NSX Manager のインストールを自動的に行うか、CLI で行う場合は、コマンドライン ユーティリティの VMware OVF ツールを使用します。

デフォルトでは、nsx_isSSHEnablednsx_allowSSHRootLogin はいずれもセキュリティ上の理由により無効になっています。無効になっている場合、NSX Manager のコマンドラインへの SSH 接続やログインはできません。nsx_isSSHEnabled を有効にして、nsx_allowSSHRootLogin を有効にしなかった場合、NSX Manager に SSH で接続することはできますが、root でログインすることはできません。

前提条件

  • システム要件を満たしていることを確認します。システム要件を参照してください。
  • 必要なポートが開いていることを確認します。ポートとプロトコル を参照してください。
  • ESXi ホストでデータストアが構成されていて、アクセスできることを確認します。
  • NSX Manager で使用する IP アドレスとゲートウェイ、DNS サーバの IP アドレス、ドメイン検索リスト、および NTP サーバの IP アドレスを確認します。
  • まだ作成していない場合は、宛先の仮想マシン ポート グループ ネットワークを作成します。NSX-T Data Center アプライアンスを管理仮想マシン ネットワークに配置します。

    複数の管理ネットワークが存在する場合は、NSX-T Data Center アプライアンスから他のネットワークへのスタティック ルートを追加できます。

  • NSX Manager IPv4 IP アドレス スキームを使用します。

手順

  1. 適切なオプションを使用して ovftool コマンドを実行します。
    このプロセスは、ホストがスタンドアローンか、 vCenter Server によって管理されているかによって異なります。
    • スタンドアローン ホストの場合:
      注: スタンドアローン ホストで、 nsx_role プロパティに間違ったロールを入力すると、アプライアンスは NSX Manager ロールに展開されます。
      • Windows の例:
        C:\Program Files\VMware\VMware OVF Tool>ovftool \
        --sourceType=OVA \
        --name=nsx-manager \
        --deploymentOption=medium \ 
        --X:injectOvfEnv \
        --X:logFile=<filepath>\nsxovftool.log \
        --allowExtraConfig \
        --datastore=<datastore name> \
        --network=<network name> \
        --acceptAllEulas \
        --noSSLVerify \
        --diskMode=thin \ 
        --powerOn \
        --prop:"nsx_role=NSX Manager" \
        --prop:"nsx_ip_0=10.168.110.75" \
        --prop:"nsx_netmask_0=255.255.255.0" \
        --prop:"nsx_gateway_0=10.168.110.1" \
        --prop:"nsx_dns1_0=10.168.110.10" \
        --prop:"nsx_domain_0=corp.local" \
        --prop:"nsx_ntp_0=10.168.110.10" \
        --prop:"nsx_isSSHEnabled=<True|False>" \
        --prop:"nsx_allowSSHRootLogin=<True|False>" \
        --prop:"nsx_passwd_0=<password>" \
        --prop:"nsx_cli_passwd_0=<password>" \
        --prop:"nsx_cli_audit_passwd_0=<password>" \
        --prop:"nsx_hostname=nsx-manager" \
        <nsx-unified-appliance-release>.ova \
        vi://root:<password>@10.168.110.51
        
        注: 上の Windows のコード ブロックでは、コマンドラインの継続を表すためにバックスラッシュ (\) を使用しています。実際に使用する場合は、バックスラッシュを省略し、コマンド全体を 1 行で入力します。
        注: 上記の例では、10.168.110.51 が NSX Manager の展開先ホスト マシンの IP アドレスです。
        注: 上記の例では、--deploymentOption がデフォルト サイズの Medium に設定されています。サポートされているその他のサイズについては、 NSX Manager 仮想マシンとホスト トランスポート ノードのシステム要件を参照してください。
      • Linux の例:
        mgrformfactor="small"
        ipAllocationPolicy="fixedPolicy"
        mgrdatastore="QNAP-Share-VMs"
        mgrnetwork="Management-VLAN-210"
        
        mgrname01="nsx-manager-01"
        mgrhostname01="nsx-manager-01"
        mgrip01="192.168.210.121"
        
        mgrnetmask="255.255.255.0"
        mgrgw="192.168.210.254"
        mgrdns="192.168.110.10"
        mgrntp="192.168.210.254"
        mgrpasswd="<password>"
        mgrssh="<True|False>"
        mgrroot="<True|False>"
        logLevel="trivia"
        
