シナリオによっては、NSX Advanced Load Balancer を工場出荷時のデフォルト設定にリセットする方が便利な場合があります。一部の例外を除き、工場出荷状態へのリセットは、新しい環境を完全に再インストールすることと同じです。工場出荷状態にリセットすると、その一環として、コントローラと SE は再起動され、基本的なネットワーク構成は維持しつつも、ロード バランシングとプロキシ構成は削除されます。
工場出荷状態にリセットした後、Web インターフェイスを介してコントローラにログインすると、初期セットアップ ウィザードが開始します。
新しいパスワードの設定など、必要に応じて設定を構成します。
工場出荷時のデフォルト値へのリセット
工場出荷時のデフォルト値にリセットするには、NSX Advanced Load Balancer シェルから次のコマンドを実行します。
: > | reboot clean
これは、Linux CLI の reboot コマンドとは異なります。
reboot clean を実行すると、コントローラのユーザー インターフェイス用に新しい自己署名証明書が生成されます。ユーザー インターフェイスにログインしている場合は、ブラウザが証明書の変更を検出するため、ログイン ページにリダイレクトされない場合があります。ブラウザでページを更新して、ログイン ページに戻ります。
書き込みアクセス モードの展開では、構成済みの間隔内に SE に新しい構成が指定されないと、SE は削除されます。Web インターフェイスでは、この間隔は SE グループの [詳細] タブの [次の時間が経過後に未使用のサービス エンジンを削除] フィールドで構成できます。
reboot clean が発行されると、SE 仮想マシンが新しいコントローラによって選択され、デフォルトのクラウドに配置されます。これらは、基盤となる環境(VMware vCenter Server など)以外では使用または削除することはできません。
クラスタの場合、reboot clean はクラスタ内のリーダー ノードからのみ適用できます。
クラスタ内のリーダー ノードで reboot clean を実行しても、クラスタ(UUID を含む)は変更されません。NSX Advanced Load Balancer のユーザー インターフェイスからパスワードをリセットする必要があります。
クラウド構成が削除されるため、アクセス権なしの展開の場合、SE はアクセス権なしのクラウドからデフォルトのクラウドに移動されます。
工場出荷状態へのリセット後も保持される設定
以下の設定は、工場出荷状態へのリセット後も保持されます。
SE およびコントローラ仮想マシン。
SE およびコントローラの管理ネットワーク プロパティ(IP アドレスやデフォルト ゲートウェイなど)。
工場出荷状態へのリセット後に削除される設定
以下の設定は、工場出荷状態へのリセット後に削除されます。
ライセンス。
仮想サービスの構成。
プールの構成。
SSL 証明書(コントローラのユーザー インターフェイスに使用された可能性のある証明書を含む)。
構成のバックアップ。
ログおよびメトリック。
RBAC、ユーザー、パスワード。