QuickPrep ツールでは、プール内のリンク クローン マシンをカスタマイズするためのスクリプトを作成できます。2 つの事前に定義されたタイミングにカスタマイズ スクリプトを実行するように QuickPrep を構成できます。
QuickPrep スクリプトが実行される時期
同期後スクリプトは、リンク クローンが作成、再構成、または再分散され、そのクローンのステータスが [動作可能] になった後に実行されます。パワーオフ スクリプトは、リンク クローンがパワーオフされる前に実行されます。これらのスクリプトは、リンク クローンのゲスト OS で実行されます。
QuickPrep でのスクリプトの実行方法
QuickPrep プロセスは、Windows の CreateProcess API 呼び出しを使用してスクリプトを実行します。スクリプトは、CreateProcess API で作成できる任意のプロセスを呼び出すことができます。たとえば、cmd、vbscript、exe、およびバッチ ファイル プロセスは、この API で動作します。
特に QuickPrep は、スクリプトに指定されたパスを 2 番目のパラメータとして CreateProcess API に渡し、最初のパラメータを NULL
に設定します。
たとえば、スクリプト パスが C:¥.cmd である場合、このパスは次のように View Composer ログ ファイル内の関数では 2 番目のパラメータとして表示されます。CreateProcess(NULL,c:¥.cmd,...)
QuickPrep スクリプトへのパスの指定
リンク クローン マシン プールを作成する場合や、プールのゲストのカスタマイズ設定を編集する場合は、QuickPrep カスタマイズスクリプトのパスを指定します。スクリプトは、親仮想マシンに配置する必要があります。ネットワーク共有の UNC パスは使用できません。
スクリプトの実行にインタープリタが必要なスクリプト言語を使用する場合は、スクリプト パスをインタープリタのバイナリで始める必要があります。
たとえば、QuickPrep カスタマイズ スクリプトとして C:¥¥.vbs を指定した場合、View Composer Agent はスクリプトを実行できません。次のように、インタープリタのバイナリ パスで始まるパスを指定する必要があります。
C:\windows\system32\cscript.exe c:\script\myvb.vbs
QuickPrep スクリプトのタイムアウト制限
View Composer は、20 秒を経過した同期後スクリプトまたはパワーオフ スクリプトを終了します。スクリプトが 20 秒より長くかかる場合は、タイムアウトの上限を引き上げることができます。詳細については、ClonePrep および QuickPrep カスタマイズ スクリプトのタイムアウト制限の引き上げを参照してください。
または、スクリプトを使用して、長時間タスクを実行する別のスクリプトまたはプロセスを起動できます。
QuickPrep スクリプトのアカウント
QuickPrep は、VMware View Composer Guest Agent Server サービスの実行が構成されたアカウントでスクリプトを実行します。デフォルトでは、このアカウントはローカル システムです。
このログオン アカウントは変更しないでください。変更すると、リンク クローンが起動しなくなります。
QuickPrep プロセス権限
セキュリティ上の理由から、一部の Windows OS 権限は、QuickPrep カスタマイズ スクリプトを起動する View Composer Guest Agent プロセスから削除されます。
QuickPrep カスタマイズ スクリプトは、View Composer Guest Agent プロセスから削除される権限を必要とする操作は実行できません。
次の権限は、QuickPrep スクリプトを起動するプロセスから削除されます。
SeCreateTokenPrivilege SeTakeOwnershipPrivilege SeSecurityPrivilege SeSystemEnvironmentPrivilege SeLoadDriverPrivilege SeSystemtimePrivilege SeUndockPrivilege SeManageVolumePrivilege SeLockMemoryPrivilege SeIncreaseBasePriorityPrivilege SeCreatePermanentPrivilege SeDebugPrivilege SeAuditPrivilege
QuickPrep スクリプトのログ
View Composer ログには、QuickPrep スクリプトの実行に関する情報が含まれています。このログには、実行の開始と終了や、出力またはエラー メッセージが記録されます。このログは、次の Windows の temp ディレクトリ内にあります。
C:\Windows\Temp\vmware-viewcomposer-ga-new.log