vSphere 6.7 にアップグレードするときは、アップグレード プロセスに影響する可能性がある、バージョン 6.7 コンポーネント動作の変更について理解することが重要です。
以前のバージョンの vSphere からの変更について理解すると、アップグレード計画を立てるうえで役に立ちます。vSphere 6.7 の新機能の包括的な一覧については、バージョン 6.7 リリースのリリース ノートを参照してください。
vCenter Server アップグレードの方法
vSphere では、複数の方法で vCenter Server をバージョン 6.7 にアップグレードできます。
- サポートされている vCenter Server for Windows から vCenter Server Appliance への移行パス
- 既存の vCenter Server for Windows 構成を vCenter Server Appliance 6.7 デプロイに移行するには、ユーザー インターフェイス ベースまたはコマンド ライン インターフェイス ベースのインストーラを使用します。 Windows での vCenter Server のアップグレードと移行の違いを参照してください。
- vCenter Server Appliance のコマンド ライン インターフェイス (CLI) デプロイのサポート
- CLI を使用して、既存の vCenter Server Appliance デプロイをバージョン 6.7 にアップグレードできます。 vCenter Server Appliance および Platform Services Controller アプライアンスの CLI アップグレードを参照してください。
- VMware Update Manager の変更
- VMware Update Manager を使用して vCenter Server デプロイをアップグレードするときに、グラフィカル ユーザー インターフェイス (GUI) を使用できます。
- アップグレード順序とバージョン混在環境の動作
- 複数の vCenter Server インスタンスまたは Platform Services Controller インスタンスを同時にアップグレードすることはできません。アップグレード順序は重要です。 複数 vCenter Server インスタンス環境のアップグレード順序と移行順序およびバージョン混在の移行動作を参照してください。
サポートされているデプロイ タイプの変更
以前のバージョンの vSphere からの変更が、デプロイ タイプに影響することがあります。
- アップグレードまたは移行後のトポロジの変更
- vCenter Server 6.7 へのアップグレードまたは移行後、デプロイ トポロジを変更できます。アップグレード中または移行中は、デプロイ タイプを変更することはできません。サポートされているトポロジの変更については、 アップグレードまたは移行後に vCenter Serverデプロイ タイプを変更を参照してください。
IPv4 と IPv6 混在のアップグレードと移行
- vCenter Server 6.0 または 6.5 から 6.7 へのアップデートおよび移行は、管理ネットワークのプロトコルが IPv4 だけ、または IPv6 だけの場合にのみサポートされます。
- IPv4 と IPv6 の混合モード環境からアップグレードおよび移行する場合は、ソース デプロイ構成に応じて構成が転送されます。
表 1. IPv4 と IPv6 の混合モード デプロイでのネットワーク設定の転送 ソースの構成 アップグレードまたは移行中に転送される設定 アップグレードまたは移行中に転送されない設定 DHCPv6 および AUTOv6 DHCPv6 AUTOv6 DHCPv4 および DHCPv6 DHCPv4 DHCPv6 DHCPv4 および AUTOv6 DHCPv4 AUTOv6 DHCPv4 および固定 IPv6 固定 IPv6 DHCPv4 固定 IPv4 および AUTOv6 固定 IPv4 AUTOv6 固定 IPv4 および DHCPv6 固定 IPv4 DHCPv6 固定 IPv4 および固定 IPv6 固定 IPv4 および固定 IPv6 -
VMware サービスに影響する変更
VMware サービスに影響する変更が、アップグレード計画に影響を及ぼす場合があります。
- 組み込み PostgreSQL データベースへの、 vCenter Server 6.0 の組み込み Microsoft SQL Server Express データベースの変更
- vCenter Server 6.0 の組み込み Microsoft SQL Server Express データベースは、 vCenter Server 6.7 へのアップグレード中に、組み込み PostgreSQL データベースで置き換えられます。Microsoft SQL Server Express で適用された最大のインベントリ サイズは、PostgreSQL でも適用されます。
- vCenter Server 6.7 用 vCenter Inventory Service の削除
- vCenter Inventory Services は vCenter Server 6.7 では不要になりました。アップグレード プロセスによりデータが移行され、vCenter Inventory Service は削除されます。
- vCenter Server 外部のデータベースに対して Oracle を使用
- サポートされているデータベース サーバのバージョンについては、 http://www.vmware.com/resources/compatibility/sim/interop_matrix.php で VMware 製品の相互運用性マトリックスを参照してください。
- VMware vSphere Syslog Collector
- vCenter Server 6.0 for Windows 以降、vSphere Syslog Collector は vCenter Server サービス グループに含まれています。vSphere Syslog Collector の動作は vCenter Server 5.5 のときとまったく同じですが、 vCenter Server Appliance では使用できなくなりました。
- VMware Syslog Service
- vCenter Server Appliance 6.0 以降、VMware Syslog Service は、ログ作成サポート ツールとして vCenter Server サービス グループに含まれています。