ESXi インストーラが、ESXi をインストールするシステムにアクセスできる必要があります。

次の起動メディアが ESXi インストーラ用にサポートされています。

ESXi インストーラ ISO イメージのダウンロードおよび CD or DVD への書き込み

ESXi のインストール CD/DVD がない場合は作成できます。

カスタム インストール スクリプトが含まれているインストーラ ISO イメージを作成することもできます。カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISO イメージの作成を参照してください。

手順

  1. ESXi インストーラのダウンロードの手順に従います。
  2. ISO イメージを CD または DVD に書き込みます。

USB フラッシュ ドライブのフォーマットによる ESXi インストールまたはアップグレードの起動

USB フラッシュ ドライブをフォーマットして、ESXi インストールまたはアップグレードを起動できます。

この手順の説明では、USB フラッシュ ドライブが /dev/sdb として検出されることを前提としています。

注: インストール スクリプトが含まれている ks.cfg ファイルを、インストールまたはアップグレードの起動に使用している同じ USB フラッシュ ドライブ上に置くことはできません。

前提条件

  • Linux マシンとこれに対するスーパーユーザー アクセス
  • Linux マシンが検出することのできる USB フラッシュ ドライブ
  • isolinux.cfg ファイルを含む ESXi ISO イメージ、VMware-VMvisor-Installer-version_number-build_number.x86_64.iso
  • Syslinux 3.86 パッケージ。他のバージョンは、ESXi と互換性がない可能性があります。

手順

  1. Linux を起動してログインし、su または sudo root コマンドを使用してスーパーユーザー モードに切り替えます。
  2. USB フラッシュ ドライブが /dev/sdb として検出されない場合、または USB フラッシュ ドライブの検出方法が不明な場合は、検出方法を指定してください。
    1. USB フラッシュ ドライブを接続します。
    2. コマンド ラインで、現在のログ メッセージを表示するコマンドを実行します。
      tail -f /var/log/messages
      次のメッセージに似た形式で、USB フラッシュ ドライブを特定するいくつかのメッセージが表示されます。
      Oct 25 13:25:23 ubuntu kernel: [ 712.447080] sd 3:0:0:0: [sdb] Attached SCSI removable disk

      この例では、sdb によって USB ドライブが識別されます。デバイスが異なるものとして識別された場合は、sdb の代わりにその識別を使用します。

  3. USB フラッシュ デバイスにパーティション テーブルを作成します。
    /sbin/fdisk /dev/sdb
    または、 o と入力して、新しい空の DOS パーティション テーブルを作成します。
    1. dと入力して、すべてのパーティションが削除されるまで、パーティションを削除します。
    2. nと入力して、ディスク全体を占めるプライマリ パーティション 1 を作成します。
    3. tと入力して、FAT32 ファイル システムに適した設定にタイプを設定します(c など)。
    4. aと入力して、パーティション 1 にアクティブ フラグを設定します。
    5. pと入力して、パーティション テーブルを出力します。
      結果は次のようになります。
      Disk /dev/sdb: 2004 MB, 2004877312 bytes 255 heads, 63 sectors/track, 243 cylinders Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes Device Boot Start End Blocks Id System /dev/sdb1 1 243 1951866 c W95 FAT32 (LBA)
    6. w と入力して、パーティション テーブルを書き込み、プログラムを終了します。
  4. USB フラッシュ ドライブを FAT32 ファイル システムを指定してフォーマットします。
    /sbin/mkfs.vfat -F 32 -n USB /dev/sdb1
  5. USB フラッシュ ドライブに Syslinux ブートローダーをインストールします。
    Syslinux 実行ファイルと mbr.bin ファイルの場所は、Syslinux バージョンによって異なる可能性があります。次のコマンドがデフォルトです。
    /usr/bin/syslinux /dev/sdb1
    cat /usr/lib/syslinux/mbr/mbr.bin > /dev/sdb

    たとえば、syslinux-3.86.zip のコピーをダウンロードし、アーカイブを解凍し、その指示に従って Syslinux ソース コードをコンパイルすることができます。その後、ダウンロードしたディレクトリから Syslinux インストールを実行する場合は、次のコマンドを使用できます。

