Tanzu CLI を使用したパッケージのインストールと管理

このセクションのトピックでは、Tanzu CLI を使用してパッケージをインストールおよび管理する方法について説明します。以下のセクションでは、Tanzu Kubernetes Grid (TKG) ワークロード クラスタに展開できる CLI で管理されるパッケージと、それらが公開されているパッケージ リポジトリを一覧表示します。パッケージの詳細については、「Tanzu Kubernetes Grid について」の「パッケージ」を参照してください。

概要

CLI で管理されるパッケージは、TKG によって作成された Kubernetes クラスタを拡張します。クラスタを作成したら、tanzu-standard パッケージ リポジトリ、またはクラスタに追加したパッケージ リポジトリからパッケージをインストールできます。TKG は、tanzu-standard パッケージ リポジトリのライフサイクルを管理します。

注

VMware は、TKG クラスタに展開する際、以下に一覧表示されたパッケージをサポートします。TKG 以外のクラスタでのカスタム パッケージの構成、変更、および更新はサポートされていません。

パッケージとパッケージ リポジトリ

CLI で管理されるパッケージは、Tanzu コマンド ライン インターフェイス (CLI) を使用してインストールおよび管理できる Kubernetes クラスタのオプション コンポーネントです。これらのパッケージは、クラスタの作成後にインストールされます。

CLI で管理されるパッケージは、パッケージ リポジトリを介して配布されます。パッケージ リポジトリとそのリポジトリに含まれるパッケージをインストールおよび管理するには、Tanzu CLI の tanzu package プラグインを使用します。tanzu package プラグインの使用方法については、「パッケージのインストールと管理」を参照してください。

Tanzu Standard リポジトリのコンテンツ

ほとんどの場合、CLI で管理されるパッケージを tanzu-standard パッケージ リポジトリからインストールするときには、ワークロード クラスタまたは共有サービス クラスタにインストールします。パッケージがパッケージ リポジトリ内の他のパッケージに依存している場合は、最初にインストールする必要があります。下記の「CLI で管理されるパッケージのインストールの準備」の説明に従って Tanzu Kubernetes Grid 環境を準備したら、「インストール手順」の列のリンクに従います。これらのトピックでは、tanzu-standard パッケージ リポジトリ内の各パッケージを構成およびインストールする方法について、具体的な手順を説明します。tanzu package プラグインの使用方法については、「Tanzu CLI を使用したパッケージのインストールと管理」の「パッケージ」を参照してください。

VMware Tanzu Standard リポジトリで提供されるオプションのパッケージのサポートについては、「Tanzu Kubernetes Grid について」の「Tanzu Standard リポジトリ パッケージのサポート」を参照してください。

パッケージ	機能	依存関係	インストール場所	インストール手順
cert-manager	証明書の管理	該当なし	ワークロード クラスタまたは共有サービス クラスタ	cert-manager のインストール
contour	コンテナ ネットワーク	cert-manager が必要です	ワークロード クラスタまたは共有サービス クラスタ	Contour を使用した入力方向制御の実装
external-dns	コンテナ レジストリ	cert-manager が必要です Contour HTTPProxy リソースの DNS レコードを作成する場合は、external-dns が必要です	ワークロード クラスタまたは共有サービス クラスタ	外部 DNS を使用したサービス検出の実装
fluent-bit	ログ転送	該当なし	ワークロード クラスタ	Fluent Bit を使用したログ転送の実装
flux-source-controller	継続的デリバリ (CD)	該当なし	ワークロード クラスタ	flux-source-controller Readme
grafana	監視	cert-manager、contour、および prometheus が必要です	ワークロード クラスタ	Prometheus と Grafana による監視の実装
harbor	イメージ レジストリ	cert-manager が必要です 入力方向には contour または NSX ALB が必要です 特に Harbor の可用性が重要な本番環境やその他の環境では、AWS、Azure、NSX Advanced Load Balancer を使用する vSphere などのロード バランシングを使用したインフラストラクチャ プラットフォームに external-dns を推奨します	ワークロード クラスタまたは共有サービス クラスタ	サービス レジストリ用の Harbor のインストール
helm-controller	継続的デリバリ (CD)	flux-source-controller が必要です	ワークロード クラスタ	helm-controller Readme
kustomize-controller	継続的デリバリ (CD)	flux-source-controller が必要です	ワークロード クラスタ	kustomize-controller Readme
multus-cni	コンテナ ネットワーク	cert-manager が必要です	ワークロード クラスタ	ワークロード クラスタへの Multus の展開
prometheus	監視	cert-manager が必要です	ワークロード クラスタ	Prometheus と Grafana による監視の実装
whereabouts	コンテナ ネットワーク	multus-cni が必要です	ワークロード クラスタ	ワークロード クラスタでの Whereabouts を使用した Multus の展開

注

vSphere with Tanzu は、共有サービス クラスタへのパッケージの展開をサポートしていません。vSphere with Tanzu によって展開されたワークロード クラスタは、ワークロード クラスタ自体に展開されたパッケージ サービスのみを使用できます。

Tanzu Application Platform リポジトリ

Tanzu Application Platform (TAP) リポジトリには、Tanzu Application Platform、Tanzu Build Service、Cloud Native Runtimes、Application Accelerator for VMware Tanzu、Cartographer など、開発者にとって役に立つ、CLI で管理されるパッケージが含まれています。

TAP リポジトリに含まれるパッケージのリスト、およびワークロード クラスタへのパッケージのインストール方法については、Tanzu Application Platform のドキュメントの「Tanzu Application Platform のインストール」で、パッケージのインストールについて説明したトピックを参照してください。

パッケージ バージョン

異なるワークロード クラスタで、異なるバージョンの CLI で管理されるパッケージを実行できます。ワークロード クラスタでは、サポートされている最新バージョンの CLI で管理されるパッケージ、または最新の 2 つの TKG リリースでリリースされたバージョンのいずれかを実行できます。たとえば、サポートされている最新バージョンの Contour が v1.24.4 で、最新の 2 つの TKG リリースに Contour バージョン 1.23.5 と v1.22.3 が含まれている場合は、ワークロード クラスタでバージョン v1.24.4、v1.23.5、または v1.22.3 の Contour を実行できます。