次のリストでは、Horizon Linux デスクトップでサポートされる主な機能を示します。

Linux デスクトップでサポートされる機能

Active Directory の統合
次の Linux ディストリビューションを実行しているインスタント クローン デスクトップでは、PBISO (PowerBroker Identity Services Open) を使用して Active Directory とのオフライン ドメイン参加を実行できます。
  • Ubuntu 16.04/18.04/20.04
  • SLED/SLES 12.x
詳細については、 Linux と Active Directory の統合の「PBISO (PowerBroker Identity Services Open) 認証」セクションを参照してください。
次の Linux ディストリビューションを実行しているインスタント クローン デスクトップでは、Samba を使用して Active Directory とのオフライン ドメイン参加を実行できます。
  • Ubuntu 16.04/18.04/20.04
  • RHEL 7.3/8.0/8.1
オーディオ入力
クライアント ホストからリモート Linux デスクトップへのオーディオ入力リダイレクトがサポートされます。この機能は、USB リダイレクト機能をベースにしていません。この機能を有効にするには、インストール時にこの機能を選択する必要があります。オーディオ アプリケーションの「PulseAudio サーバ(ローカル)」デバイスで、システムのデフォルト オーディオを選択する必要があります。この機能は、次の Linux ディストリビューションでサポートされます。
  • MATE または Gnome Flashback (Metacity) デスクトップ環境の Ubuntu 16.04 x64
  • MATE または Gnome Ubuntu デスクトップ環境の Ubuntu 20.04/18.04 x64
  • KDE または Gnome デスクトップ環境の RHEL 7.x Workstation x64
  • Gnome デスクトップ環境の RHEL 8.x Workstation x64
  • SLED/SLES 12.x SP3
  • SLES 12.x SP5
オーディオ出力
オーディオ出力リダイレクトがサポートされます。この機能は、デフォルトで有効になっています。この機能を無効にするには、 RemoteDisplay.allowAudio オプションを false に設定する必要があります。Chrome または Firefox ブラウザを使用している場合、VMware Horizon HTML Access により、Linux デスクトップにオーディオ出力サポートが提供されます。
自動化される完全なクローン デスクトップ プール
Linux デスクトップ用に、自動化される完全なクローン デスクトップ プールを作成できます。
クライアント ドライブ リダイレクト
クライアント ドライブ リダイレクト (CDR) 機能を有効にすると、ローカル システムの共有フォルダとドライブにアクセスできます。リモート Linux デスクトップのユーザーのホーム ディレクトリにある tsclient フォルダを使用します。この機能を使用するには、CDR コンポーネントをインストールする必要があります。
クリップボード リダイレクト
クリップボード リダイレクト機能を使用すると、リッチ テキストまたはプレーン テキストをクライアント ホストとリモートの Linux デスクトップ間でコピー アンド ペーストできます。Horizon Agent のオプションを使用して、コピー/ペーストの方向と最大テキスト サイズを設定できます。この機能は、デフォルトで有効になっています。インストール時にこの機能を無効にできます。
FIPS 140-2 モード
FIPS (Federal Information Processing Standard) 140-2 モード サポートは、NIST 暗号モジュール認証制度 (CMVP) で検証されていませんが、Linux デスクトップで使用できるようになりました。

Horizon 7 Agent for Linux は、FIPS 140-2 準拠の暗号モジュールを実装します。これらのモジュールは、CMVP 証明書 #2839 および #2866 に記載されている動作環境で検証され、このプラットフォームに移植されました。ただし、VMware の NIST CAVP および CMVP 証明書に新しい動作環境を追加するための CAVP および CMVP テスト要件は、プロダクト ロードマップに従って完了します。

注: FIPS 140-2 モードを使用するには、TLS (Transport Layer Security) プロトコル バージョン 1.2 が必要です。
ヘルプ デスク ツール
Horizon Help Desk Tool は、Linux デスクトップ セッションのトラブルシューティングに使用できる Web アプリケーションです。 Horizon Help Desk Tool を使用して Horizon 7 ユーザー セッションのステータスを取得したり、トラブルシューティングやメンテナンス操作を実行できます。 Horizon Console での Horizon Help Desk Tool の使用を参照してください。
Horizon スマート ポリシー
VMware Dynamic Environment Manager™ 9.4 以降を使用して Horizon スマート ポリシー を作成すると、特定のリモート Linux デスクトップの USB リダイレクト、クリップボードのリダイレクト、クライアント ドライブ リダイレクト機能の動作を制御できます。 スマート ポリシー の使用を参照してください。
H.264 エンコーダと HEVC (High Efficiency Video Decoding)

