Upgrade Coordinator は NSX Manager で実行されます。Upgrade Coordinator は、ホスト、NSX Edge クラスタ、および管理プレーンのアップグレード プロセスを調整する自己完結型の Web アプリケーションです。

Upgrade Coordinator により、適切な順序でアップグレードを実行できます。アップグレード プロセスを追跡し、必要に応じてユーザー インターフェイスからアップグレードを一時停止したり、再開することができます。

Upgrade Coordinator を使用すると、連続または並行してグループをアップグレードできます。グループ内のアップグレード ユニットを連続してアップグレードするか、または並行してアップグレードするかを選択することもできます。

ローリング アップグレード機能によって NSX Manager ノードは順番にアップグレードされるため、常に 2 つのノードが稼動しています。NSX Manager のアップグレードの進行中に、新しい構成をプッシュできます。

前提条件

  • アップグレード バンドルが入手可能なことを確認します。NSX アップグレード バンドルのダウンロード を参照してください。
  • NSX 3.2、または 3.2.0.1 からアップグレードする場合は、NSX Services が実行されていることを確認し、Orchestrator ノードの IP アドレスを取得します。

    get service install-upgrade

    Enabled on」を参照してください。この IP アドレスは、アップグレード プロセス全体で使用します。

    オーケストレータ ノードを変更するには、オーケストレータ ノードとして設定するノードにログインして、set repository-ip を実行します。

    注:
    • NSX 3.2、または 3.2.0.1 からアップグレードする場合は、どのタイプの仮想 IP アドレスまたは FQDN も使用しないで NSX をアップグレードし、ノードからの構成変更を回避してください。
    • NSX フェデレーション 環境で、グローバル マネージャからローカル マネージャをアップグレードし、ローカル マネージャのオーケストレータ ノードを変更した場合、この変更がグローバル マネージャのユーザー インターフェイスに表示されるまでに時間がかかります。

手順

  1. ブラウザから、NSX Manager (https://nsx-manager-ip-address/login.jsp?local=true) にローカル admin ユーザーとしてログインします。
    • NSX 3.2、または 3.2.0.1 からアップグレードする場合は、Orchestrator ノードの IP アドレスを使用します。
    • NSX 3.2.1.x 以降からアップグレードする場合は、ローカル admin ユーザーとして NSX マネージャ ノードのいずれかにログインします。
  2. ナビゲーション パネルから、[システム] > [アップグレード] の順に選択します。
  3. [アップグレード] をクリックします。
  4. [参照] をクリックして、アップグレード バンドル(.mub ファイル)をダウンロードした場所に移動します。
  5. [アップロード] をクリックします。
    ネットワークの速度にもよりますが、Upgrade Coordinator のアップグレードには、10 ~ 20 分ほどかかる場合があります。ネットワークがタイムアウトした場合には、アップグレード バンドルを再ロードします。
    アップロードが完了すると、 [アップグレードの準備] ボタンが表示されます。
  6. [アップグレードの準備] をクリックして、Upgrade Coordinator をアップグレードします。
    注: Upgrade Coordinator で複数のアップグレード プロセスを同時に開始しないでください。

    エンド ユーザー使用許諾契約書 (EULA) が表示されます。

  7. エンド ユーザー使用許諾契約書 (EULA) を読んで同意します。
  8. 通知に同意して、Upgrade Coordinator をアップグレードします。
  9. (オプション) Upgrade Coordinator の更新後にパッチ リリースが入手可能になった場合は、最新のアップグレード バンドルをアップロードして、Upgrade Coordinator をアップグレードします。
  10. [事前チェックの実行] をクリックして、すべての NSX コンポーネントのアップグレード準備ができていることを確認します。
    注: アップグレード プランを変更またはリセットする場合や、新しいアップグレード バンドルをアップロードする場合は、事前チェックを実行する必要があります。
    この操作を行うと、現在のアップグレードプランのコンポーネント接続、バージョンの互換性、および他の環境の準備チェックにおけるコンポーネントの状態を確認できます。
  11. (オプション) API 呼び出し GET https://<nsx-manager>/api/v1/upgrade/upgrade-checks-info で実行される事前チェックのリストを表示します。
  12. 必要に応じて問題を確認し、ブラウザを更新します。
  13. 事前チェックで検出された問題を解決します。
    1. [Edges] セクションで、[事前チェックの状態] の問題をクリックして問題の詳細を確認します。
      重要: Edge ノードの割り当てられた CPU コアまたはメモリが標準の Edge ノード フォーム ファクタよりも小さい場合は、警告するアラームが生成されます。このシナリオでは、Edge のアップグレードを続行するには、このタイプのアラームを確認する必要があります。その結果、Upgrade Coordinator は Edge の CPU コアとメモリを標準の Edge ノード フォーム ファクタに合わせて変更します。アップグレード後、次の Edge トランスポート ノードの更新アクションでこれらのタイプのアラームがクリアされます。詳細については、「 Upgrade Coordinator による NSX Edge ノードのアップグレード プロセス」を参照してください。
    2. [ホスト] セクションで、[事前チェックの状態] の問題をクリックして問題の詳細を確認します。
      一部のホストをメンテナンス モードにすることがあります。
    3. [NSX Manager] セクションで、[事前チェックの状態] の問題をクリックして、問題の詳細を確認します。
    [事前チェックの結果をダウンロード] をクリックすると、各コンポーネントの事前チェック エラーとその状態を含む CSV ファイルをダウンロードできます。
  14. (オプション) [アップグレードの履歴を表示] をクリックして、以前の NSX Manager アップグレードの情報を表示します。
    注: Upgrade Coordinator のアップグレード後に新しい NSX Manager ノードが追加された場合は、新しく追加されたノードにアップグレード バンドルをアップロードして、Upgrade Coordinator を再度アップグレードします。