VMware Horizon を展開した環境でデスクトップとして使用するために Linux マシンを準備するには、特定のタスクを実行する必要があります。

VMware Horizon 環境用に Linux マシンを準備するには、マシンと Connection Server 間の通信を有効にする必要があります。Linux マシンが完全修飾ドメイン名 (FQDN) を使用して Connection Server インスタンスに ping を送信できるように、Linux マシンのネットワークを構成する必要があります。

公開デスクトップまたはアプリケーション プールの複数セッション ホストとして使用する Linux マシンを準備する場合は、追加の準備作業をいくつか行う必要があります。

前提条件

  • 新しい仮想マシン (VM) が vCenter Server で作成され、Linux ディストリビューションがマシンにインストールされていることを確認します。
  • 複数セッション ホストとして使用する Linux マシンを準備している場合は、マシンに次のいずれかのディストリビューションがインストールされていることを確認します。
    • RHEL 8.x/7.x
    • Ubuntu 18.04
  • Linux マシンが DNS を介して解決できるように構成する手順を理解しておきます。これらの手順は、Linux ディストリビューションとリリースによって異なります。手順については、Linux ディストリビューションとリリースのドキュメントを参照してください。

自動完全クローン プールまたはインスタント クローン デスクトップ プールとして展開する Linux マシンを準備している場合、または自動インスタント クローン ファームに追加する Linux マシンを準備している場合は、次の操作も必要です。

  • インスタントクローン仮想マシンが接続する仮想スイッチには、予想された仮想マシン数をサポートする十分なポートがあることを確認してください。仮想マシンの各ネットワーク カードには 1 つのポートが必要です。
  • インスタント クローン デスクトップ プールまたはファームをサポートするには、Horizon Console でインスタント クローン ドメイン管理者が追加されていることを確認します。

手順

  1. Ubuntu マシンで、次のコマンドを使用して VMware Tools を手動でインストールします。
    apt-get install open-vm-tools-desktop
    注: RHEL/CentOS と SLED/SLES のマシンには、VMware Tools が事前にインストールされています。
    注: VMware Tools のインストール後に Linux カーネルをアップグレードすると、VMware Tools が停止することがあります。この問題を解決するには、 VMware のナレッジベースの記事 KB2050592を参照してください。
  2. Linux マシンのホスト名を /etc/hosts ファイルの 127.0.0.1 にマッピングします。
    RHEL、CentOS、SLES、SLED の場合、ホスト名は自動的にマッピングされないため、127.0.0.1 に手動でマッピングする必要があります。Ubuntu の場合、デフォルトでマッピングされるため、この手順は不要です。
    注: Horizon Agent をインストールした後に Linux マシンのホスト名を変更する場合は、新しいホスト名を /etc/hosts ファイルの 127.0.0.1 にマッピングする必要があります。マッピングしないと、古いホスト名が引き続き使用されます。
  3. 自動インスタント クローン ファームで使用する仮想マシンを準備するには、vSphere Client で仮想マシンの vApp オプションの設定を無効にします。
  4. (RHEL および CentOS のみ)virbr0 が無効になっていることを確認します。
    virsh net-destroy default
    virsh net-undefine default
    service libvirtd restart
  5. ポッドにある Horizon Connection Server インスタンスを DNS を介して解決できることを確認します。
  6. デフォルトでグラフィカル モードで実行されるように Linux マシンを設定します。
    たとえば、次のコマンドを実行して、グラフィカル モードで実行されるように CentOS マシンを設定します。
    systemctl set-default graphical.target
  7. (Ubuntu のみ)OpenLDAP サーバを使用して認証するように構成されたマシンに FQDN を設定します。
    この手順によって、 Horizon Console の [セッション] ページの [ユーザー] フィールドにこの情報を正しく表示できるようになります。 /etc/hosts ファイルを次のように編集します。
    1. # nano /etc/hosts
    2. FQDN を追加します。たとえば、127.0.0.1 hostname.domainname hostname のように追加します。
    3. 終了してファイルを保存します。
  8. (SLED/SLES のみ)[DHCP 経由でホスト名を変更] を無効にします。次に、固定のホスト名とドメイン名を設定します。
    1. Yast では、[ネットワーク設定] をクリックします。
    2. [ホスト名/DNS] タブをクリックします。
    3. [DHCP 経由でホスト名を変更] の選択を解除します。
    4. ホスト名とドメイン名を入力します。
    5. [OK] をクリックします。
  9. ファーム内の複数セッション ホストとして使用する仮想マシンを準備するには、必要なソフトウェア パッケージをインストールします。
    • RHEL 8.x/7.x の場合:
      sudo yum install http://mirror.centos.org/centos/7/os/x86_64/Packages/cpptest-1.1.1-9.el7.x86_64.rpm
      sudo yum install https://rpmfind.net/linux/centos/7.8.2003/os/x86_64/Packages/uriparser-0.7.5-10.el7.x86_64.rpm
      
    • Ubuntu 18.04 の場合:
      apt-get install liburiparser1
  10. Linux 仮想マシンへの Horizon Agent のインストールの説明に従い、マシンに Horizon Agent をインストールします。install_viewagent.sh コマンドライン オプションの説明に従い、必要な機能をインストールまたは有効にするには、インストール スクリプトに適切なパラメータが含まれていることを確認します。例:
    • 自動インスタント クローン ファームに追加する仮想マシンを準備するには、次のインストール スクリプトを使用します。
      sudo ./install_viewagent.sh --multiple-session
    • 手動ファームに追加する仮想マシンを準備をするには、次のインストール スクリプトを使用します。
      sudo ./install_viewagent.sh --multiple-session -M no 
  11. インスタント クローン フローティング デスクトップ プールまたは自動インスタント クローン ファームのゴールド イメージ仮想マシンを準備するには、vSphere Client または vSphere Web Client を使用して、パワーオフ状態の仮想マシンのスナップショットを作成します。このスナップショットは、仮想マシンに関連付けられた最初のインスタント クローン マシン セットのための基本状態の構成として使用されます。
    詳細については、 VMware vSphere ドキュメントにある『 vSphere 単一ホスト管理:VMware Host Client』で「VMware Host Client のスナップショットの取得」を参照してください。
    重要: スナップショットを作成する前に、Linux オペレーティング システムのシャットダウンまたはパワーオフ コマンドを使用して、ゴールド イメージ仮想マシンを完全にシャットダウンします。