vRealize Orchestrator のコンテンツおよびサービスにアクセスするには、まず vRealize Orchestrator Appliance をダウンロードして展開する必要があります。
前提条件
- vCenter Server インスタンスが実行されていることを確認します。vCenter Server のバージョンは 6.0 以降である必要があります。
- vRealize Orchestrator Appliance を展開する先のホストが、ハードウェアの最小要件を満たしていることを確認します。vRealize Orchestrator Appliance のハードウェア要件を参照してください。
- システムが分離されておりインターネットにアクセスできない場合は、VMware Web サイトからアプライアンスの .ova ファイルをダウンロードする必要があります。
手順
- 管理者として vSphere Web Client にログインします。
- 仮想マシンの有効な親オブジェクトであるインベントリ オブジェクト(データセンター、フォルダ、クラスタ、リソース プール、ホストなど)を選択します。
- の順に選択します。
- .ova ファイルのファイル パスまたは URL を入力し、[次へ] をクリックします。
- vRealize Orchestrator Appliance の名前と場所を入力し、[次へ] をクリックします。
- アプライアンスの実行対象としてホスト、クラスタ、リソース プール、または vApp を選択し、[次へ] をクリックします。
- 展開の詳細を確認し、[次へ] をクリックします。
- 使用許諾契約書の条項に同意して、[次へ] をクリックします。
- vRealize Orchestrator Appliance に使用するストレージ フォーマットを選択します。
形式 |
説明 |
シック プロビジョニング (Lazy Zeroed) |
仮想ディスクをデフォルトのシック形式で作成します。仮想ディスクの作成時に、仮想ディスクに必要な容量が割り当てられます。物理デバイスにデータが残っている場合は、そのデータは仮想ディスク作成中に消去されませんが、後で仮想マシンから初めて書き込むときにオン デマンドで消去できます。 |
シック プロビジョニング (Eager Zeroed) |
フォルト トレランスなどのクラスタ機能をサポートします。仮想ディスクの作成時に、仮想ディスクに必要な容量が割り当てられます。物理デバイスにデータが残っている場合は、そのデータは仮想ディスクの作成時に消去されます。この形式でのディスクの作成には、他の形式でのディスク作成時と比較すると、はるかに長い時間を要することがあります。 |
シン プロビジョニング形式 |
ハード ディスク容量を節約します。シン ディスクの場合、選択したディスク サイズの値に応じて、ディスクに必要な容量と同じデータストア容量をプロビジョニングします。シン ディスクは最初は小さく、初期処理に必要なデータストア容量のみを使用します。 |
- [次へ] をクリックします。
- ネットワークを設定し、root パスワードを入力します。
vRealize Orchestrator Appliance のネットワークを設定する場合は、IPv4 プロトコルを使用する必要があります。DHCP と固定ネットワークの両方の設定で、
vRealize Orchestrator Appliance の完全修飾ドメイン名 (FQDN) を追加する必要があります。
展開した vRealize Orchestrator Appliance のシェルに表示されるホスト名が photon-machine の場合、上記のネットワーク構成要件は満たされていません。
- (オプション) SSH アクセスを有効にするなど、vRealize Orchestrator Appliance の追加のネットワーク設定を行います。
注: Kubernetes ネットワークを構成する場合、内部クラスタ CIDR と内部サービス CIDR の値は、少なくとも 1024 台のホストを許可する必要があります。この要件のため、ネットワーク マスク値は 22 以下である必要があります。22 より大きいネットワーク マスク値は無効です。Kubernetes ネットワーク プロパティのデフォルト値は次のとおりです。
Kubernetes network property |
Default value |
Property description |
Kubernetes 内部クラスタ CIDR |
10.244.0.0/22 |
Kubernetes クラスタ内で実行されているポッドに使用される CIDR。 |
Kubernetes 内部サービス CIDR |
10.244.4.0/22 |
Kubernetes クラスタ内の Kubernetes サービスに使用される CIDR。 |
- (オプション) vRealize Orchestrator Appliance で FIPS モードを有効にするには、[FIPS モード] を 厳密 に設定します。
注: FIPS 140-2 の有効化は、新しい
vRealize Orchestrator 環境でのみサポートされます。環境で FIPS モードを有効にする場合は、インストール中に実行する必要があります。
- [次へ] をクリックします。
- [設定の確認] 画面の内容を確認して [終了] をクリックします。
結果
vRealize Orchestrator Appliance が正常に展開されました。
次のタスク
vRealize Orchestrator Appliance コマンドラインに
root としてログインし、DNS 正引き参照や逆引き参照が実行可能なことを確認します。
- DNS 正引き参照を実行するには、nslookup your_orchestrator_FQDN コマンドを実行します。このコマンドによって vRealize Orchestrator Appliance IP アドレスが返されます。
- DNS 逆引き参照を実行するには、nslookup your_orchestrator_IP コマンドを実行します。このコマンドによって vRealize Orchestrator Appliance FQDN が返されます。
注:
展開中に SSH を有効にしていない場合は、vSphere Web Client の仮想マシン コンソールから DNS 参照を実行することもできます。