仮想 LAN (VLAN) でバッキングされた論理セグメントは、VLAN トランスポート ゾーンに作成され、NSX Advanced Load Balancer によって管理されます。大規模なブラウン フィールド展開の多くは、VLAN でバッキングされたセグメントを使用して、NSX Advanced Load Balancer で VLAN マイクロセグメンテーションを構成します。これは、既存の環境に対してシンプルで無停止であるためです。
以下のイメージに示すように、次のことが可能になるマイクロセグメンテーション ルールを構成できます。
クライアント C1 はアプリケーション A にのみアクセスできます。
クライアント C2 は、アプリケーション B またはアプリケーション C にのみアクセスできます。
この構成を実現できるさまざまな VLAN セグメント展開モデルがあります。
単一の VLAN-TZ と N-VDS。
異なる N-VDS 上の複数の VLAN-TZ。
単一の N-VDS 上のオーバーレイ TZ および VLAN-TZ。
異なる N-VDS 上のオーバーレイ TZ と VLAN-TZ。
一般的な展開の 1 つは、異なる NSX-T 分散仮想スイッチ (N-VDS) 上のオーバーレイ TZ と VLAN-TZ です。
これは、共有または隔離された物理スイッチまたはルーティング インフラストラクチャ、PCI または DMZ のシナリオで使用されます。
VLAN セグメントのための NSX ALB の統合
VLAN セグメントの展開シナリオは、ネットワーク セグメント(VIP と管理)の定義が(それぞれの TZ 内の)NSX から取得される vCenter Server クラウドと似ています。
VLAN セグメントの NSX ALB 統合の論理的な表現を次に説明します。
NSX Advanced Load Balancer SE での仮想サービスの配置は次のとおりです。
SE |
仮想サービス |
VIP |
プール |
---|---|---|---|
Avi SE1 |
VS1 |
10.10.2.100 |
アプリ A |
Avi SE2 |
VS2 |
10.10.2.140 |
アプリ B |
仮想サービス VS1 と VS2 は同じ IP アドレス サブネットに属しています。そのため、SE1 と SE2 のデータ vNIC は、同じ VLAN 論理セグメント LS1 (VLAN 1001) に接続されます。
VLAN セグメントの NSX ALB 統合には、さまざまな展開モードがあります。
SE 配置(SE 管理ネットワーク) |
VIP 配置(SE データ ネットワーク) |
NSX ALB バージョンのサポート |
---|---|---|
オーバーレイ |
オーバーレイ |
20.1.1 |
VLAN |
オーバーレイ |
20.1.5 |
VLAN |
VLAN |
20.1.6 |
オーバーレイ |
VLAN |
20.1.7 |
サービス エンジン管理ネットワーク用の VLAN でバッキングされたセグメント
NSX Advanced Load Balancer Controller が展開され、仮想サービスを作成する必要があるとします。
Cloud Connector の構成は、次のとおりです。
LS-4 (VLAN) セグメントが SE 管理ネットワークとして選択されています。
LS-3(オーバーレイ)セグメントが VIP/データ ネットワークとして選択されています。
トラフィック フローに変更はありません。
サービス エンジンは、HA に基づいて作成されます。
この例では、アクティブ/アクティブ SE が考慮され、これにより 2 つの SE が起動します。
これらのサービス エンジンの場合、これはデータ NIC が作成されるオーバーレイです。
VLAN 論理セグメントは、Tier-1 または Tier-0 から独立しています。
NSX Advanced Load Balancer Controller は、この VLAN 論理セグメントの SE と通信し、SE が起動しているかどうかを確認します。SE が起動すると、データ NIC がオーバーレイとして接続されます。
Tier-1 にこのルートが作成されます。
VIP の場合、SE 1 と SE 2 がネクスト ホップです。
サービス エンジン データ ネットワーク用の VLAN でバッキングされたセグメント
NSX Advanced Load Balancer Controller が展開され、仮想サービスを作成する必要があるとします。
NSX-T Cloud Connector の構成は、次のとおりです。
LS-3 (VLAN 200) セグメントが SE 管理ネットワークとして選択されています。
