vSAN クラスタのメンバーであるホストは、シャットダウン、再起動または切断する前にメンテナンス モードにする必要があります。
メンテナンス モードで操作する場合、次のガイドラインを考慮します。
ESXi ホストをメンテナンス モードにする場合は、他のホストからデータのアクセシビリティを確保 や すべてのデータを他のホストに退避 などのデータ退避モードを選択する必要があります。
vSAN クラスタのメンバー ホストのいずれかがメンテナンス モードになると、そのメンバー ホストがクラスタにストレージ容量を提供しなくなるため、クラスタ容量が自動的に減少します。
仮想マシンの計算リソースはメンテナンス モードになっているホストに存在しない場合があり、仮想マシンのストレージ リソースはクラスタ内の任意の場所に配置されている可能性があります。
データ アクセシビリティの確保 モードは 全データの退避 モードより高速です。データ アクセシビリティの確保 では、仮想マシンを実行するために不可欠なコンポーネントのみをホストから移行するためです。このモードの場合に障害が発生すると、仮想マシンの可用性に影響があります。 データ アクセシビリティの確保 モードを選択しても、障害時にデータが再保護されることはなく、予期せぬデータ損失が発生する可能性があります。
全データの退避 モードを選択した場合、リソースが使用可能で、許容されるプライマリ レベルの障害数 が 1 以上に設定されていれば、データは障害に対して自動的に再保護されます。このモードの場合、ホストのすべてのコンポーネントが移行され、ホストに保存されたデータ量によっては移行に長い時間を要する可能性もあります。全データの退避 モードの場合は、予定されていたメンテナンスの期間内であっても、仮想マシンは障害を許容することができます。
3 台のホストのクラスタを操作する場合、全データの退避 が有効な状態でサーバをメンテナンス モードにすることはできません。可用性を最大限に高めるには、4 台以上のホストで構成されるクラスタを設計することを検討してください。
ホストをメンテナンス モードにする前に、次の点を確認する必要があります。
全データの退避 モードを使用している場合、許容されるプライマリ レベルの障害数 ポリシーの要件を満たすのに十分なホストおよび容量がクラスタにあることを確認します。
残りのホストに、すべてのフラッシュ読み取りキャッシュの予約を処理するのに十分なフラッシュ容量があることを確認します。vsan.whatif_host_failures RVC コマンドを実行して、ホスト 1 台あたりの現在の使用量を分析できます。この情報は、単一ホストの障害によってクラスタの容量不足が発生し、クラスタの容量、キャッシュの予約、およびクラスタ コンポーネントに影響を与える可能性があるかどうかを判断するために役立ちます。RVC コマンドの詳細については、『RVC コマンド リファレンス ガイド』を参照してください。
ストライプ幅のポリシー要件がある場合は、その要件を処理するための十分なキャパシティ デバイスが残りのホストにあることを確認します。
残りのホストに、メンテナンス モードに切り替えるホストから移行が必要なデータ量を処理するための、十分な空き容量があることを確認します。
[メンテナンス モードの確認] ダイアログ ボックスは、メンテナンス作業のガイドとなる情報を提供します。ここでは、各データ退避オプションの影響を表示することができます。
操作を実行するために必要な容量を使用できるかどうか。
移動するデータのサイズ。
準拠しなくなるオブジェクトの数。
アクセスできなくなるオブジェクトの数。