vCenter Server インスタンスに VMware Integrated OpenStack 仮想アプライアンスをデプロイします。このアプライアンスには、OpenStack クラウド インフラストラクチャをデプロイして維持するための OpenStack 管理サーバ が含まれています。

この手順では、vSphere Client を使用して VMware Integrated OpenStack をインストールする方法について説明します。OVF ツールを使用して仮想アプライアンスをインストールする場合は、--allowExtraConfig パラメータを含める必要があります。

前提条件

  • VMware Integrated OpenStack で使用する vSphere およびその他の VMware 製品をデプロイまたはアップグレードします。
  • ハードウェア、ネットワーク、vCenter Server インスタンスが正しく準備されていることを確認します。環境の準備を参照してください。
  • VMware Integrated OpenStack の管理クラスタで DRS が有効になっていることを確認します。
  • VMware Integrated OpenStack ダウンロード ページから VMware Integrated OpenStack 7.2 OVA ファイルを取得します。ファイルには、約 6 GB のストレージ容量が必要です。

手順

  1. vSphere Client にログインし、[ホストおよびクラスタ] ビューを選択します。
  2. VMware Integrated OpenStack 用として設定済みの管理クラスタの設定を編集し、[DRS 自動化][手動] に設定します。
    重要:

    Storage vMotion を使用して VMware Integrated OpenStack vApp とコントローラ仮想マシンを移行しないでください。Kubernetes パーシステント ボリュームの vmdk ファイルの名前が変更され、機能が破損する可能性があるためです。

  3. VMware Integrated OpenStack 用に以前構成した管理クラスタを右クリックし、ポップアップ メニューで [OVF テンプレートのデプロイ] を選択します。
  4. VMware Integrated OpenStack OVA へのパスを入力し、[次へ] をクリックします。
  5. VMware Integrated OpenStack vApp の名前とフォルダを選択し、準備中に定義したデータセンターを選択して [次へ] をクリックします。
    注: [仮想マシン名] フィールドには、仮想マシン名ではなく vApp 名を入力する必要があります。
  6. vApp を実行するクラスタを選択し、[次へ] をクリックします。
  7. インストールするテンプレートの詳細を確認し、[次へ] をクリックします。
  8. 使用許諾契約書を確認し、[使用許諾契約書に同意します] を選択します。その後、[次へ] をクリックします。
  9. プロビジョニング形式およびストレージ ポリシーを指定し、vApp ファイルを保存するデータストアを選択して、[次へ] をクリックします。
    プロビジョニング形式の詳細については、『 vSphere 仮想マシン管理』の 仮想ディスクのプロビジョニング ポリシーについてを参照してください。
  10. [宛先ネットワーク] 列で、準備中に定義した管理ネットワークを選択し、[次へ] をクリックします。
  11. [テンプレートのカスタマイズ] ページで、VMware Integrated OpenStack の追加設定を入力します。
    1. [ネットワーク プロパティ] で、Integrated OpenStack Manager 仮想マシンおよび DNS サーバの固定 IP アドレスを入力できます。
      • DHCP を使用する場合は、すべてのフィールドを空にします。Integrated OpenStack Manager の固定 IP アドレスを入力する場合は、サブネット マスク、デフォルト ゲートウェイ、および DNS サーバも入力する必要があります。デフォルト ゲートウェイの場合は、eth1 インターフェイスを使用します。
      • Integrated OpenStack Manager の FQDN を入力する場合、英字の小文字を使用し、DNS サーバの DNS レコードと一致する必要があります。たとえば、「viomgr01」と入力します。
    2. [システム] で、Integrated OpenStack Manager の管理者アカウントの初期パスワードを入力します。

      このパスワードは、Web インターフェイスで admin アカウントに、および Integrated OpenStack Manager 仮想マシンで root ユーザーに使用されます。パスワードには次のルールが適用されます。

      • パスワードは、8~128 文字である必要があります。
      • パスワードには、大文字、小文字、数字、特殊文字をそれぞれ 1 文字以上含める必要があります。
      • パスワードには、単純なパターン、一般的な単語、アカウントの名前に基づく単語を含めることはできません。
    3. [ルート ログインを許可][True] を選択します。
    4. [内部ネットワーク] で、Kubernetes サービス ネットワークのネットワーク アドレス、Kubernetes ポッド ネットワークのネットワーク アドレス、およびサービス ネットワークのドメイン名のサフィックスを入力します。
      重要:
      • デプロイ後にネットワーク設定を変更することはできません。各ネットワークに、将来に拡張する場合を含めて、デプロイをサポートするのに必要な大きさがあることを確認します。

        デプロイ内の各マネージャおよびコントローラ ノードに、/24 CIDR ブロックを割り当てられるように、ポッド ネットワークに十分な量の IP アドレスが含まれている必要があります。たとえば、ネットワーク 192.168.0.0/22 は最大 4 台のノードを、ネットワーク 192.168.0.0/21 は最大 8 台のノードをサポートできます。

      • サービス ネットワークおよびポッド ネットワークは、RFC 1918 で定義されている有効なプライベート ネットワークである必要があります。
      • サービスとポッド ネットワークは、相互に、また既存のネットワークと重複しないようにする必要があります。
      • サービス ネットワーク ドメインのサフィックスは、既存のドメインと重複することはできません。たとえば、現在のドメインに corp.local という名前が付いている場合は、サービス ネットワーク ドメインとして cluster.local を使用することはできません。cluster.example など、別のドメイン サフィックスを使用します。
    5. (オプション) [ログ管理] で、ログ分析サーバの IP アドレスとポート番号を入力します。
      デプロイが完了したら、ログ分析サーバの情報を追加または更新できます。
    6. [時刻管理] で、時刻の同期に使用する NTP サーバを 1 台以上入力します。
      すべての VMware Integrated OpenStack 仮想マシンで、1 つの高可用性時刻ソースを使用する必要があります。このフィールドには NTP サーバを入力する必要があります。
  12. 画面の左上に All properties have valid values(すべてのプロパティの値は有効です)が表示されたら、[次へ] をクリックします。
  13. [設定の確認] 画面で、設定を確認します。設定が正しいことを確認したら、[終了] をクリックして、仮想アプライアンスをインストールします。
  14. VMware Integrated OpenStack 仮想アプライアンスの名前を右クリックして、[電源] > [パワーオン] の順に選択します。
  15. 仮想アプライアンスで Integrated OpenStack Manager 仮想マシンを選択し、その IP アドレスを記録します。
    この IP アドレスにアクセスすることで、Web インターフェイスまたは SSH を介して Integrated OpenStack Manager にログインできます。

次のタスク

VMware Integrated OpenStack 7.2 パッチの適用の後、Integrated OpenStack Manager Web インターフェイスを使用して OpenStack デプロイを作成し、ライセンス キーを割り当てます。