非同期パッチツール は、通常の VMware Cloud Foundation ライフサイクル管理プロセス外で重要なパッチを適用できるユーティリティです。非同期パッチを管理したり、非同期パッチを含む VMware Cloud Foundation インスタンスをアップグレードしたりするためのオプションも提供します。
非同期パッチ ツール ヘルプ オプション
オプション |
説明 |
-h, --help |
非同期パッチ ツール のオプションに関する情報を提供します。 |
例:
./vcf-async-patch-tool -h
カスタマー エクスペリエンス向上プログラム (CEIP) オプション
非同期パッチ ツール は、カスタマー エクスペリエンス向上プログラム (CEIP) に参加しています。非同期パッチ ツール での CEIP を有効または無効にすることができます。
カスタマー エクスペリエンス向上プログラムで収集される情報は、Broadcom が製品およびサービスの向上、問題の解決、各製品の展開および使用に関する最適な方法の提案のために役立てられます。CEIP の一環として、Broadcom は、お客様の組織の Broadcom ライセンス キーと関連付けて、お客様の組織における Broadcom 製品およびサービスの使用に関する技術的な情報を定期的に収集します。この情報は、お客様個人を特定するものではありません。CEIP に関する詳細については、
http://www.vmware.com/trustvmware/ceip.html にある「Trust & Assurance」を参照してください。
オプション |
説明 |
--ceip true/false |
非同期パッチ ツール のテレメトリ (CEIP) を有効または無効にします。
注:
--ceip オプションは廃止されます。
-l, --listAsyncPatch や
-e, --enableAsyncPatch など、
非同期パッチ ツール を使用して他のオプションを実行する場合は、CEIP 設定を指定するように求められます。
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例:
./vcf-async-patch-tool -ceip false
非同期パッチのリスト オプション
このオプションを使用するには、インターネット接続が必要です。非同期パッチを適用する前に、このオプションを使用します。オンライン モードでの VMware Cloud Foundation への非同期パッチの適用とオフライン モードでの VMware Cloud Foundation への非同期パッチの適用を参照してください。
オプション |
説明 |
-l, --listAsyncPatch |
使用可能な非同期パッチをリストします。各非同期パッチをどのバージョンの VMware Cloud Foundation がサポートするかについては、KB88287 を参照してください。 |
必要な入力 |
オプションの入力 |
--depotUser, --du VMware デポに接続するための Broadcom サポート ポータルのメール アドレスを入力します。 |
--sku SKU で非同期パッチ リストをフィルタリングします。VCF または VCF_ON_VXRAIL と入力します。
--productType, --ptype
製品タイプ別に非同期パッチ リストをフィルタリングします。
ESX_HOST、
NSX、または
VCENTER と入力します。
注: 製品タイプ
ESX_HOST は、
VMware Cloud Foundation on Dell EMC VxRail では使用できません。
--proxyServer, --ps プロキシ サーバ経由でインターネットに接続する場合は、--proxyServer, --ps オプションを使用して、プロキシ サーバの FQDN とポートを指定します。たとえば、--proxyServer FQDN:port です。
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例:
./vcf-async-patch-tool --listAsyncPatch --depotUser [email protected] --productType VCENTER
パッチのダウンロード オプション(オフラインのみ)
このオプションを使用するには、インターネット接続が必要です。オフライン環境で非同期パッチをダウンロードするには、このオプションを使用します。オフライン モードでの VMware Cloud Foundation への非同期パッチの適用を参照してください。
オプション |
説明 |
-d, --download |
指定したパッチとアーティファクトをダウンロードします。 |
必要な入力 |
オプションの入力 |
--patch 非同期パッチの製品とバージョン (product:version) を入力します。例:VCENTER:7.0.3.00300-19234570。
--depotUser, --du VMware デポに接続するための Broadcom サポート ポータルのメール アドレスを入力します。
--partnerBundleDepotUserName, --pdu (VxRail のみ)Dell EMC デポのメール アドレスを入力します。
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--op, --outputDirectory パッチをダウンロードする場所へのフル パスを入力します。 出力ディレクトリを指定しない場合、非同期パッチ ツール は /root/apToolBundles を使用します。
