これらのテスト結果を用いて、10,000 のデスクトップに View 5.2 をセットアップする方法を説明します。ここでは 1 つの vCenter Server 5.1 インスタンスが 5 つのプールを管理し、それぞれのプールに 2,000 台の仮想マシン デスクトップがあります。新しいプールのプロビジョニング、または 2,000 の仮想マシンの既存プールの再構成、更新、または再分散のために、メンテナンス期間が 1 度だけ必要でした。10,000 ユーザーのログオン ストームもテストされました。
ここで提供されるテスト結果は、以下のトピックでに説明されているソフトウェア、ハードウェア、およびコ設定で達成されました:
- Horizon Connection Server の最大接続数と仮想マシン構成 で説明されるデスクトップおよびプール構成
- 共有ストレージの例 で説明される階層ストレージ コンポーネント
- ネットワーク バンド幅に関する考慮事項 で説明されるネットワーキング コンポーネント
10,000 ユーザーの長時間ログオン ストームの許容量
vSphere 6.0 以降のリリースで使用可能な vSAN 機能には、vSphere 5.5 Update 1 で使用可能になった機能を上回る、多数のパフォーマンス上の改善が含まれています。vSphere 6.0 では、この機能により広範囲にわたる HCL(ハードウェア互換性)サポートも含まれています。vSphere 6 以降の vSAN の詳細については、『VMware vSAN の管理』を参照してください。
テスト設定で、以下のデスクトップおよびプール構成は、10,000 台のデスクトップのログオン ストーム シナリオで使用されました。デスクトップの電源ポリシーは常にオンに設定されました。
10,000 台のデスクトップでは、ログオン ストームは、ログオン時間の通常の配布を使用して 60 分間にわたり発生しました。仮想マシンは電源をオンにされており、ログオン ストリームが始まる前には使用できました。ログオン後は以下のアプリケーションが含まれるワークロードが開始されます。Adobe Reader、Microsoft Outlook、Internet Explorer、Microsoft Word、および Notepad。
以下は、テスト中に持続したログオン ストームの補足的な詳細です。
- +/- 2 標準偏差ウィンドウ内に発生するログオンの 95%(40 分)。
- +/- 1 標準偏差ウィンドウ内に発生するログオンの 68%(20 分)。
- ログオン率のピークは 400/min または 6.67/秒でした。
プールのプロビジョニングに必要な時間
プールを作成すると、アップフロントまたはユーザーが指定した時にオンデマンドでプロビジョニングされます。プロビジョニングとは、仮想マシンを作成し、正しいオペレーティング システム イメージおよびネットワーク設定を使用するように構成するという意味です。
それぞれ 2,000 の仮想マシンのプールを 4 つ含むテスト設定では、2,000 の仮想マシンを含む 5 番目のプールのプロビジョニングには 4 時間かかりました。すべての仮想マシンはアップフロントでプロビジョニングされました。
プールの再構成に必要な時間
オペレーティング システムのパッチの提供、アプリケーションのインストールまたはアップデート、またはプールの仮想マシンのデスクトップ ハードウェア設定の変更を行うために再構成操作を使用できます。プールの再構成の前に、新しい構成を行う仮想マシンのスナップショットをとってください。再構成操作は、そのスナップショットを使用して、プールのすべての仮想マシンをアップデートします。
それぞれ 2,000 の仮想マシンの 5 つのプールのテスト設定では、2,000 の仮想マシンの 1 つのプールの再構成に 6 時間 40 分かかりました。再構成操作の開始前、すべての仮想マシンは電源をオンにされて使用できました。
プールの更新に必要な時間
ディスクは時間とともに成長するので、ユーザーがログオフした時にデスクトップをオリジナルの状態に更新することによって、または定期的にデスクトップを更新するスケジュールを設定でき、ディスク領域を消費しすぎないようにできます。たとえば、デスクトップが毎日、毎週、または毎月更新されるようにスケジュールを設定できます。
それぞれ 2,000 の仮想マシンの 5 つのプールのテスト設定では、2,000 の仮想マシンの 1 つのプールの更新に 2 時間 40 分かかりました。更新操作の開始前、すべての仮想マシンは電源をオンにされて使用できました。
プールの再分散に必要な時間
デスクトップの再分散操作は、リンク クローン デスクトップを使用可能な論理ドライブ間で均等に再分配します。再分散操作によって、過負荷のドライブ上のストレージ領域が節約され、十分に使用されないドライブがなくなります。また、再分散操作を使用して、デスクトップ プールのすべての仮想マシンを vSAN データストアに移行したり、このデータストアから移行することができます。
それぞれ 2,000 の仮想マシンのプールを 5 つ含むテスト ポッドでは、2 つのデータストアが 1 つのテストでポッドに追加されました。他のテストでは、2 つのデータストアがポッドから削除されました。データストアが追加または削除された後、再分散操作がプールの 1 つで実行されました。2,000 の仮想マシンの 1 つのプールの再分散には 9 時間かかりました。再分散操作の開始前、すべての仮想マシンは電源をオンにされて使用できました。