この方法は、NSX Advanced Load Balancer を構成する従来の方法です。代わりに、「307 リダイレクトを使用する、2 つの仮想サービスを備えた単一の VIP」を使用することをお勧めします。

2 つの仮想サービスを備えた単一の VIP を構成するには、次の手順を実行します。

手順

  1. UAG をメンバーとした IP グループを作成:

    IP グループは、プロファイル、ポリシー、およびログから参照される可能性のある IP アドレスのカンマ区切りのリストです。同じ UAG サーバが 2 つの異なるプールのプール メンバーとして使用されているため、サーバをプールに直接接続するのではなく、IP グループをプールに接続できます。サーバの追加や削除など、プール メンバーに対する構成変更はすべて、IP グループ レベルで実行する必要があります。

    IP グループを作成するには、次の手順を実行します。

    1. NSX Advanced Load Balancer ユーザー インターフェイスで、[テンプレート] > [グループ] > [IP グループ] の順に移動します。
    2. [IP グループの作成] をクリックします。
    3. [IP 情報] で、追加する IP アドレスを入力し、[サーバを追加] をクリックします。
    4. [保存] をクリックします。
  2. UAG 用のカスタム健全性モニターの作成 - カスタム健全性モニターを作成するには、次の手順を実行します。
    1. NSX Advanced Load Balancer ユーザー インターフェイスで、[テンプレート] > [プロファイル] > [健全性モニター] の順に移動します。
    2. [作成] をクリックします。
    3. Horizon 用に作成された [vCenter Server クラウド] を選択します。
    4. [新しい健全性モニター] 画面で、次の詳細を入力します。

      フィールド

      送信間隔

      30

      受信タイムアウト

      10

      クライアント要求データ

      GET /favicon.ico HTTP/1.0

      応答コード

      2xx

    5. [保存] をクリックします。
  3. プール用の SSL プロファイルの作成 - 次の構成で UAG プール用の SSL プロファイルを作成します。

    承諾済みバージョン:1.2

    暗号リスト:

    • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256

    • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256

    • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384

    • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384

    1. [テンプレート] > [SSL/TLS プロファイル] > [作成] の順に移動します。
    2. [アプリケーション プロファイル] を選択します。
    3. 次に示すように、[全般] タブに必要な詳細を入力します。


    4. [暗号] タブをクリックし、次の暗号を選択します。
      • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_GCM_SHA256

      • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_128_CBC_SHA256

      • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_GCM_SHA384

      • TLS_ECDHE_RSA_WITH_AES_256_CBC_SHA384

    5. [保存] をクリックします。
  4. プールの作成:

    プールは、割り当てられたサーバのリストを保持し、健全性監視、ロード バランシング、パーシステンス、および NSX Advanced Load Balancer とサーバ間の相互作用を伴う機能を実行します。標準的な仮想サービスは 1 つのプールを参照します。

    プールには、UAG サーバ(UAG server01 と UAG server02)の IP アドレスが含まれます。

    2 つのプールを作成します。

    • L7 (HTTPS) 用のHorizon-L7-pool

    • セカンダリ プロトコル用の Horizon-L4-pool

    これら 2 つのプールは、作成される 2 つの仮想サービスに接続する必要があります。送信元 IP アドレスをキーとして使用するコンシステント ハッシュは、送信元 IP アドレスのアフィニティを維持するためのハッシュ アルゴリズムとして構成する必要があります。

    Horizon L7 プールを作成するには、次の手順を実行します。

    1. [アプリケーション] > [プール] の順に移動します。
    2. [クラウドの選択] サブ画面から vCenter Server クラウドを選択し、[次へ] をクリックします。
    3. [プールの作成] をクリックします。
    4. [新しいプール] 画面で、次のように詳細を更新します。


    5. モニターをバインドするには、[アクティブ モニターの追加] をクリックし、作成された HTTPS モニターを選択します。
    6. [次へ] をクリックします。
    7. [SSL の有効化] をクリックし、次に示すように、プール用に作成された SSL プロファイルを選択します。


    8. [次へ] をクリックします。
    9. [手順 2: サーバ] タブで、先ほど作成した UAG サーバの IP グループを追加します。
    10. [次へ] をクリックします。
    11. [手順 3: 詳細] タブ > [手順 4: 確認] の順に移動します。
    12. [保存] をクリックします。

      Horizon L4 プールを作成するには、次の手順を実行します。

      [Horizon-l4-pool] という名前のプールを作成します。プール構成(ポート、UAG サーバの IP アドレス、ロード バランシング アルゴリズム、健全性モニターなど)が Horizon L7 プールと同じであることを確認します。