H.264 と HEVC は、特に低いバンド幅ネットワークでは、Horizon デスクトップの Blast Extreme のパフォーマンスを向上できます。HEVC は、同じバンド幅で H.264 よりも高品質の画像を提供します。

クライアント システムで H.264 と HEVC の両方を無効にすると、Blast Extreme は自動的に JPEG/PNG のエンコーディングに戻ります。

H.264 と HEVC のエンコーダには、ハードウェア サポートとソフトウェア エンコーダのサポートの両方が含まれます。ハードウェア サポートには次の要件があります。
  • NVIDIA グラフィック カードで vGPU が構成されていること。特定の要件については、https://developer.nvidia.comでビデオ コーデックのサポート マトリックスを参照してください。
  • NVIDIA ドライバ 384 シリーズ以降が NVIDIA グラフィック カードにインストールされていること。

システムが前述の要件を満たしている場合、Horizon Agent for Linux はハードウェア エンコーダを使用します。それ以外の場合には、ソフトウェア エンコーダが使用されます。

インスタント クローン フローティング デスクトップ プール
Linux デスクトップ用に、インスタント クローン フローティング デスクトップ プールを作成できます。この機能は、CentOS.S を実行しているシステムで使用できません
詳細については、 Linux のインスタント クローン フローティング デスクトップ プールの作成を参照してください。
K デスクトップ環境
次の Linux ディストリビューションで K デスクトップ環境 (KDE) がサポートされています。
  • CentOS 6.x/7.x
  • RHEL 6.x/7.x
  • Ubuntu 16.04/18.04/20.04
キーボード レイアウトおよび言語の同期
この機能は、クライアントのシステム言語と現在のキーボード レイアウトを Horizon Linux エージェント デスクトップと同期させるかどうかを指定します。この設定を有効にする、あるいは構成しない場合、同期が許可されます。この設定を無効にすると、同期が許可されません。

この機能は、VMware Horizon for Windows のみでサポートされ、英語、フランス語、ドイツ語、日本語、韓国語、スペイン語、簡体字中国語、および繁体字中国語の言語でのみサポートされます。

可逆圧縮 PNG
デスクトップで生成される画像とビデオは、クライアント デバイスで正確なピクセル レベルで表示されます。
手動デスクトップ プール
マシン ソース
  • 管理対象仮想マシン - vCenter Server 仮想マシンのマシン ソース。管理対象仮想マシンは、新規およびアップグレードの展開にサポートされます。
  • 管理対象外の仮想マシン - 他のソースのマシン ソース。管理対象外の仮想マシンは、管理対象外の仮想マシンの展開からアップグレードする場合にのみ、サポートされます。
注: パフォーマンスを維持するため、管理対象外の仮想マシンは使用しないでください。
MATE デスクトップ環境
次の Linux ディストリビューションで MATE デスクトップ環境がサポートされています。
  • Ubuntu 16.04
  • Ubuntu 18.04
  • Ubuntu 20.04
マルチ モニター
  • vDGA/vGPU デスクトップは、最大 2560x1600 の解像度を 4 台のモニターでサポートします。
  • VMware vSphere® 6.0 以降の 2D デスクトップは、最大 2048x1536 の解像度を 4 台のモニターでサポートし、最大 2560x1600 の解像度を 3 台のモニターでサポートします。

Ubuntu 16.04/18.04/20.04 でマルチ モニター機能を使用するには、Gnome、KDE または MATE デスクトップ環境を使用する必要があります。詳細については、http://kb.vmware.com/kb/2151294を参照してください。

SLES 12 SP1 では、カーネル レベル kernel-default-3.12.49-11.1 のデフォルト パッケージを使用する必要があります。パッケージをアップグレードしている場合、マルチモニタ機能は動作せず、デスクトップは 1 台のモニターに表示されます。

VMware Horizon HTML Access™ バージョン 5.0 以降では、Horizon 7 for Linux デスクトップでマルチモニタ機能がサポートされます。

VMware Blast のネットワーク インテリジェンス サポート

VMware Blast のネットワーク インテリジェンス トランスポートがサポートされます。この機能は、デフォルトで有効になっています。

UDP (ユーザー データグラム プロトコル) を有効にすると、Blast は、TCP (伝送制御プロトコル) と UDP の両方の接続を確立します。Blast は、現在のネットワーク条件に基づいて、データ転送を動的に選択し、最高のユーザー エクスペリエンスを実現します。たとえば、ローカル エリア ネットワークでは UDP よりも TCP のほうが適しているため、Blast はデータ転送に TCP を選択します。また、ワイド エリア ネットワーク (WAN) では、UDP のほうが TCP よりもパフォーマンスが良いため、Blast は UDP 転送を選択します。

