NSX-T Data Center を使用して追加の Neutron アベイラビリティ ゾーンを作成するには、VMware Integrated OpenStack デプロイを更新します。

この手順は、VMware Integrated OpenStack ユーザー インターフェイスを使用してアベイラビリティ ゾーンを作成する方法を示しています。viocli update neutron コマンドを使用してアベイラビリティ ゾーンを作成することもできます。VMware Integrated OpenStack バージョン 6.0 の場合は、NSX-T Data Center を使用した Neutron アベイラビリティ ゾーンの作成を参照してください。

前提条件

アベイラビリティ ゾーンごとに個別の DHCP プロファイルとメタデータ プロキシ サーバを作成します。アベイラビリティ ゾーンで Edge クラスタを共有したり、別の Edge クラスタを使用したりできます。

手順

  1. VMware Integrated OpenStack にログインします。
  2. [OpenStack デプロイ] をクリックして、構成するデプロイを選択します。
  3. [管理] タブをクリックして、[Neutron の設定] をクリックします。
  4. [追加] ボタンをクリックして、当該のアベイラビリティ ゾーンの値を入力します。
    オプション 説明
    [アベイラビリティ ゾーン]

    アベイラビリティ ゾーンの名前を入力します。英数字の文字列に、特殊文字として (_) と (-) を使用できます。

    [デフォルトのオーバーレイ TZ]

    アベイラビリティ ゾーンのデフォルトのオーバーレイ トランスポート ゾーンを選択します。

    [デフォルトの VLAN TZ]

    アベイラビリティ ゾーンのデフォルトの VLAN トランスポート ゾーンを選択します。

    [デフォルトの Tier-0 ルーター]

    アベイラビリティ ゾーンのデフォルトの Tier-0 ルーターを選択します。

    [DHCP プロファイル]

    アベイラビリティ ゾーン用に構成された DHCP プロファイルを選択します。

    メタデータ プロキシ

    アベイラビリティ ゾーン用に構成されたメタデータ プロキシ サーバを選択します。

  5. [OK] をクリックします。

結果

新しいアベイラビリティ ゾーンが作成されます。

例: N-VDS の標準データ パスと拡張データ パスに対する個別のアベイラビリティ ゾーンの作成

次の手順では、個別のアベイラビリティ ゾーンを実装し、拡張データ パス モードの N-VDS には NFV ワークロードを、標準モードの N-VDS には他のワークロードをデプロイできるようにします。この例では、標準モードの NSX-T Data Center を使用して VMware Integrated OpenStack がデプロイされています。これらのアベイラビリティ ゾーンは、同じ Tier-0 ルーターおよび Edge クラスタに構成されています。VMware Integrated OpenStack 管理ネットワークは、192.0.2.10 ~ 192.0.2.50 の IP アドレス範囲を使用します。

  1. NSX-T Data Center で、拡張データ パス モードの N-VDS を使用してオーバーレイ トランスポート ゾーンおよび VLAN トランスポート ゾーンを構成します。拡張データ パス を参照してください。

    オーバーレイ トランスポート ゾーンの名前は nfv-overlay-tz、VLAN トランスポート ゾーンの名前は nfv-vlan-tz です。

  2. 新しいアベイラビリティ ゾーンの DHCP プロファイルを作成します。
    1. NSX Manager[ネットワーク] > [DHCP] の順に選択します。
    2. [サーバ プロファイル] タブで [追加] をクリックします。
    3. 名前に nfv-dhcp を入力し、既存の Edge クラスタを選択します。
    4. [追加] をクリックします。
  3. 新しいアベイラビリティ ゾーンのメタデータ プロキシ サーバを作成します。
    1. NSX Manager[ネットワーク] > [DHCP] の順に選択します。
    2. [メタデータ プロキシ] タブで [追加] をクリックします。
    3. 名前に nfv-mdp を入力します。
    4. Nova サーバの URL に http://192.0.2.10:8775 を入力します。
    5. シークレットに mdpassword を入力します。
    6. 既存の Edge クラスタを選択します。
    7. [追加] をクリックします。
  4. VMware Integrated OpenStack にログインします。
  5. [OpenStack デプロイ] を選択して、構成するデプロイを選択します。
  6. [管理] タブをクリックして、[Neutron の設定] をクリックします。
  7. [追加] ボタンをクリックして、NFV アベイラビリティ ゾーンの値を入力します。
    1. アベイラビリティ ゾーンの名前として nfv-az を入力します。
    2. デフォルトのオーバーレイ トランスポート ゾーンの場合は [nfv-overlay-tz] を選択します。
    3. デフォルトの VLAN トランスポート ゾーンの場合は [nfv-vlan-tz] を選択します。
    4. デフォルトの Tier-0 ルーターを選択します。
    5. DHCP プロファイルの場合は [nfv-dhcp] を選択します。
    6. メタデータ プロキシ サーバの場合は [nfv-mdp] を選択します。
    7. [OK] をクリックします。
  8. 新しいアベイラビリティ ゾーン内にネットワークを作成します。
    1. Integrated OpenStack Managerroot ユーザーとしてログインします。
    2. クラウド管理者の認証情報ファイルをロードします。
      sudo su -
      source ~/cloudadmin.rc
    3. ネットワークを作成します。
      neutron net-create nfv-network --tenant-id nfv-project --availability-zone-hint nfv-az