バックアップから VMware Integrated OpenStack のデプロイをリストアできます。
- この手順で作成した一時構成ファイルには、vCenter Server 認証情報がプレーンテキストで含まれています。セキュリティ上の理由から、このファイルはバックアップの終了後に削除します。
- 複数のリストア操作を同時に実行しないでください。リストア操作の設定が正しくない場合は、操作が失敗するかタイムアウトになるまで待機してから、再試行してください。
- 現在のデータベースが破損しているか、以前のバージョンを必要とする他の重要な理由がある場合を除き、現在のデータベースをバックアップし、制御プレーンのリストアに使用する必要があります。以前のバージョンのバックアップからリストアすると、データが失われる可能性があります。
前提条件
- 使用可能なバックアップがあることを確認します。デプロイのバックアップまたはスケジュール設定されたバックアップを参照してください。
- アップグレードを実行していない場合、VMware Integrated OpenStack バージョンがリストア操作とバックアップ操作で同じであることを確認します。
手順
- Integrated OpenStack Manager に
root
ユーザーとしてログインします。ssh root@mgmt-server-ip
- テキスト エディタで、YAML 形式のリストア構成ファイルを作成します。
-
既存の制御プレーンに VMware Integrated OpenStack をリストアする場合は、次のテンプレートを使用します。
--- name: backup-file-name description: restore-description source: kind: contentLibrary contentLibrary: name: content-library-name datastore: control-plane-storage
パラメータの説明は、次のとおりです。
オプション 説明 backup-file-name
リストアするバックアップ ファイルの名前を入力します。
restore-description
リストア タスクの説明を入力します。
content-library-name
バックアップ ファイルが含まれているコンテンツ ライブラリの名前を入力します。
control-plane-storage
(オプション)制御プレーン情報を格納するデータストアの名前を入力します。
GUI を使用して既存の制御プレーンにデプロイをリストアするには、次の手順を実行します。- Integrated OpenStack Manager に
admin
ユーザーとしてログインします。 - [OpenStack デプロイ] で、デプロイの名前をクリックし、[管理] タブを開きます。
- [設定] タブで、[バックアップ] をクリックしてバックアップを選択し、[リストア] をクリックします。
- Integrated OpenStack Manager に
-
新しい制御プレーンに VMware Integrated OpenStack をリストアする場合は、次のテンプレートを使用します。
--- cluster: network_info: - networkName: mgmt-network-name type: management static_config: ip_ranges: - mgmt-ip-range-begin, mgmt-ip-range-end netmask: mgmt-subnet-mask gateway: mgmt-gateway-address dns: - mgmt-dns-server - networkName: api-network-name type: api static_config: ip_ranges: - api-ip-range-begin, api-ip-range-end netmask: api-subnet-mask gateway: api-gateway-address dns: - api-dns-server - networkName: trunk-network-name type: dvs_trunk_network static_config: ip_ranges: - trunk-ip-range-begin, trunk-ip-range-end --- datacenter: datacenter-name datastore: datastore-name resourcePool: resource-pool-name count: controller-count size: controller-size --- name: backup-file-name description: restore-description source: kind: contentLibrary contentLibrary: name: content-library-name datastore: control-plane-storage
パラメータの説明は、次のとおりです。
表 1. 管理ネットワークの設定 オプション 説明 mgmt-network-name
管理ネットワークの名前を入力します。
GUI を使用して新しい制御プレーンに OpenStack デプロイをリストアすることもできます。詳細については、OpenStack デプロイのリストアを参照してください。
管理ネットワークで DHCP ではなく固定 IP アドレスを使用している場合は、以下の値を入力します。これらの値は、DHCP ネットワークでは不要です。
オプション 説明 mgmt-ip-range-begin, mgmt-ip-range-end
管理ネットワークの IP アドレス範囲を、カンマで区切ったドット区切り 10 進数形式で入力します。たとえば、192.0.2.10, 192.0.2.50 とします。
mgmt-subnet-mask
管理ネットワークのサブネット マスクを入力します。
mgmt-gateway-address
管理ネットワークのネットワーク ゲートウェイの IP アドレスを入力します。
mgmt-dns-server
管理ネットワークの 1 つ以上の DNS サーバの IP アドレスを入力します。各 IP アドレスを別々の行に入力します。例:
- 192.0.2.1
- 192.0.2.100
表 2. API アクセス ネットワークの設定 オプション 説明 api-network-name