--sddcManagerVersion SDDC Manager の現在のバージョンを入力します。例:4.5.0.0。これにより、ダウンロードされるバンドルの数を、現在のバージョンの SDDC Manager に適用可能なバンドルのみに制限します。
--sku SKU で非同期パッチ リストをフィルタリングします。VCF または VCF_ON_VXRAIL と入力します。
--proxyServer, --ps プロキシ サーバ経由でインターネットに接続する場合は、--proxyServer, --ps オプションを使用して、プロキシ サーバの FQDN とポートを指定します。たとえば、--proxyServer FQDN:port です。
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例:
./vcf-async-patch-tool -d --patch VCENTER:7.0.3.00300-19234570 --du [email protected] --sku VCF --sddcManagerVersion 4.5.0.0
パッチの有効化オプション
パッチの有効化オプションは、SDDC Manager アプライアンス で実行する必要があります。非同期パッチを有効にすると、SDDC Manager ユーザー インターフェイス にログインしてパッチをすべてのワークロード ドメインに適用できます。オンライン モードでの VMware Cloud Foundation への非同期パッチの適用とオフライン モードでの VMware Cloud Foundation への非同期パッチの適用を参照してください。
オプション |
説明 |
-e, --enableAsyncPatch |
パッチを有効にすると、インベントリの同期、バンドルのダウンロード(オンライン モードのみ)、パッチの事前チェックの有効化、パッチの事後チェックの有効化が実行されます。また、SDDC Manager アプライアンス 内部 LCM リポジトリにパッチをアップロードします。 |
必要な入力 |
オプションの入力 |
--patch 非同期パッチの製品とバージョン (product:version) を入力します。例:VCENTER:7.0.3.00300-19234570。
--sddcSSOUser, --ssou 管理ドメインの SSO ユーザーを入力します。例:[email protected]。
--sddcSSHUser, --sshu vcf と入力します。
--depotUser, --du (オンラインのみ)VMware デポに接続するための Broadcom サポート ポータルのメール アドレスを入力します。
--partnerBundleDepotUserName, --pdu (オンライン VxRail のみ)Dell EMC デポのメール アドレスを入力します。
--instanceType, --it ONLINE または OFFLINE と入力します。
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--op, --outputDirectory パッチをダウンロードする場所(オンライン モード)、またはパッチをアップロードした場所(オフライン モード)へのフル パスを入力します。例:/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles。 出力ディレクトリを指定しない場合、非同期パッチ ツール は /root/apToolBundles を使用します。
--proxyServer, --ps プロキシ サーバ経由でインターネットに接続する場合は、--proxyServer, --ps オプションを使用して、プロキシ サーバの FQDN とポートを指定します。たとえば、--proxyServer FQDN:port です。
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例:
./vcf-async-patch-tool -e --patch VCENTER:7.0.3.00300-19234570 --sddcSSOUser [email protected] --sddcSSHUser vcf --outputDirectory /nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles --it ONLINE
事前チェック オプション
事前チェックは、-e, --enableAsyncPatch
および -r, --enableVCFUpgrade
オプションの一部として実行されます。非同期パッチを有効にする前または VCF アップグレードを有効にする前に、事前チェック オプションを単独で実行して、操作が成功することを確認することもできます。SDDC Manager アプライアンス で事前チェック オプションを実行する必要があります。
オプション |
説明 |
--pre, --precheck |
システムが非同期パッチを有効にできること、または VCF アップグレードを有効にできることを検証します。 |
必要な入力 |
オプションの入力 |
-e, --enableAsyncPatch または -r, --enableVCFUpgrade -r, --enableVCFUpgrade の場合は、VCF のターゲット バージョンを指定する必要があります。例:4.4.0.0。
--patch (パッチのみを有効にする)非同期パッチの製品とバージョン (product:version) を入力します。例:VCENTER:7.0.3.00300-19234570。
--sddcSSOUser, --ssou 管理ドメインの SSO ユーザーを入力します。例:[email protected]。
