vCenter Server のアップグレード前に、Microsoft SQL Server データベースが要件を満たしていること、必要な認証情報が揃っていること、および必要なクリーンアップやその他の準備作業が完了していることを確認します。

DBO ロールを削除し、DBO スキーマのすべてのオブジェクトをカスタム スキーマに移行するには、VMware のナレッジベースの記事 http://kb.vmware.com/kb/1036331 を参照してください。

Microsoft SQL Server Express は、vCenter Server6.5 ではサポートされていません。vCenter Server 5.5 の組み込み Microsoft SQL Server Express データベースは、vCenter Server6.5 へのアップグレード時に、組み込み PostgreSQL データベースで置き換えられます。PostgreSQL データベースへ移行せずにアップグレードする方法については、VMware のナレッジベースのこちらの記事http://kb.vmware.com/kb/2109321を参照してください。

Microsoft SQL Express から 完全な Microsoft SQL Server に vCenter Server データベースを移行するには、VMware のナレッジベースの記事 http://kb.vmware.com/kb/1028601 を参照してください。

重要: vCenter Server サービスが Microsoft Windows のビルトイン システム アカウントで実行されている場合、統合 Windows の認証方法は使用できません。

前提条件

vCenter Server のアップグレード用に Microsoft SQL Server データベースを準備する前に、基本的なアップグレードの相互運用性を確認します。Windows の vCenter Server のデータベース要件を参照してください。

データベースをバックアップしたことを確認します。vCenter Server データベースのバックアップの詳細については、Microsoft SQL Server のドキュメントを参照してください。

データベースの権限を正しく設定するには、vCenter Server のデータベース権限の要件 および Microsoft SQL Server データベース スキーマおよびロールの作成と適用を行うためのスクリプトの使用 を参照してください。

手順

  1. データベースがアップグレード要件を満たしていることを確認します。必要に応じて、データベースをサポート対象のバージョンにアップグレードします。
  2. データベース サーバが vCenter Server でサポートされていない場合、サポート対象バージョンにデータベースをアップグレードするか、サポート対象バージョンにデータベースをインポートします。
  3. 既存のデータベースが Microsoft SQL Server であるときに、それを Microsoft SQL Server 2012 などの新しくサポートされる Microsoft SQL Server データベースにアップグレードする場合は、vCenter Server のアップグレード前に Microsoft SQL Server データベースをアップグレードしてください。
    既存のデータベースが Microsoft SQL Server の場合、新しい vCenter Server インスタンスをインストールする必要はありません。

    たとえば、Microsoft SQL Server 2005 のデータベースを Microsoft SQL Server 2008 R2-SP2、2012、または 2014 データベースにアップグレードし、それから、vCenter Server 5.5 を vCenter Server6.5 にアップグレードすることができます。

    Microsoft SQL Server 2005 から Microsoft SQL Server 2008 R2-SP2 以降に移行する際は、データベースの互換性レベルを 100 に設定してください。
  4. アクセス許可が正しく設定されていることを確認します。
  5. パスワードが最新であり、十分な有効期限が設定されていることを確認します。
  6. vCenter Server マシンに JDK 1.6 以降がインストールされていることを確認します。
  7. vCenter Server をアップグレードするマシンの CLASSPATH 変数に、sqljdbc4.jar ファイルが追加されていることを確認します。
    システムに sqljdbc4.jar ファイルがインストールされていない場合は、 vCenter Server のインストーラによってインストールされます。
  8. システム データベース ソース名で Microsoft SQL Server Native Client 10 または 11 のドライバが使用されていることを確認します。
  9. DBO ロールを削除し、DBO スキーマのすべてのオブジェクトをカスタム スキーマに移行する場合は、必要なアクセス許可を付与する必要があります。
    1. vCenter Server データベースの vCenter Server ユーザーに、必要な権限を付与します。
    2. MSDB データベースのユーザーに、必要なアクセス許可を付与します。
  10. vCenter Server 5.5 の場合、クリーンアップ スクリプトを実行します。
    1. ISO イメージで cleanup_orphaned_data_MSSQL.sql スクリプトを探し、それを Microsoft SQL サーバにコピーします。
    2. データベースにログインします。
      • Microsoft SQL Server Express の場合は、コマンド プロンプトを開きます。
      • Microsoft SQL Server の場合は、vCenter Server データベース ユーザーとして Microsoft SQL Server Management Studio セッションにログインします。
    3. クリーンアップ スクリプトを実行します。
      Microsoft SQL Server Express の場合、以下のコマンドを実行します: sqlcmd -E -S localhost\VIM_SQLEXP -d VIM_VCDB -i pathcleanup_orphaned_data_MSSQL.sql
      Microsoft SQL Server の場合は、cleanup_orphaned_data_MSSQL.sql のコンテンツを実行します。
      vCenter Server が使用しているデータベースに接続されていることを確認します。

    クリーンアップ スクリプトにより、vCenter Server データベース内の不要なデータがクリーンアップされます。

  11. vCenter Server データベースのフル バックアップを作成します。

結果

vCenter Server アップグレードのためのデータベースの準備が整いました。