LS-4 (VLAN 300) セグメントが VIP/データ ネットワークとして選択されています。
VLAN でバッキングされたデータ セグメントの実装は次のとおりです。
仮想サービスは、LS-4 VLAN セグメント (VLAN-300) の VIP を使用して作成され、明示的な配置サブネットが LS-4 VLAN セグメントのネットワークとサブネットとして構成されます。プールの作成時に、ユーザーはプール配置サブネットを LS-4 VLAN セグメントのネットワークおよびサブネットとして選択します。
SE は、HA モードに基づいて作成されます。この例では、アクティブ/アクティブ SE が考慮され、2 つの SE が起動するまでの最小スケールは 2 と見なされます。
SE 管理 NIC は LS-3 VLAN セグメント (VLAN-200) に作成され、コントローラと通信します。
SE が完全に起動すると、NSX Advanced Load Balancer Controller は LS-4 VLAN セグメント (VLAN-300) からデータ NIC を接続します。
NSX-T VLAN でバッキングされたセグメントで、配置ネットワークの詳細は自動検出されません。この詳細は手動で選択する必要があります。
NSX-T Cloud の構成
NSX ALB では、NSX-T Cloud は、次に説明するように、SE の管理インターフェイスに VLAN トランスポート ゾーンと VLAN セグメントを選択するように構成されます。
NSX Advanced Load Balancer ユーザー インターフェイスから、 の順に移動します。
をクリックするか、既存のクラウドを編集します。
[管理ネットワーク] で、SE を配置する VLAN トランスポート ゾーンを選択します。
SE 管理 NIC が IP アドレスを取得する管理 [VLAN セグメント] を選択します。
[データ ネットワーク] で、SE のデータ [トランスポート ゾーン] を選択します。
SE に使用するデータ [VLAN セグメント] パスを選択します。
クラウド構成の入力を完了し、[保存] をクリックします。
この例では、既存の NSX-T Cloud が編集されます。
VIP および SE データ セグメントのための VLAN によってバッキングされたセグメント ネットワークの設定
NSX-T Cloud が管理ネットワークとデータ ネットワークのそれぞれの VLAN セグメントで構成されると、セグメントはクラウド構成に基づいて入力されます。
セグメントを表示するには、次の手順を実行します。
の順に移動して、クラウドを選択します。
セグメントが表示されます。
セグメントは、IPv4 と IPv6 の両方をサポートします。
セグメントをクリックして展開します。
[編集] アイコンをクリックして、[ネットワーク設定の編集] 画面を表示します。
これらの VIP VLAN セグメントを IP アドレスの自動割り当てで使用するには、IP アドレス管理プロファイルを構成し、次のように NSX-T Cloud に接続します。
の順に移動します。
[作成] をクリックします。
[IPAM] を選択します。
[名前] を入力し、[タイプ] に [Avi Vantage IP アドレス管理] を選択します。
必要なクラウドを選択します。
[使用可能なネットワークの追加] をクリックし、作成されたすべてのセグメントを更新します。
[保存] をクリックします。
作成された IP アドレス管理プロファイルは、[IP アドレス管理/DNS] セクションの特定のクラウドについて、[クラウドの編集] 画面に入力されます。クラウドに接続する [IP アドレス管理] を選択します。
仮想サービスの構成
仮想サービスを構成するには、次の手順を実行します。
の順に移動します。
必要な仮想サービスの [編集] アイコンをクリックします。
[VIP アドレス] で、[自動割り当て] チェック ボックスを選択します。
[VIP アドレス] の割り当て詳細を構成します。
プールを構成するには、[プール] セクションの下にある [編集] アイコンをクリックします。
[サーバ] タブで、セキュリティ グループ を選択し、サーバを追加します。
[詳細] タブに移動し、[配置設定] を構成します。
[保存] をクリックします。
[詳細] タブに移動し、[仮想 IP アドレスの配置設定] を構成します。
[保存] をクリックします。
NSX-T VLAN でバッキングされたセグメントで、配置ネットワークの詳細は自動検出されません。この詳細は手動で選択する必要があります。
トランスポート ゾーンは、クラウドが作成された後は変更できません。