クラウド管理のコンポーネントをパワーオンする前に必要なインフラストラクチャ、ネットワーク、管理サービスを提供するため、管理ドメインの管理コンポーネントを特定の順序で起動します。

まず、管理ドメインの管理コンポーネントを起動します。続いて、VI ワークロード ドメインとユーザー ワークロードの管理コンポーネントを起動します。

管理ドメインの起動順序

まず、管理ドメインの仮想インフラストラクチャを起動します。続いて、関連するクラウド管理コンポーネントに対して ID およびアクセス管理とライフサイクル管理を提供するコンポーネントを起動します。

潜在的な問題のトラブルシューティングに役立つログ データを収集するために、vRealize Log Insight を可能な限り早く起動させます。また、災害イベントが発生した場合に管理仮想マシンを保護するため、Site Recovery Manager と vSphere Replication もできるだけ早く起動させます。

表 1. 管理ドメインの起動順序

起動順序

SDDC コンポーネント

1

管理 ESXi ホスト、vCenter Server、vSphere クラスタ サービス、および vSAN *

2

SDDC Manager *

3 Skyline Health Diagnostics *

4

管理ドメインの NSX Manager ノード*

5

管理ドメインの NSX Edge ノード*

6

スタンドアローン Workspace ONE Access

7

vRealize Log Insight クラスタ

8 管理ドメインの vSphere Replication
9 管理ドメインの Site Recovery Manager

10

vRealize Suite Lifecycle Manager *

11

クラスタ化された Workspace ONE Access *

12

vRealize Operations Manager の分析クラスタとリモート コレクタ

13

vRealize Automation クラスタ

* 起動手順の詳細については、以下を参照してください。

管理ドメインの動作状態の確認

管理ドメインを起動したら、管理コンポーネントの主な機能が要件に従って機能していることを確認します。次のドキュメントを参照してください。

インフラストラクチャ サービス仮想マシンを使用した管理ドメインの起動

管理ドメインに、Active Directory、NTP、DNS、DHCP サーバなどのインフラストラクチャ サービスを実行している仮想マシンが含まれている場合は、VMware Cloud Foundation 4.4 の起動の順序に従ってください。

管理ドメインの vSphere および vSAN コンポーネントの起動

ILO や iDRAC などのアウトオブバンド管理インターフェイスを使用して管理 ESXi ホストを起動し、ホストに接続してパワーオンします。次に、vSAN クラスタを再起動すると、vSphere クラスタ サービス、vCenter Server、および vSAN が自動的に起動します。

手順

  1. 管理ドメインの最初の ESXi ホストをパワーオンします。
    1. アウトオブバンド管理インターフェイスを使用して、管理ドメインの最初の ESXi ホストにログインします。
    2. ESXi ホストは、ハードウェア ベンダー ガイドに従ってパワーオンします。
  2. 前の手順を繰り返して、管理ドメインの残りすべての ESXi ホストを起動します。

    この操作が完了するまでには数分かかります。

    vCenter Server が自動的に起動します。vCenter Server が実行され、vSphere Client が再び使用可能になるまで待ちます。

  3. 管理ドメイン vCenter Server (https://<vcenter_server_fqdn>/ui) に [email protected]としてログインします。
  4. vSAN クラスタを再起動します。
    1. vSAN クラスタを右クリックし、[vSAN] > [クラスタの再起動] の順に選択します。
    2. [再起動] ダイアログ ボックスで、[再起動] をクリックします。
      [構成] タブの [vSAN サービス] 画面が変わり、再起動プロセスの情報が表示されます。
  5. クラスタが再起動したら、vSAN 健全性サービスと再同期のステータスを確認し、未解決の問題を解決します。
    1. クラスタを選択し、[監視] タブをクリックします。
    2. 左側のペインの [vSAN] > [オブジェクトの再同期] で、すべての同期タスクが完了していることを確認します。
    3. 左側のペインで、[vSAN] > [Skyline Health] の順に移動し、クラスタの健全性スコアが 100% であることを確認します。
  6. シャットダウン中に、ESXi ホストの root ユーザーをロックダウン モードの例外ユーザー リストに追加した場合は、各ホストのリストからユーザーを削除します。
    1. インベントリでホストを選択し、[設定] タブをクリックします。
    2. 左側のペインで、[システム] > [セキュリティ プロファイル] を選択します。
    3. [ロックダウン モード] ペインで、[編集] ボタンをクリックします。
    4. [例外ユーザー] 画面で、root ユーザーの前にある縦の省略符号メニューから、[ユーザーの削除] を選択し、[OK] をクリックします。