    1. デフォルトのサーバ ポートを 443 に設定し、ロード バランシング アルゴリズムを送信元 IP アドレスを使用したコンシステント ハッシュとして構成します。
    2. [ポートを追加][なし] に設定します。
    3. [SSL の有効化] をクリックし、プール用に作成された SSL プロファイルを選択します。
    4. [手順 2: サーバ] タブで、先ほど作成した UAG サーバの IP グループを追加します。[]
    5. [ポート変換の無効化] を選択して、[保存] をクリックします。
  5. L7 VIP に必要な SSL 証明書のインストール

    SSL 接続の終端は NSX Advanced Load Balancer 仮想サービスです。そのため、SSL 証明書が仮想サービスに割り当てられている必要があります。自己署名証明書を使用するのではなく、有効な認証局によって署名された証明書をインストールすることをお勧めします。

    NSX Advanced Load Balancer に証明書をインストールし、CA 証明書がインポートおよびリンクされていることを確認します。手順については、『VMware NSX Advanced Load Balancer 構成ガイド』の「SSL 証明書」トピックを参照してください。

    注:

    この設定では、Horizon_Certificate という名前の証明書がインストールされています。

  6. 接続の多重化の無効化

    UAG ロード バランシングで、System-Secure-HTTP-VDI プロファイルについて、接続の多重化を無効にします。

    接続の多重化を無効にするには、次の手順を実行します。

    1. [テンプレート] > [プロファイル] > [アプリケーション] > [System-Secure-HTTP-VDI] の順に移動します。
    2. [編集] アイコンをクリックします。
    3. [接続の多重化] オプションを無効にします。
    4. [保存] をクリックします。
  7. L7 仮想サービスの作成

    L7 仮想サービスには SSL プロファイルが必要です。上の手順に示すように SSL プロファイルを作成し、仮想サービスを作成します。

    新しい L7 仮想サービスを作成するには、次の手順を実行します。

    1. ユーザー インターフェイスから、[アプリケーション] > [仮想サービス] の順に移動します。
    2. [仮想サービスの作成] > [詳細設定] の順にクリックします。
    3. [System-Secure-HTTP-VDI][アプリケーション プロファイル] として使用します。
    4. [プール] ドロップダウン メニューから、手順 3 で作成した [Horizon-L7-pool] を選択します。
    5. 仮想サービス用に作成された [SSL プロファイル] を選択します。
    6. [次へ] および [保存] をクリックします。
  8. L4 仮想サービスの作成

    L7 VIP と同じ IP アドレスを共有する別の仮想サービスを作成します。これにより、プライマリ プロトコルとセカンダリ プロトコルの両方について必要な仮想 IP アドレスが 1 つのみになります。L7 仮想サービスはプライマリ プロトコルとトンネルを処理し、L4 仮想サービスはもう一方のセカンダリ プロトコルを処理します。

    L4 仮想サービスを作成するには、次の手順を実行します。

    1. [仮想サービスの作成] > [詳細設定] の順にクリックします。
    2. [新しい仮想サービス] 画面で、[VIP アドレス] の [詳細に切り替え] をクリックします。
    3. [VIP 共有のための仮想サービス] として作成された L7 仮想サービスを選択します。
    4. 前の手順で作成された [アプリケーション プロファイル] を選択します。
    5. [サービス ポート] > [サービス] で、[詳細に切り替え] をクリックします。
    6. セカンダリ プロトコルに次のポート番号を追加します。
      • 443 UDP(TCP/UDP をオーバーライドし、プロファイルとして System-UDP-Fast-Path-VDI を使用する場合)

      • 8443(Blast の場合)

      • 8443 UDP(TCP/UDP をオーバーライドし、System-UDP-Fast-Path-VDI をプロファイルとして使用する場合)

      • 4172(PCoIP の場合)

      • 4172 UDP(TCP/UDP をオーバーライドし、System-UDP-Fast-Path-VDI をプロファイルとして使用する場合)



    7. 仮想サービス用に作成された SSL プロファイルを選択します。
    8. [次へ] および [保存] をクリックします。

    これにより、構成が完了し、Horizon 用の NSX Advanced Load Balancer を使用する準備が整いました。

    注:

    以下の要件を確認します。

    • L4 プールと L7 プールの構成は同じです。

    • L4 プールの場合、[詳細設定][ポート変換の無効化] オプションが有効になっています。