        mgresxhost01="192.168.110.113"
        
        ovftool --noSSLVerify --skipManifestCheck --powerOn \
        --deploymentOption=$mgrformfactor \
        --diskMode=thin \
        --acceptAllEulas \
        --allowExtraConfig \
        --ipProtocol=IPv4 \
        --ipAllocationPolicy=$ipAllocationPolicy \
        --datastore=$mgrdatastore \
        --network=$mgrnetwork \
        --name=$mgrname01 \
        --prop:nsx_hostname=$mgrhostname01 \
        --prop:nsx_role="NSX Manager" \
        --prop:nsx_ip_0=$mgrip01 \
        --prop:nsx_netmask_0=$mgrnetmask \
        --prop:nsx_gateway_0=$mgrgw \
        --prop:nsx_dns1_0=$mgrdns \
        --prop:nsx_ntp_0=$mgrntp \
        --prop:nsx_passwd_0=$mgrpasswd \
        --prop:nsx_cli_passwd_0=$mgrpasswd \
        --prop:nsx_cli_audit_passwd_0=$mgrpasswd \
        --prop:nsx_isSSHEnabled=$mgrssh \
        --prop:nsx_allowSSHRootLogin=$mgrroot \
        --X:logFile=nsxt-manager-ovf.log \
        --X:logLevel=$logLevel \
        /home/<user/nsxt-autodeploy/<nsx-unified-appliance-release>.ova \
        vi://root:<password>@$mgresxhost01
      結果は次のようになります。
      Opening OVA source: nsx-<component>.ova
      The manifest validates
      Source is signed and the certificate validates
      Opening VI target: vi://root:<password>@10.168.110.51
      Deploying to VI: vi://root:<password>@10.168.110.51
      Transfer Completed
      Powering on VM: NSX Manager
      Task Completed
      Completed successfully
      
    • vCenter Server によって管理されているホストの場合:
      • Windows の例:
        C:\Users\Administrator\Downloads>ovftool 
        --name=nsx-manager \
        --deploymentOption=medium \
        --X:injectOvfEnv \
        --X:logFile=ovftool.log \
         --allowExtraConfig \
        --datastore=ds1 \
        --network="management" \
        --acceptAllEulas \
        --noSSLVerify \
        --diskMode=thin \ 
        --powerOn \
        --prop:"nsx_role=NSX Manager" \
        --prop:"nsx_ip_0=10.168.110.75" \
        --prop:"nsx_netmask_0=255.255.255.0" \
        --prop:"nsx_gateway_0=10.168.110.1" \
        --prop:"nsx_dns1_0=10.168.110.10" \
        --prop:"nsx_domain_0=corp.local" \
        --prop:"nsx_ntp_0=10.168.110.10" \
        --prop:"nsx_isSSHEnabled=<True|False>" \
        --prop:"nsx_allowSSHRootLogin=<True|False>" \ 
        --prop:"nsx_passwd_0=<password>" \ 
        --prop:"nsx_cli_passwd_0=<password>" \ 
        --prop:"nsx_cli_audit_passwd_0=<password>" \
        --prop:"nsx_hostname=nsx-manager" \ 
        <nsx-unified-appliance-release>.ova \
        vi://[email protected]:<password>@10.168.110.24/?ip=10.168.110.51
        
        注: 上の Windows のコード ブロックでは、コマンドラインの継続を表すためにバックスラッシュ (\) を使用しています。実際に使用する場合は、バックスラッシュを省略し、コマンド全体を 1 行で入力します。
        注: 上記の例では、--deploymentOption がデフォルト サイズの Medium に設定されています。サポートされているその他のサイズについては、 NSX Manager 仮想マシンとホスト トランスポート ノードのシステム要件を参照してください。
      • Linux の例:
        mgrformfactor="small"
        ipAllocationPolicy="fixedPolicy"
        mgrdatastore="QNAP-Share-VMs"
        mgrnetwork="Management-VLAN-210"
        
        mgrname01="nsx-manager-01"
        mgrhostname01="nsx-manager-01"
        mgrip01="192.168.210.121"
        
        mgrnetmask="255.255.255.0"
        mgrgw="192.168.210.254"
        mgrdns="192.168.110.10"
        mgrntp="192.168.210.254"
        mgrpasswd="<password>"
        mgrssh="<True|False>"
        mgrroot="<True|False>"
        logLevel="trivia"
        
