VMware Cloud Director Availability のクラウド デプロイ アーキテクチャは、2 つのサイト間の対称レプリケーション操作に依存します。1 つの VMware Cloud Director™ サイトに複数の VMware Cloud Director Availability インスタンスをデプロイすると、個別のサイトを表す複数のプロバイダ仮想データセンター (VDC) にきめ細かくアクセスできます。
テストおよび開発のデプロイ
- Tunnel Service、
- Manager Service、
- Cloud Service、
- および Replicator Service。
- 2 つの Cloud Director Combined Appliance インスタンス内の色の付いたコンポーネントは、2 台のアプライアンスのインストールおよび初期構成中にデプロイされる VMware Cloud Director Availability サービスを表します。
- 各コンポーネントは、管理するレプリケーションの方向を示す色が付いています。たとえば、クラウド サイト 1 からクラウド サイト 2 への保護された組織 VDC B の vApp と VM 2 は、クラウド サイト 2 の Replicator Service を使用します。
- 各レプリケーションはそのターゲット サイトに配置されます。たとえば、クラウド サイト 1 からクラウド サイト 2 への保護は、クラウド サイト 2 に配置されます。
色の付いていないコンポーネントは、2 つの VMware Cloud Director サイト内の既存のコンポーネントを表します。
本番環境のデプロイ
- 1 つ、またはオプションで 2 つ(アクティブ/アクティブの高可用性のために必要な場合)の Tunnel Appliance インスタンス(それぞれで Tunnel Service を実行)。Tunnel Appliance の高可用性 (HA) の詳細については、「2 つのアクティブ/アクティブ Tunnel Appliance インスタンスのデプロイ」を参照してください。構成方法の詳細については、「Cloud Director サイトへの HA 用の 2 つ目の Tunnel Appliance の追加」を参照してください。
- 1 つの Cloud Director Replication Management Appliance(Cloud Service と Manager Service を実行)。VMware Cloud Director Availability の初期構成の詳細については、「Cloud Director サイトでの Cloud Service の構成」を参照してください。
- 1 つ、またはオプションで複数(パフォーマンスのスケーラビリティとキャパシティに必要な場合)の Replicator Appliance インスタンス(それぞれで Replicator Service インスタンスを実行)。複数の Replicator Service インスタンスの構成に関する詳細については、「Cloud Director サイトへの Replicator Service インスタンスの追加」を参照してください。
サービス間およびサイト間のネットワーク接続の詳細については、「Cloud Director サイトのネットワーク要件と前提条件」を参照してください。VMware Cloud Director Availability の各サービスの詳細については、「サービス」を参照してください。
VMware Cloud Director での複数の VMware Cloud Director Availability インスタンスのデプロイ
- VMware Cloud Director Availability では、各プロバイダ VDC はクラウド サイトを表します。各 VMware Cloud Director Availability インスタンスでは、サービス プロバイダはそのインスタンスのアクセス可能なプロバイダ VDC を制御します。
注: 単一の VMware Cloud Director Availability インスタンスで各プロバイダ VDC を管理する必要があります。
複数の VMware Cloud Director Availability インスタンスによって管理される重複するプロバイダ VDC が存在してはなりません。
- 1 つの VMware Cloud Director インスタンスが、レプリケーション ソースまたはレプリケーション ターゲットの両方について、すべての VMware Cloud Director Availability インスタンスを管理します。各 VMware Cloud Director Availability インスタンスは、VMware Cloud Director 内のローカル サイト名を使用してプラグインとして登録されます。
- 各 VMware Cloud Director Availability インスタンスは、1 つのシングル サインオン (SSO) ドメインの 1 つの vCenter Server Lookup service に接続し、プロバイダ VDC の一部である組織のすべての組織 VDC にアクセスできます。
- SSO ドメイン 1 では、VMware Cloud Director Availability インスタンス 1 は vCenter Server Lookup service 1 に接続し、それぞれプロバイダ VDC A と B の一部である組織 X と Y の組織 VDC にアクセスできます。
- SSO ドメイン 2 では、VMware Cloud Director Availability インスタンス 2 は vCenter Server Lookup service 2 に接続し、プロバイダ VDC C の一部である組織 X および Y の組織 VDC、およびプロバイダ VDC D の一部である組織 X の組織 VDC にアクセスできます。
- SSO ドメイン N では、VMware Cloud Director Availability インスタンス N は vCenter Server Lookup service N に接続し、プロバイダ VDC N の一部である組織 Z の組織 VDC にアクセスできます。
2 つのアクティブ/アクティブ Tunnel Appliance インスタンスのデプロイ
ラウンド ロビン アルゴリズムにより、ロード バランサは、SSL トラフィックを終了したり検査することなくアクティブ/アクティブの両方の Tunnel Appliance インスタンスにトラフィックを分散できるため、片方で障害や過負荷が発生してもその影響を回避して、Tunnel Service の可用性とパフォーマンスを向上します。各 Tunnel Service は、VMware Cloud Director Availability ネットワーク トラフィックの入力方向と出力方向の両方のポイントとして機能します。ロード バランサの背後で構成された両方の Tunnel Service インスタンスは同時実行し、ロード バランサから受信要求を受け取ると、VMware Cloud Director Availability の残りのサービスに転送し、残りのサービスからの送信応答をロード バランサに送り返します。サービスと TLS 終端間の接続の詳細については、「VMware Cloud Director Availability サービスの接続」を参照してください。
この構成では、1 つの Tunnel Appliance で障害が発生しても、もう一方でネットワーク要求の処理を続行できます。また、2 つの Tunnel Appliance インスタンスを使用して、VMware Cloud Director Availability との間で送受信するすべてのネットワーク トラフィック用に 2 つの独立したポイントを使うことで、ディザスタ リカバリ環境のネットワーク スケーラビリティとキャパシティを向上することもできます。
Cloud Director サイトで VMware Cloud Director Availability を構成した後は、2 つ目の Tunnel Service を構成できます。既存のインストールとアップグレードされたインストールの両方について、同じ手順を実行することもできます。Tunnel Appliance 用のアクティブ/アクティブ モードの構成に関する詳細については、「Cloud Director サイトへの HA 用の 2 つ目の Tunnel Appliance の追加」を参照してください。