメモリ値を使用して serverJvmHeapMax プロパティを編集します。serverMemoryLimit および serverMemoryRequest プロパティの値は、serverJvmHeapMax プロパティ用に選択されたメモリ値に加えて、serverMemoryLimit の場合は 2GserverMemoryRequest の場合は 1G を追加して調整する必要があります。

    以下に、サーバのメモリ構成の例を示します。

    serverMemoryLimit: 9G
    serverMemoryRequest: 8G
    serverJvmHeapMax: 7G
    
    コントロール センターのメモリ プロパティ vRealize Orchestrator コントロール センターのメモリ プロパティ。これらのメモリ プロパティの値は更新しないでください。
  5. リソース メトリック ファイルへの変更を保存し、deploy.sh スクリプトを実行します。
    /opt/scripts/deploy.sh

結果

これで vRealize Orchestrator サーバのヒープ メモリ サイズが変更されました。