仮想マシンは、シリアル ポート、パラレル ポート、USB ポート、PCMCIA スロット、および PCI スロットを介して接続されるスマート カード リーダーに接続できます。仮想マシンは、スマート カード リーダーを USB デバイスの一種とみなします。

スマート カードはコンピュータ チップが埋め込まれたプラスチック製カードです。多くの政府機関および大企業では、スマート カードを使用して、安全な通信を行い、文書にデジタル署名し、コンピュータ ネットワークにアクセスするユーザーを認証しています。ユーザーは、スマート カード リーダーを、それぞれのコンピュータに接続し、スマート カードをリーダーに挿入します。その後、ユーザーは、ログインするための PIN を入力するように求められます。

仮想マシンの [取外し可能デバイス] メニューからスマート カード リーダーを選択できます。スマート カードは、仮想マシン間またはホスト システムと 1 台以上の仮想マシンとの間で共有できます。共有はデフォルトでは有効に設定されています。

スマート カード リーダーをホスト システムに接続すると、リーダーは 2 つの別々の USB デバイスとして Workstation Pro に表示されます。これは、スマート カードを次の 2 つの相互排他モードで使用できるようにするためです。

共有モード
(推奨) [取外し可能デバイス] メニューの [Shared|共有] smart_card_reader_model でスマート カード リーダー装置を使用できます。Windows XP のゲスト OS では、仮想マシンに接続された共有リーダーは [USB Smart Card Reader] と表示されます。Windows Vista および Windows 7 のゲスト OS では、汎用スマート カード リーダー装置の名前が [Windows デバイス マネージャ] リストに表示されます。スマート カード リーダーは、ホスト システム上のアプリケーション間、および異なるゲスト OS 内のアプリケーション間で共有できます。
USB パススルー モード
[取外し可能デバイス] メニューの smart_card_reader_model でスマート カード リーダー装置を使用できます。USB パススルー モードでは、1 つの仮想マシンで物理スマート カード リーダーを直接制御します。USB パススルーのスマート カード リーダーは、ホスト システム上のアプリケーションや、その他の仮想マシン内のアプリケーションでは使用できません。共有モードでの接続では使用中の環境で機能しない場合にのみ、USB パススルー モードを使用するようにしてください。USB パススルー モードを使用するには、メーカーから提供されたドライバのインストールが必要な場合があります。

Windows OS およびほとんどの Linux ディストリビューションではスマート カードを使用できます。VMware では、Linux ホストで稼動する Windows 仮想マシンでのスマート カードの使用が完全にサポートされています。Linux でスマート カードを使用するときは、効率的にドメインへの認証を行ったり、安全な通信を有効にするために、一般にサードパーティ製のソフトウェアが必要になります。

注: スマート カードは、一般的な Linux ブラウザ、電子メール アプリケーション、およびディレクトリ サービスで動作する必要がありますが、これらの製品は VMware でテストまたは保証されていません。