NSX-T Data Center のセグメントは仮想レイヤー 2 ドメインです。以前は、セグメントを論理スイッチと呼んでいました。

NSX-T Data Center のセグメントには次の 2 種類があります。
  • VLAN でバッキングされたセグメント
  • オーバーレイでバッキングされたセグメント

VLAN でバッキングされたセグメントはレイヤー 2 ブロードキャスト ドメインで、従来の VLAN として物理インフラストラクチャに実装されます。つまり、2 台の異なるホスト上の 2 台の仮想マシンが、VLAN でバッキングされた同じセグメントに接続している場合、VLAN を介してこの 2 台のホスト間でトラフィックが転送されます。その結果、この 2 台の仮想マシンが VLAN でバッキングされたセグメントを介してレイヤー 2 で通信できるようにするため、物理インフラストラクチャに適切な VLAN をプロビジョニングする必要があります。

オーバーレイでバッキングされたセグメントの場合、異なるホストの 2 台の仮想マシンが同じオーバーレイ セグメントに接続していれば、これらのレイヤー 2 トラフィックはトンネルを介してホスト間で送受信されます。NSX-T Data Center は、物理インフラストラクチャでセグメント固有の構成を行うことなく、この IP トンネルをインスタンス化して維持します。その結果、仮想ネットワーク インフラストラクチャは物理ネットワーク インフラストラクチャから分離されます。つまり、物理ネットワーク インフラストラクチャを構成することなく、セグメントを動的に作成できます。

オーバーレイでバッキングされたセグメントで学習される MAC アドレスのデフォルト数は 2,048 です。セグメントあたりの MAC のデフォルトの上限は、MacLearningSpec の API フィールド remote_overlay_mac_limit で変更できます。詳細については、『NSX-T Data Center API ガイド』で MacSwitchingProfile を参照してください。

各セグメントには、デフォルトの VNI プールから割り当てられた仮想ネットワーク識別子 (VNI) があります。デフォルトの VNI プールを表示または編集するには、[システム] > [ファブリック] > [プロファイル] > [構成] に移動します。