使用するインライン コンポーネントのいずれかで UDP がサポートされていない場合、Blast は TCP 接続のみを確立します。たとえば、Horizon Connection Server またはセキュリティ サーバの Blast Security Gateway コンポーネントを使用している場合、TCP 接続のみが確立されます。クライアントとエージェントの両方で UDP が有効な場合でも、Blast Security Gateway が UDP をサポートしていないため、接続では TCP が使用されます。ユーザーが会社のネットワークの外部から接続している場合、UDP コンポーネントは、UDP をサポートする VMware Unified Access Gateway(旧称 Access Point)を必要とします。

UDP ベースの Blast 接続を確立するには、次の情報を使用します。
  • クライアントが Linux デスクトップに直接接続している場合には、クライアントとエージェントの両方で UDP を有効にします。デフォルトでは、クライアントとエージェントの両方で UDP が有効になっています。
  • クライアントが Unified Access Gateway を介して Linux デスクトップに接続している場合には、クライアント、エージェント、Unified Access Gateway で UDP を有効にします。
セッション共同作業
セッション共同作業機能により、ユーザーは既存のリモート Linux デスクトップ セッションに参加するユーザーを招待できます。また、別のユーザーから招待を受信したときに、共同作業セッションに参加できます。この機能は、次の Linux ディストリビューションがインストールされているリモート Linux デスクトップでのみサポートされます。
  • Gnome Ubuntu デスクトップ環境の Ubuntu 18.04/20.04
  • Gnome Classic または KDE デスクトップ環境の RHEL 7.5
  • Gnome Classic デスクトップ環境の RHEL 7.6 以降
  • Gnome Classic デスクトップ環境の RHEL 8.x
シングル サインオン
シングル サインオン (SSO) は、次の Linux ディストリビューションでサポートされます。
  • RHEL 8.x/7.x/6.x Workstation x64
  • CentOS 8.x/7.x/6.x x64
  • SLED/SLES 12.x SP3/SP2/SP1
  • Ubuntu 20.04/18.04/16.04 x64
スマート カード リダイレクト
スマート カード リダイレクトは、次の Linux ディストリビューションでサポートされます。
  • RHEL 8.x
  • RHEL 7.1 以降
  • RHEL 6.6 以降
  • Ubuntu 20.04/18.04/16.04
  • SLED/SLES 12.x SP3

この機能は、PIV (Personal Identity Verification) カードと CAC (Common Access Card) をサポートします。詳細については、スマート カード リダイレクトの設定を参照してください。

True SSO のサポート
True SSO は、次の Linux ディストリビューションでサポートされます。
  • RHEL 7.x/8.x
  • CentOS 7.x/8.x
  • SLED/SLES 12.x SP3
  • Ubuntu 20.04/18.04/16.04

詳細については、Linux デスクトップでの True SSO のセットアップを参照してください。

USB リダイレクト
USB リダイレクト機能により、リモート Linux デスクトップからローカルに接続された USB デバイスにアクセスできます。USB 機能を使用するには、USB リダイレクト コンポーネントと USB VHCI ドライバカーネル モジュールをインストールする必要があります。リダイレクトする USB デバイスを使用できる十分な権限がユーザーに付与されていることを確認します。
3Dconnexion マウス
3Dconnexion マウスを使用するには、適切なデバイス ドライバをインストールし、Linux デスクトップで USB デバイスの接続メニューを使用してマウスをペアリングする必要があります。
3D グラフィックス
3D グラフィックス機能は、次の Linux バージョンとグラフィック カードの組み合わせをサポートします。
  • vDGA は、RHEL 6.x Workstation x64 と NVIDIA GRID K1 または K2 のグラフィック カードの組み合わせでサポートされます。
  • vGPU は、適切な NVIDIA グラフィック カードを使用する特定の Linux ディストリビューションでサポートされます。
    注: vGPU 機能をサポートする NVIDIA グラフィック カードと Linux ディストリビューションの詳細については、 https://docs.nvidia.com/grid/latest/product-support-matrix/index.htmlを参照してください。

Linux デスクトップとデスクトップ プールの制限

Linux デスクトップとデスクトップ プールには次の制限があります。

  • 仮想印刷、ロケーション ベースの印刷、リアルタイム ビデオはサポートされません。
  • VMware HTML Access ファイル転送はサポートされていません。
注: セキュリティ サーバが利用される場合、社内のファイアウォールでポート 22443 を開き、セキュリティ サーバと Linux デスクトップ間のトラフィックを許可する必要があります。