--sddcSSHUser, --sshu vcf と入力します。
--depotUser, --du (オンラインのみ)VMware デポに接続するための Broadcom サポート ポータルのメール アドレスを入力します。
--partnerBundleDepotUserName, --pdu (オンライン、VxRail、VCF アップグレードのみを有効にする)Dell EMC デポのメール アドレスを入力します。
--instanceType, --it ONLINE または OFFLINE と入力します。
--op, --outputDirectory (オフラインのみ)パッチまたはバンドルをアップロードした場所へのフル パスを入力します。例:/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles。
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--op, --outputDirectory (オンラインのみ)パッチまたはバンドルをダウンロードする場所へのフル パスを入力します。例:/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles。 出力ディレクトリを指定しない場合、非同期パッチ ツール は /root/apToolBundles を使用します。
--proxyServer, --ps プロキシ サーバ経由でインターネットに接続する場合は、--proxyServer, --ps オプションを使用して、プロキシ サーバの FQDN とポートを指定します。たとえば、--proxyServer FQDN:port です。
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オンライン モードの例:
./vcf-async-patch-tool -e --pre --patch VCENTER:7.0.3.00300-19234570 --sddcSSOUser [email protected] --sddcSSHUser vcf --depotUser [email protected] --outputDirectory /nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles --it ONLINE
オフライン モードの例:
./vcf-async-patch-tool --pre --enableVCFUpgrade 4.4.0.0 --sddcSSOUser [email protected] --sddcSSHUser vcf --outputDirectory /nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles --it OFFLINE
事後チェック オプション
事後チェックは、-e, --enableAsyncPatch
オプションの一部として実行されます。非同期パッチを有効にした後、事後チェック オプションを単独で実行することもできます。SDDC Manager アプライアンス で事後チェック オプションを実行する必要があります。
オプション |
説明 |
--post, --postcheck |
非同期パッチが SDDC Manager アプライアンス の内部 LCM リポジトリにアップロードされ、アップグレードに使用可能であることを検証します。 |
必要な入力 |
オプションの入力 |
-e, --enableAsyncPatch
--patch 非同期パッチの製品とバージョン (product:version) を入力します。例:VCENTER:7.0.3.00300-19234570。
--sddcSSOUser, --ssou 管理ドメインの SSO ユーザーを入力します。例:[email protected]。
--sddcSSHUser, --sshu vcf と入力します。
--op, --outputDirectory パッチを有効にしたときに使用したバンドルのダウンロード場所へのフル パスを入力します。例:/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles。
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なし。 |
例:
./vcf-async-patch-tool -e --post --patch VCENTER:7.0.3.00300-19234570 --sddcSSOUser [email protected] --sddcSSHUser vcf --outputDirectory /nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles
すべてのパッチを無効にするオプション
VMware Cloud Foundation インスタンスで非同期パッチがすでに有効になっている場合は、非同期パッチを有効にしたり、VCF アップグレードを有効にしたりすることはできません。-r, --enableVCFUpgrade
オプションを指定して 非同期パッチ ツール を実行すると、すべてのパッチが無効になります。--disableAllPatches
オプションを単独で実行することもできます。SDDC Manager アプライアンス でオプションを実行する必要があります。
オプション |
説明 |
--da, --disableAllPatches |
以前に有効にしたシステム上のすべての非同期パッチを無効にします。 |
例:
./vcf-async-patch-tool -disableAllPatches --sddcSSOUser [email protected] --sddcSSHUser vcf
VCF アップグレードを有効にするオプション
VCF アップグレードを有効にするオプションは、
SDDC Manager アプライアンス で実行する必要があります。非同期パッチを適用し、1 つ以上の
VMware Cloud Foundation コンポーネントのバージョンが BOM から逸脱している場合は、
非同期パッチ ツール を使用して
VMware Cloud Foundation 4.x から
VMware Cloud Foundation 4.y にアップグレードする必要があります。
注:
VMware Cloud Foundation 5.0 にアップグレードする場合は、
非同期パッチツール を使用してアップグレードを有効にする必要はありません。
VMware Cloud Foundation 5.0 にアップグレードする前に、依然として
非同期パッチツール を使用してすべての非同期パッチを無効にし、インベントリ同期を実行する必要があります。
-r, --enableVCFUpgrade
オプションは、アップグレードのための非同期パッチ適用環境を準備し、アップグレード バンドルを SDDC Manager アプライアンス の内部 LCM リポジトリにアップロードします。オンライン モードでの VMware Cloud Foundation の非同期パッチ適用バージョンのアップグレードとオフライン モードでの VMware Cloud Foundation の非同期パッチ適用バージョンのアップグレードを参照してください。
オプション |
説明 |
-r, --enableVCFUpgrade VCF のターゲット バージョンが必要です。例:4.4.0.0。 |
VMware Cloud Foundation のターゲット バージョンへのアップグレードを有効にします。 |
必要な入力 |
オプションの入力 |
--sddcSSOUser, --ssou 管理ドメインの SSO ユーザーを入力します。例:[email protected]。
--sddcSSHUser, --sshu vcf と入力します。
--depotUser, --du (オンラインのみ)VMware デポに接続するための Broadcom サポート ポータルのメール アドレスを入力します。
--partnerBundleDepotUserName, --pdu (オンライン VxRail のみ)Dell EMC デポのメール アドレスを入力します。
--instanceType, --it ONLINE または OFFLINE と入力します。
--op, --outputDirectory (オフラインでのみ必要)パッチまたはバンドルをアップロードした場所へのフル パスを入力します。例:/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles。
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--op, --outputDirectory (オンラインの場合はオプション)パッチまたはバンドルをダウンロードする場所へのフル パスを入力します。例:/nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles。 出力ディレクトリを指定しない場合、非同期パッチ ツール は /root/apToolBundles を使用します。
--proxyServer, --ps プロキシ サーバ経由でインターネットに接続する場合は、--proxyServer, --ps オプションを使用して、プロキシ サーバの FQDN とポートを指定します。たとえば、--proxyServer FQDN:port です。
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オフライン モードの例:
./vcf-async-patch-tool --enableVCFUpgrade 4.4.0.0 --sddcSSOUser [email protected] --sddcSSHUser vcf --outputDirectory /nfs/vmware/vcf/nfs-mount/apToolBundles --it OFFLINE
インベントリ同期オプション
インベントリ同期は、-e, --enableAsyncPatch
および -r, --enableVCFUpgrade
オプションの一部として実行されます。インベントリ同期オプションを単独で実行することもできます。SDDC Manager アプライアンス でインベントリ同期オプションを実行する必要があります。
このオプションは、VMware Cloud Foundation インスタンスで実行中の vCenter Server、NSX、および VMware ESXi のバージョンに関する正確な情報を使用して、SDDC Manager インベントリを更新します。これらのコンポーネントのいずれかを VMware Cloud Foundation 外でアップグレードすると、SDDC Manager インベントリが同期しなくなる可能性があります。
オプション |
説明 |
--performInventorySync, --sync |
SDDC Manager インベントリを更新し、各 VMware Cloud Foundation コンポーネントに関する情報を含む CSV ファイルを保存します。 |
サンプル出力ファイル(
/home/vcf/asyncPatchTool/bin 内):
注: この例では、インベントリ同期の一部として更新されたバージョンはありませんでした。