        vcadmin="[email protected]"
        vcpass="<password>"
        vcip="192.168.110.151"
        mgresxhost01="192.168.110.113"
        
        ovftool --noSSLVerify --skipManifestCheck --powerOn \
        --deploymentOption=$mgrformfactor \
        --diskMode=thin \
        --acceptAllEulas \
        --allowExtraConfig \
        --ipProtocol=IPv4 \
        --ipAllocationPolicy=$ipAllocationPolicy \
        --datastore=$mgrdatastore \
        --network=$mgrnetwork \
        --name=$mgrname01 \
        --prop:nsx_hostname=$mgrhostname01 \
        --prop:nsx_role="NSX Manager" \
        --prop:nsx_ip_0=$mgrip01 \
        --prop:nsx_netmask_0=$mgrnetmask \
        --prop:nsx_gateway_0=$mgrgw \
        --prop:nsx_dns1_0=$mgrdns \
        --prop:nsx_ntp_0=$mgrntp \
        --prop:nsx_passwd_0=$mgrpasswd \
        --prop:nsx_cli_passwd_0=$mgrpasswd \
        --prop:nsx_cli_audit_passwd_0=$mgrpasswd \
        --prop:nsx_isSSHEnabled=$mgrssh \
        --prop:nsx_allowSSHRootLogin=$mgrroot \
        --X:logFile=nsxt-manager-ovf.log \
        --X:logLevel=$logLevel \
        /home/<user/nsxt-autodeploy/<nsx-unified-appliance-release>.ova \
        vi://$vcadmin:$vcpass@$vcip/?ip=$mgresxhost01
      結果は次のようになります。
      Opening OVA source: nsx-<component>.ova
      The manifest validates
      Source is signed and the certificate validates
      Opening VI target: vi://[email protected]@10.168.110.24:443/
      Deploying to VI: vi://[email protected]@10.168.110.24:443/
      Transfer Completed
      Powering on VM: NSX Manager
      Task Completed
      Completed successfully
      
  2. OVF ツールをプローブ モードで実行して、ソースのコンテンツを表示することもできます。OVA および OVF パッケージは、サポートされているその他のソース タイプのリストから探すことができます。プローブ モードで返された情報を使用して、展開を構成できます。
    $> \ovftool --allowExtraConfig <OVA path or URL>
    ここで、--allowExtraConfig は、Cloud Service Manager (CSM) でサポートされているアプライアンス タイプです。
  3. 最適なパフォーマンスを維持するため、アプライアンス用のメモリを予約します。

    NSX Manager が効率的に動作するのに十分なメモリが確保されるように、予約を設定します。NSX Manager 仮想マシンとホスト トランスポート ノードのシステム要件 を参照してください。

  4. vSphere Client から仮想マシン コンソールを開いて、ノードの起動プロセスを追跡します。
  5. ノードが起動した後、admin として CLI にログインし、get interface eth0 コマンドを実行して、IP アドレスが想定どおりに適用されていることを確認します。
  6. get services コマンドを入力して、すべてのデフォルトのサービスが実行されていることを確認します。
    デフォルトでは、次のサービスは必要なく、自動的に開始されません。
    • liagent
    • migration-coordinator:このサービスは、Migration Coordinator の実行時にのみ使用されます。このサービスを開始する前に、NSX-T Data Center Migration Coordinator ガイドを参照してください。
    • snmp:SNMP の起動の詳細については、NSX-T Data Center 管理ガイド の「簡易ネットワーク管理プロトコル」を参照してください。
    • nsx-message-bus:このサービスは NSX-T Data Center 3.0 では使用されていません。
  7. NSX ManagerCloud Service Manager、または グローバル マネージャ ノードに必要な接続があることを確認します。
    次のタスクを実行できることを確認します。
    • 別のマシンからノードに ping を実行します。
    • ノードは、デフォルト ゲートウェイに ping を実行できます。
    • ノードは、管理インターフェイスを使用して、同じネットワーク上のハイパーバイザー ホストに ping を実行できます。
    • ノードは、DNS サーバと、NTP サーバの IP または FQDN のリストに ping を実行できます。
    • SSH を有効にした場合は、SSH を使用してノードに接続できることを確認します。

    接続が確立されていない場合は、仮想アプライアンスのネットワーク アダプタが適切なネットワークまたは VLAN に配置されていることを確認します。

次のタスク

サポートされている Web ブラウザで NSX Manager にログインします。新しく作成された NSX Manager にログインする を参照してください。