SDDC Manager 仮想マシンの起動

SDDC Manager 仮想マシンを vSphere Client を使用して起動します。

手順

  1. 管理ドメイン vCenter Server (https://<vcenter_server_fqdn>/ui) に [email protected]としてログインします。
  2. [仮想マシンおよびテンプレート] インベントリで、管理ドメインの vCenter Server ツリーを展開し、管理ドメイン データセンターを展開します。
  3. [管理仮想マシン] フォルダを展開します。
  4. SDDC Manager 仮想マシンを右クリックし、[電源] > [パワーオン] をクリックします。

    この操作が完了するまでには数分かかります。

  5. 管理 ESXi ホストへの SSH アクセスを無効にします。
    1. Secure Shell (SSH) クライアントを使用して、SDDC Manager アプライアンスに vcf としてログインします。
    2. su コマンドを実行して root パスワードを入力することにより、root ユーザーへ切り替えます。
    3. 次のコマンドを実行します。
      /opt/vmware/sddc-support/sos --disable-ssh-esxi

Skyline Health Diagnostics 仮想マシンの起動

管理ドメインで Skyline Health Diagnostics 仮想マシンを起動するには、vSphere Client を使用します。

手順

  1. 管理ドメインの vCenter Server (https://<management_vcenter_server_fqdn>/ui) に 管理者権限を持つアカウントを使用してログインします。
  2. [仮想マシンおよびテンプレート] インベントリで、管理ドメインの vCenter Server ツリーを展開し、管理ドメイン データセンターを展開します。
  3. Skyline Health Diagnostics 仮想マシンを右クリックして、[電源] > [パワーオン] を選択します。
  4. Skyline Health Diagnostics 仮想マシンがパワーオンされたら、その動作状態を確認します。
  5. Skyline Health Diagnostics ユーザー インターフェイスで、スケジューラを再アクティブ化します。

NSX Manager 仮想マシンの起動

vSphere Client を使用して 3 ノード NSX Manager クラスタを起動することで、管理ドメインまたは VI ワークロード ドメインの NSX インフラストラクチャのパワーオンを開始します。

手順

  1. 管理ドメイン vCenter Server (https://<vcenter_server_fqdn>/ui) に [email protected]としてログインします。
  2. [仮想マシンおよびテンプレート] インベントリで、管理ドメインの vCenter Server ツリーを展開し、管理ドメイン データセンターを展開します。
  3. 管理ドメインまたは VI ワークロード ドメインの NSX Manager ノードをパワーオンします。
    1. プライマリ NSX Manager ノードを右クリックし、[電源] > [パワーオン]を選択します。

      この操作が完了し、NSX Manager ノードが再び完全に機能してユーザー インターフェイスにアクセスできるようになるまでには、数分かかります。

    2. この手順を繰り返して、残りの NSX Manager ノードをパワーオンします。
  4. 管理ドメインまたは VI ワークロード ドメインの NSX Manager (https://<nsxt_manager_cluster_fqdn>) に、admin としてログインします。
  5. NSX Manager クラスタのシステム ステータスを確認します。
    1. メインのナビゲーション バーで、[システム] をクリックします。
    2. 左側のペインで、[構成] > [アプライアンス] へ移動します。
    3. [アプライアンス] ページで、NSX Manager クラスタのステータスが Stable であり、すべての NSX Manager ノードが使用可能であることを確認します。