API アクセス ネットワークの名前を入力します。
API アクセス ネットワークで DHCP ではなく固定 IP アドレスを使用している場合は、以下の値を入力します。これらの値は、DHCP ネットワークでは不要です。
オプション 説明 api-ip-range-begin, api-ip-range-end
API アクセス ネットワークの IP アドレス範囲を、カンマで区切ったドット区切り 10 進数形式で入力します。たとえば、198.51.100.10, 198.51.100.50 とします。
api-subnet-mask
API アクセス ネットワークのサブネット マスクを入力します。
api-gateway-address
API アクセス ネットワークのネットワーク ゲートウェイの IP アドレスを入力します。
api-dns-server
API アクセス ネットワークの 1 つ以上の DNS サーバの IP アドレスを入力します。各 IP アドレスを別々の行に入力します。例:
- 198.51.100.1
- 198.51.100.100
デプロイで VDS ネットワークを使用する場合は、次の値を入力します。これらの値は、NSX デプロイでは不要です。
表 3. トランク ネットワークの設定 オプション 説明 trunk-network-name
トランクネットワークの名前を入力します。
trunk-ip-range-begin, trunk-ip-range-end
トランク ネットワークの IP アドレス範囲を、カンマで区切ったドット区切り 10 進数形式で入力します。たとえば、169.254.0.1,169.254.0.254 のように入力します。
すべてのデプロイ タイプについて、次の情報を入力します。
表 4. 制御プレーンの設定 オプション 説明 datacenter-name
VMware Integrated OpenStack 制御プレーンの作成場所となる vSphere データセンターの名前を入力します。
datastore-name
VMware Integrated OpenStack 制御プレーンのデータストアの名前を入力します。
resource-pool-name
VMware Integrated OpenStack 制御プレーンのリソース プールの名前を入力します。
controller-count
作成するコントローラの数を入力します。
controller-size
コントローラのサイズを指定します。以下の値がサポートされています。
- small(4 個の vCPU と 16 GB の RAM)
- medium(8 個の vCPU と 32 GB の RAM)
- large(12 個の vCPU と 32 GB の RAM)
表 5. バックアップの設定 オプション 説明 backup-file-name
リストアするバックアップ ファイルの名前を入力します。
restore-description
リストア タスクの説明を入力します。
content-library-name
バックアップ ファイルが含まれているコンテンツ ライブラリの名前を入力します。
コンテンツ ライブラリと VMware Integrated OpenStack が別々の vCenter Server インスタンスに配置されている場合は、コンテンツ ライブラリが含まれている vCenter Server インスタンスの設定を入力します。コンテンツ ライブラリと制御プレーンが同じ vCenter Server インスタンスに配置されている場合、以下の値は不要です。
表 6. コンテンツ ライブラリの設定 オプション 説明 control-plane-storage
(オプション)制御プレーン情報を格納するデータストアの名前を入力します。
-
- VMware Integrated OpenStack デプロイのリストア用の vCenter Server を指定します。
viocli create vcenter --vc_hostname <host> --vc_password <password> --vc_username <user>
または、Kubernetes コマンドライン ユーティリティでエイリアスを使用して、デプロイから vCenter Server を取得します。osctl get vcenter
- 構成ファイルを使用し、デプロイのリストア先となるターゲットの vCenter Server を指定してデプロイをリストアします。
viocli restore deployment -f <configuration-file> --destination-vcenter=<vcenter-name> [--skip-control-plane] [--content-vcenter=<vcenter-name>]
--skip-control-plane フラグが設定されている場合、デプロイをリストアするには、リストアするバックアップ ファイルが含まれている vCenter Server を含めます。
viocli restore deployment -f <configuration-file> --destination-vcenter=<vcenter-name> --skip-control-plane --content-vcenter=<vcenter-name>
リストアが正常に実行されると、次のようなメッセージが表示されます: download completed, prepare running, and restore succeeded
結果
OpenStack デプロイはバックアップの状態にリストアされます。
- 証明書をリストアするには、リストア後に証明書の再署名と再適用を行う必要があります。または、次の手順を実行する必要があります。
- 元のデプロイの証明書シークレットを保存します。
osctl get secret certs -oyaml > certs.yaml
- リストア後、新しい VMware Integrated OpenStack デプロイで、証明書シークレットの private_key と vio_certificate の値を、前のステップのデータに置き換えます。
viocli
を使用してサービスを停止および起動します。
- 元のデプロイの証明書シークレットを保存します。
-
ライセンスのリストアについては、VMware Integrated OpenStack ライセンス キーの割り当てを参照してください。