デフォルトでは、vSphere Replication アプライアンスの vCloud Tunneling Agent は、10000 ~ 10010 の範囲の TCP ポートを使用して、クラウドへのトンネルを作成するように構成されています。レプリケーション ソースの仮想マシンをホストする可能性のあるすべての ESXi インスタンスで、ファイアウォールを設定して、これらのポートへの送信トラフィックを許可する必要があります。

クラウドへの各トンネルについて、vCloud Tunneling Agent では、指定した範囲から固有のポートを 1 つずつ割り当てます。ESXi ホストと vCloud Tunneling Agent を再構成して、利用可能なポートの数を減らしたり、クラウドへのトンネルを作成するために使用するポートを変更したりすることができます。

カスタム ポートを使用するように ESXi ホストを再構成した後、vCloud Tunneling Agent でも同じカスタム ポートを使用するように構成する必要があります。

前提条件

  • クラウド トンネルに使用するために選択したポートが、レプリケーション ソースをホストするすべての ESXi サーバで送信トラフィックに使用可能であることを確認します。

  • ご使用の環境の vSphere Replication アプライアンスの IP アドレスを確認します。vSphere Replication アプライアンスの IP アドレスを確認するには、Site Recovery ユーザー インターフェイスを開いて、[メニュー] > [ 同じ vCenter Server 内のレプリケーション] を選択し、vCenter Server を選択します。[サイト] タブで [サマリ] をクリックします。

  • vSphere Replication アプライアンスの root ユーザーの認証情報を確認します。vSphere Replication アプライアンスの IP アドレスは、[サーバ] 行に表示されます。

  • vSphere Replication アプライアンスで TCP ポート 22 が利用可能な状態にあり、SSH 接続が有効であることを確認します。vSphere Replication アプライアンスに対して SSH 接続を確立できないを参照してください。

手順

  1. SSH クライアントを使用して vSphere Replication アプライアンスに接続し、root ユーザーとしてログインします。
  2. 次のコマンドを実行して、トンネル接続用にポートを設定します。
    /opt/vmware/vcta/bin/cell-management-tool
    				configure-vcta-server -prl LOW -prh HIGH

    ここで、LOWHIGH は、トンネル接続に使用するポートの範囲を定義します。1 個のポートのみを使用するには、LOWHIGH の値としてポート番号を入力します。

    たとえば、次のコマンドでは、vCloud Tunneling Agent でポート 10001 のみを使用するように設定します。

    /opt/vmware/vcta/bin/cell-management-tool
    				configure-vcta-server -prl 10001 -prh 10001
    注:

    ESXi ホストと vCloud Tunneling Agent 間の通信用に、環境で使用できる任意の TCP ポートを指定できますが、すべての ESXi ホストと vCloud Tunneling Agent で同じポートを使用するように設定されているかを確認する必要があります。

  3. 次のコマンドを実行して、vCloud Tunneling Agent を再起動します。
    service vmware-vcd restart