NSX Edge ノードの起動

vSphere Client を使用して NSX Edge ノードを起動することで、管理ドメインまたは VI ワークロード ドメインの NSX インフラストラクチャのパワーオンを続行します。

手順

  1. 管理ドメインまたは VI ワークロード ドメインの vCenter Server (https://<vcenter_server_fqdn>/ui) に [email protected] としてログインします。
  2. [仮想マシンおよびテンプレート] インベントリで、ワークロード ドメイン vCenter Server のツリーを展開し、ワークロード ドメインのデータセンターを展開します。
  3. Edge クラスタの NSX Edge 仮想マシンを右クリックし、[電源] > [パワーオン] を選択します。

    この操作が完了するまでには数分かかります。

  4. この手順を繰り返して、残りの NSX Edge ノードをパワーオンします。

vRealize Suite Lifecycle Manager 仮想マシンの起動

管理ドメインの vRealize Suite Lifecycle Manager 仮想マシンを vSphere Client を使用して起動します。

手順

  1. 管理ドメイン vCenter Server (https://<vcenter_server_fqdn>/ui) に [email protected]としてログインします。
  2. [仮想マシンおよびテンプレート] インベントリで、管理ドメインの vCenter Server ツリーを展開し、管理ドメイン データセンターを展開します。
  3. vRealize Suite Lifecycle Manager 仮想マシンを右クリックし、[電源] > [パワーオン] を選択します。

クラスタ化された Workspace ONE Access 仮想マシンの起動

vRealize Suite Lifecycle Manager ユーザー インターフェイスを使用して、3 ノード構成の Workspace ONE Access クラスタを起動します。

手順

  1. vRealize Suite Lifecycle Manager ([https://<vrealiaze_suite_lifecycle_manager_fqdn>]) に vcfadmin@local としてログインします。
  2. Workspace ONE Access クラスタをパワーオンし、そのステータスを確認します。
    1. [マイ サービス] 画面で、[ライフサイクル操作] をクリックします。
    2. ナビゲーション ペインで、[環境] をクリックします。
    3. [環境] ページの [グローバル環境] カードで、[詳細表示] をクリックします。
    4. [VMware Identity Manager] セクションで、横向きの省略符号アイコンをクリックし、[パワーオン] を選択します。
    5. [VMware Identity Manager のパワーオン] ダイアログ ボックスで、[送信] をクリックします。
    6. [要求] ページで、要求が正常に完了したことを確認します。
  3. Workspace ONE Access アプライアンスでドメインおよびドメインの検索パラメータを構成します。
    1. Secure Shell (SSH) クライアントを使用して、Workspace ONE Access クラスタの最初のアプライアンスに sshuser としてログインします。
    2. su コマンドを実行して、スーパー ユーザーに切り替えます。
    3. /etc/resolv.conf ファイルを開いて編集します。
      vi /etc/resolv.conf
    4. ファイルの最後に次のエントリを追加して、変更を保存します。
      Domain <domain_name>
      search <space_separated_list_of_domains_to_search>
    5. この手順を繰り返して、残りの Workspace ONE Access アプライアンスでドメインとドメイン検索パラメータを設定します。
  4. vRealize Suite Lifecycle Manager ユーザー インターフェイスで、Workspace ONE Access クラスタの健全性を確認します。
    1. ナビゲーション ペインで、[環境] をクリックします。
    2. [環境] ページの [グローバル環境] カードで、[詳細表示] をクリックします。
    3. [VMware Identity Manager] セクションで、横向きの省略符号アイコンをクリックし、[クラスタの健全性のトリガ] を選択します。
    4. [健全性の収集のトリガ] ダイアログ ボックスで、[送信] をクリックします。
    5. [要求] ページで、要求が正常に完了したことを確認します。