Horizon Client のインストール プロセスで、オプション コンポーネントのインストールが確認されます。デフォルトではすべてのコンポーネントがインストールされます。

次の表に各オプション コンポーネントの概要を示します。

表 1. Horizon Client for Linux のインストール オプション
オプション 説明
クライアント ドライブ リダイレクト ユーザーが、クライアント コンピュータにあるフォルダとドライブをリモート デスクトップやアプリケーションと共有できるようになります。ドライブには、マウントされたドライブおよび USB ストレージ デバイスを含めることができます。

コンポーネント ファイルは /usr/lib/vmware/view/vdpService/ にインストールされます。

HTML5 マルチメディア リダイレクト (HTML5MMR) デスクトップの Google Chrome または Microsoft Edge ブラウザからクライアント コンピュータに HTML5 マルチメディア コンテンツをリダイレクトし、ストリームを処理します。
マルチメディア リダイレクト (MMR) デスクトップからクライアント マシンにマルチメディア ストリームを転送すると、ストリームを処理できます。

コンポーネント ファイルは、/usr/lib/vmware/view/vdpService/ にインストールされます。

リアルタイム オーディオビデオ クライアント システムに接続される Web カメラおよびオーディオ デバイスをリダイレクトするので、それらをリモート デスクトップで使用できます。

コンポーネント ファイルは /usr/lib/pcoip/vchan_plugins/ にインストールされます。

スキャナ リダイレクト ローカルのクライアント システムに接続している SANE 対応スキャナで、リモート デスクトップのデータをスキャンできます。ユーザーは、リモート デスクトップに追加のドライバをインストールする必要はありません。

Horizon Client インストーラに対し、インストール完了後のサービスの登録と起動を許可している場合、スキャナ リダイレクト デーモンが自動的に実行されます。それ以外の場合、次のコマンドを実行してスキャナ リダイレクト デーモンを手動で起動できます。

# sudo /etc/init.d/ftscanhv start

スキャナ リダイレクトを使用するには、親またはテンプレート仮想マシンまたは RDS ホスト上のリモート デスクトップに Horizon Agent 7.8 以降をインストールし、スキャナ リダイレクト セットアップ オプションを設定する必要があります。また、PCoIP または VMware Blast 表示プロトコルも必要です。

インストール後、『Horizon 7 でのリモート デスクトップ機能の構成』の「スキャナ リダイレクトの設定」の説明に従って、この機能のグループ ポリシー設定を行うことができます。

シームレス ウィンドウ この機能を使用すると、ローカルで実行されるアプリケーションと同様に、リモート デスクトップで実行されているアプリケーションを操作できます。
シリアル ポート リダイレクト エンド ユーザーは、内蔵の RS232 ポート (/dev/ttySxx) や USB シリアル変換アダプタ (/dev/ttyUSBxx) など、ローカルに接続されたシリアル ポートをリモート デスクトップにリダイレクトできます。Horizon Client インストーラに対し、インストール完了後のサービスの登録と起動を許可している場合、シリアル ポート デーモンが自動的に実行されます。それ以外の場合、次のコマンドを実行してシリアル ポート デーモンを手動で起動できます。
# sudo /etc/init.d/ftsprhv start

シリアル ポート リダイレクトで USB シリアル変換アダプタ デバイスを使用可能にするには、[USB デバイスの接続] > [起動時に自動で接続] と [挿入時に自動接続]] の選択を解除して、[USB デバイスを接続] メニューで USB シリアル変換アダプタ デバイスが接続されていないことを確認します。

スマート カード ユーザーが、VMware Blast または PCoIP 表示プロトコルの使用時にスマート カードを使用して認証できるようにします。このオプションはクライアント インストーラでデフォルトで選択されますが、リモート デスクトップで Horizon Agent インストーラを実行する場合、このオプションがデフォルトで選択されることはありません。

スマート カードは、シングルユーザー マシンと RDS ホストにデプロイされたリモート デスクトップでサポートされます。

コンポーネント ファイルは /usr/lib/pcoip/vchan_plugins/ にインストールされます。

USB リダイレクト デスクトップとアプリケーションにローカルに接続されている USB デバイスにユーザーがアクセスできるようにします。

USB リダイレクトは、単一ユーザー マシンに展開されたリモート デスクトップとアプリケーションでサポートされます。

コンポーネント ファイルは /usr/lib/vmware/view/usb/ にインストールされます。インストール完了後のサービスの登録と起動をインストーラに許可している場合、USB アービトレータ デーモン ( vmware-USBArbitrator) が自動的に実行されます。それ以外の場合、次のコマンドを実行してデーモンを手動で起動できます。
# sudo /etc/init.d/vmware-USBArbitrator start
注: グループ ポリシー設定を使用して、特定のユーザーの USB リダイレクトを無効にすることができます。詳細については、『 Horizon 7 でのリモート デスクトップ機能の構成』を参照してください。
仮想印刷 ユーザーがクライアント コンピュータで使用できる任意のプリンタに出力できるようにします。ユーザーは、リモート デスクトップに追加のドライバをインストールする必要はありません。

コンポーネント ファイルは /usr/lib/vmware/view/virtualPrinting/ にインストールされます。インストール完了後のサービスの登録と起動をインストーラに許可している場合、クライアントをインストールした後で、この機能を手動で設定する必要はありません。または、この機能を設定して有効にできます。手順については、Linux クライアントでの仮想印刷機能の有効化を参照してください。

仮想印刷は、次のリモート デスクトップと公開アプリケーションでサポートされます。

  • シングルユーザー マシンに展開されるデスクトップ。
  • 仮想マシンである RDS ホストに展開されたデスクトップ。
  • RDS ホストによって提供されるリモートアプリケーション。
  • リモート デスクトップ内部の Horizon Client から起動されるリモート アプリケーション(ネストされるセッション)。
VMware Horizon(R) Virtualization Pack for Skype for Business 仮想インフラストラクチャに影響を及ぼしたり、ネットワークを過負荷状態にすることなく、ユーザーは仮想デスクトップ内で Skype for Business を実行できます。Skype の音声通話またはビデオ通話中は、仮想デスクトップではなく Linux クライアント システムですべてのメディア処理が実行されます。

コンポーネント ファイルは、/usr/lib/vmware/mediaprovider にインストールされます。

VMware Integrated Printing リモート デスクトップに追加のプリンタ ドライバをインストールしなくても、Windows リモート デスクトップからローカル プリンタまたはネットワーク プリンタで印刷できます。このオプションをクライアント システムにインストールするだけでなく、Horizon Agent インストーラで [VMware Integrated Printing] オプションを有効にし、仮想印刷の動作を制御するポリシーを設定する必要があります。

Horizon Agent のインストール方法については、『Horizon 7 での仮想デスクトップのセットアップ』または『Horizon 7 での公開されたデスクトップとアプリケーションのセットアップ』ドキュメントを参照してください。ポリシーの設定については、『Horizon 7 でのリモート デスクトップ機能の構成』を参照してください。