外部ストレージとしての Amazon FSx for NetApp ONTAP の構成

VMware Cloud on AWS と統合される Amazon FSx for NetApp ONTAP は、SDDC 内のクラスタに接続できる NetApp の ONTAP ファイルシステム上に構築された AWS 管理の外部 NFS データストアです。コンピューティングリソースとは別に拡張可能な、柔軟で高パフォーマンスの仮想化ストレージインフラストラクチャをユーザーに提供します。

詳細およびリファレンスアーキテクチャについては、VMware Cloud Tech Zone の記事VMware Cloud on AWS integration with Amazon FSx for NetApp ONTAPを参照してください。

注：

VMware Cloud on AWS では、SDDC バージョン 1.20 以降の外部ストレージをサポートします。SDDC のアップグレードの詳細については、アップグレードスケジュール設定要求の送信を参照してください。

FSx for ONTAP サービスによってエクスポートされた各マウントポイントを外部ストレージとして追加すると、個別のデータストアとして扱われます。NFS ストレージの障害が SDDC 操作に与える影響の詳細については、 SDDC の健全性を確保するための VMware の対処法を参照してください。

接続された VPC に FSx for ONTAP を展開することはできません。代わりに、所有する別の VPC に展開してから、VPC を VMware Managed Transit Gateway (VTGW) に接続する必要があります。

前提条件

AWS コンソールにログインして、SDDC と同じリージョンに VPC を作成します。任意の AWS アカウントが VPC を所有できますが、ここで使用するために作成された新しい VPC である必要があります。このドキュメントでは、この VPC を FSx for ONTAP VPC と表記します。
VMware Cloud on AWS にアクセスするために使用するブラウザで WebSocket の使用が許可されていることを確認します。
Amazon FSx for NetApp ONTAP ファイルシステムを作成するの手順に従って、FSx for ONTAP VPC に FSx for ONTAP シングル AZ またはマルチ AZ 環境を作成します。[Storage Virtual Machine] タブの [Endpoints] セクションに表示される Storage Virtual Machine (SVM) の IP アドレスは、SDDC 管理ゲートウェイからアクセス可能な IP アドレスである必要があります。このアドレスをメモします。FSx for ONTAP ストレージを SDDC クラスタに接続するときに必要になります。
FSx for ONTAP を外部データストアとして使用するには、SDDC を SDDC グループのメンバーとして追加し、SDDC がそのグループの VTGW を使用できるようにする必要があります。この SDDC を含む新しい SDDC グループを作成する必要がある場合、または SDDC を既存の SDDC グループに接続する必要がある場合は、「SDDC グループの作成または変更」の手順に従います。SDDC グループの詳細については、「VMware Transit Connect™ による SDDC 展開グループの作成と管理」を参照してください。

手順

VMware Cloud コンソールを開き、「SDDC グループへの VPC の接続」の手順に従って FSx for ONTAP VPC を SDDC グループに接続します。
1. [アカウントの追加] をクリックして、FSx for ONTAP VPC の作成に使用した AWS アカウント ID を指定します（「SDDC グループへの VPC の接続」の手順 2 を参照）。
2. AWS コンソールで [Transit Gateway Attachments] に移動し、[Details] セクションのドロップダウンコントロールを使用して、VTGW の [Transit gateway ID] を選択します。[VPC attachment] の下にある [DNS support] チェックボックスを選択し、[Create Transit Gateway Attachment] をクリックします（「SDDC グループへの VPC の接続」の手順 6 を参照）。

FSx for ONTAP VPC と SDDC グループの VTGW 間のルートを追加します。

SDDC グループの VTGW から FSx for ONTAP VPC の SVM IP アドレス範囲へのルートを追加します。
SDDC グループの [外部 VPC] タブを開いて、VPC を所有する [AWS アカウント ID] を選択し、行を展開します。ルートが指定されていない場合は、 [ルート] 列の [ルートの追加] をクリックして [ルートの編集] 画面を開き、この VPC を [ターゲット] として使用する 1 つ以上のルートを追加します。それ以外の場合、 [ルート] 列に最初のルートと追加ルートの数が表示されます。鉛筆アイコン ( ) をクリックして [ルートの編集] 画面を開き、FSx for ONTAP VPC の SVM IP アドレス範囲を追加するようにこのリストを編集できます。

FSx ONTAP の展開に使用されるルートテーブルに SDDC 管理プリフィックスを追加します。

AWS コンソールで、 [Amazon FSx] 画面に移動し、 [File systems] を選択します。使用しているファイルシステムをクリックして、ルートテーブルとその他の詳細を確認します。 [Route tables] のルートテーブル ID をクリックし、ルートテーブルを編集して次のパラメータを指定したルートを追加します。

宛先	ターゲット
SDDC 管理ゲートウェイ CIDR	VTGW Transit Gateway ID。

VPC のメインルートテーブルの編集の詳細については、AWS ドキュメントのルートテーブルのルートの追加と削除を参照してください。

VPC のデフォルトのセキュリティグループに受信ルールを追加します。

AWS コンソールで、FSx for ONTAP VPC のデフォルトのセキュリティグループを選択し、 [Inbound] タブをクリックします。次のパラメータを使用してルールを追加します。

タイプ	送信元
すべてのトラフィック	[カスタム]。SDDC 管理ゲートウェイの CIDR を入力します。

[保存] をクリックします。

FSx データストアから SDDC にマウントポイントを接続します。

クラスタへの外部ストレージの追加を参照してください。 VMware Cloud コンソールで、SDDC の [ストレージ] タブを開きます。 [データストアの接続] をクリックして、必要な値を入力します。


[クラスタ]	クラスタを選択します。他のクラスタがない場合は、Cluster-1 が事前に選択されています。ストレッチクラスタはサポートされません。
[データストア]	[新規データストアの接続] を選択します。
[NFS サーバアドレス]	FSx の [Storage Virtual Machine] タブの [Endpoints] セクションに表示される [NFS IP address]。[検証] をクリックしてアドレスを検証し、サーバからマウントポイント（NFS エクスポート）のリストを取得します。
[エクスポート]	[NFS サーバアドレス] でサーバによってエクスポートされたマウントポイントのリストから 1 つを選択します。各マウントポイントは個別のデータストアとして追加する必要があります。
[ストレージベンダー]	[AWS FSx ONTAP]
[データストア名]	データストアに名前を付けます。データストア名は、SDDC 内で一意である必要があります。

[データストアの接続] をクリックして、FSx データストアを追加します。