PCoIP (PC over IP) は、LAN 上または WAN 経由の広範なユーザーにアプリケーション、イメージ、オーディオ、ビデオ コンテンツなどの公開アプリケーションや総合的なデスクトップ環境を配信するための最適化されたデスクトップ体験を提供します。PCoIP は、レイテンシーの増加またはバンド幅の減少を補って、ネットワークの状態に関わらずユーザーの生産性を維持できるようにします。

PCoIP 表示プロトコルは、公開アプリケーションおよび、仮想マシン、Teradici ホスト カードを含む物理マシンまたは RDS ホストの共有セッション デスクトップを使用するリモート デスクトップに使用できます。

PCoIP の機能

PCoIP の主要な機能は次のとおりです。

  • 会社のファイアウォールの外のユーザーは、会社の virtual private network (VPN) でこのプロトコルを使用できます。また、ユーザーは会社の DMZ のセキュリティ サーバまたは Access Point アプライアンスに対して、暗号化された安全な接続を行うことができます。
  • Advanced Encryption Standard (AES) 128 ビット暗号化がサポートされており、デフォルトで有効になっています。ただし、キーの暗号化方式は AES-256 に変更できます。
  • あらゆる種類のクライアント デバイスからの接続。
  • LAN および WAN でのバンド幅使用を削減する最適化制御。
  • 仮想ディスプレイには 32 ビット カラーがサポートされます。
  • ClearType フォントはサポートされています。
  • 動的オーディオ品質調整を使用する LAN と WAN に対するオーディオのリダイレクト。
  • 一部のタイプのクライアントで Webcam とマイクを使用するためのリアルタイム オーディオ ビデオ。
  • 一部のクライアント上でのテキストのコピーおよび貼り付け、およびクライアントのオペレーティング システムとリモート デスクトップまたは公開アプリケーションの間でのイメージのコピーと貼り付け。その他のクライアント タイプでは、プレーン テキストのコピーおよび貼り付けのみがサポートされています。フォルダやファイルなどのシステム オブジェクトは、システム間でコピーおよび貼り付けすることができません。
  • 複数のモニターは、一部のクライアント タイプでサポートされます。一部のクライアントでは、Aero が無効化されている Windows 7 リモート デスクトップに、1 つのディスプレイにつき最高 2560 x 1600 の解像度のモニターを最大 4 台、または 4K (3840 x 2160) の解像度のモニターを最大 3 台使用できます。ピボット表示および自動調整もサポートされています。

    3D 機能を有効にすると、最高 1920 x 1200 の解像度のモニターが最大 2 台、または 4K (3840 x 2160) の解像度のモニター 1 台がサポートされます。

  • USB のリダイレクトは、一部のクライアント タイプでサポートされます。
  • MMR リダイレクトは、一部の Windows クライアント オペレーティング システムと一部のリモート デスクトップ オペレーティング システム(Horizon Agent がインストール済み)でサポートされます。

特定の PCoIP 機能をサポートするデスクトップ オペレーティング システムについては、「Horizon Agent 機能サポート一覧」を参照してください。

どのクライアント デバイスが固有の PCoIP 機能をサポートするかについての詳細は、https://docs.vmware.com/jp/VMware-Horizon-Client/index.htmlを参照してください。

推奨されるゲスト OS の設定

1GB 以上の RAM、および高解像度、全画面表示モード、または 720p 以上の形式のビデオの再生ではデュアル CPU が推奨される。CAD アプリケーションなどのグラフィックスを多用するアプリケーションで Virtual Dedicated Graphics Acceleration を使用するには、4GB の RAM が必要。

ビデオ品質の要件

480p 形式のビデオ
リモート デスクトップが単一の仮想 CPU を備えている場合、480p 以下のビデオをネイティブ解像度で再生できます。ビデオを HD Flash または全画面表示モードで再生する場合は、デスクトップにデュアル仮想 CPU が必要です。デュアル仮想 CPUデスクトップが搭載されていても、全画面表示モードで 360p を下回る形式のビデオを再生する場合、特に Windows クライアントで音声が遅れる場合があります。
720p 形式のビデオ
リモート デスクトップがデュアル仮想 CPU を備えている場合、720p のビデオをネイティブ解像度で再生できます。HD または全画面表示モードで 720p のビデオを再生した場合、パフォーマンスが低下する可能性があります。
1080p 形式のビデオ
リモート デスクトップがデュアル仮想 CPU を備えている場合、メディア プレーヤーを小さいウィンドウ サイズに調整する必要がある場合がありますが、1080p 形式のビデオを再生できます。
3D レンダリング
ソフトウェア アクセラレータによるグラフィック機能またはハードウェア アクセラレータによるグラフィック機能を使用するようにリモート デスクトップを構成できます。ソフトウェア アクセラレータによるグラフィック機能を使用すると、物理的なグラフィック処理ユニット (GPU) を必要とすることなく、DirectX 9 と OpenGL 2.1 アプリケーションを実行できます。ハードウェア アクセラレータによるグラフィック機能では、仮想マシンが vSphereホストの物理的な GPU (グラフィック処理ユニット)を共有するか、物理的な GPU を単一の仮想マシン デスクトップの専用にすることができます。

3D アプリケーションの場合は、最大 2 台のモニターがサポートされ、最大画面解像度は 1920 x 1200 です。リモート デスクトップのゲスト OS は Windows 7 以降にする必要があります。

3D 機能の詳細については、「3D グラフィックス アプリケーションの使用」を参照してください。

クライアント システムのハードウェア要件

プロセッサおよびメモリ要件の詳細については、デスクトップまたはモバイル クライアント デバイスの特定のタイプの『VMware Horizon Clientの使用』を参照してください。https://docs.vmware.com/jp/VMware-Horizon-Client/index.htmlをご覧ください。