    cd ~/Downloads/syslinux-3.86
    .mtools/syslinux /dev/sdb1
    cat mbr/mbr.bin > /dev/sdb
  6. ターゲット ディレクトリを作成し、USB フラッシュ ドライブをマウントします。
    mkdir /usbdisk
    mount /dev/sdb1 /usbdisk
  7. ソース ディレクトリを作成し、ESXi インストーラ ISO イメージをマウントします。
    mkdir /esxi_cdrom 
    mount -o loop VMware-VMvisor-Installer-version_number-build_number.x86_64.iso /esxi_cdrom
  8. ISO イメージの内容を USB フラッシュ ドライブにコピーします。
    cp -r /esxi_cdrom/* /usbdisk
  9. ファイル名 isolinux.cfgsyslinux.cfg に変更します。
    mv /usbdisk/isolinux.cfg /usbdisk/syslinux.cfg
  10. usbdisk/syslinux.cfg ファイルで、APPEND -c boot.cfg 行を APPEND -c boot.cfg -p 1 に編集し、ブート ローダーが手順 3 で作成した最初のパーティションからファイルを読み取るようにします。パーティション番号は、USB デバイスのレイアウトによって異なる場合があります。
  11. USB フラッシュ ドライブをアンマウントします。
    umount /usbdisk
  12. インストーラ ISO イメージをアンマウントします。
    umount /esxi_cdrom

結果

USB フラッシュ ドライブを使用して、ESXi インストーラを起動できます。

USB フラッシュ ドライブを作成して、ESXi インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを保存する

ESXi のスクリプトによるインストールまたはアップグレードに使用する ESXi のインストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを、USB フラッシュ ドライブに格納することができます。

インストール マシンに複数の USB フラッシュ ドライブがある場合、インストール ソフトウェアは、接続されたすべての USB フラッシュ ドライブでインストールまたはアップグレード スクリプトを検索します。

この手順の説明では、USB フラッシュ ドライブが /dev/sdb として検出されることを前提としています。

注: インストールまたはアップグレード スクリプトを含む ks ファイルは、インストールまたはアップグレードの起動に使用している同じ USB フラッシュ ドライブ上に格納しないでください。

前提条件

  • Linux マシン
  • ESXi のインストールまたはアップグレード スクリプト、ks.cfg キックスタート ファイル
  • USB フラッシュ ドライブ

手順

  1. インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトにアクセスできる Linux マシンに、USB フラッシュ ドライブを接続します。
  2. パーティション テーブルを作成します。
    /sbin/fdisk /dev/sdb
    1. d を入力して、すべてのパーティションが削除されるまで、パーティションを削除します。
    2. n を入力して、ディスク全体を占めるプライマリ パーティション 1 を作成します。
    3. t を入力して、FAT32 ファイル システムに適した設定にタイプを設定します(c など)。
    4. p と入力して、パーティション テーブルを出力します。
      結果は次のようになります。
      Disk /dev/sdb: 2004 MB, 2004877312 bytes
      255 heads, 63 sectors/track, 243 cylinders
      Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes
         Device Boot      Start         End      Blocks   Id  System
      /dev/sdb1             1           243      1951866  c   W95 FAT32 (LBA)
      
    5. w と入力してパーティション テーブルを書き込み、終了します。
  3. USB フラッシュ ドライブを FAT32 ファイル システムを指定してフォーマットします。
    /sbin/mkfs.vfat -F 32 -n USB /dev/sdb1
  4. ターゲット ディレクトリを作成し、USB フラッシュ ドライブをマウントします。
    mkdir -p /usbdisk
    mount /dev/sdb1 /usbdisk
  5. ESXi のインストール スクリプトを USB フラッシュ ドライブにコピーします。
    cp ks.cfg /usbdisk
  6. USB フラッシュ ドライブをアンマウントします。
    umount /usbdisk

結果

USB フラッシュ ドライブには、ESXi のインストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトが格納されています。

次のタスク

ESXi インストーラの起動時に、インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトの場所としてこの USB フラッシュ ドライブの場所を参照します。インストール スクリプトまたはアップグレード スクリプトを開始するための起動オプションの入力およびPXELINUX 構成ファイルを参照してください。

カスタムのインストールまたはアップグレードスクリプトを含む、インストーラ ISO イメージの作成

独自のインストールまたはアップグレード スクリプトを使用して、標準の ESXi インストーラ ISO イメージをカスタマイズできます。このカスタマイズを行うと、カスタマイズしたインストーラ ISO イメージを起動するときに、スクリプトを使用して無人インストールまたは無人アップグレードを実行できるようになります。

インストール スクリプトおよびアップグレード スクリプトについて および boot.cfg ファイルについて も参照してください。

前提条件

  • Linux マシン
  • ESXi ISO イメージ VMware-VMvisor-Installer-7.x.x-XXXXXX.x86_64.iso。ここで、7.x.x はインストールする ESXi のバージョンであり、 XXXXXX はインストーラ ISO イメージのビルド番号です。
  • カスタムのインストールまたはアップグレード スクリプト、KS_CUST.CFG キックスタート ファイル

手順

  1. VMware Web サイトから ESXi ISO イメージをダウンロードします。
  2. ISO イメージをフォルダにマウントします。
    mount -o loop VMware-VMvisor-Installer-7.x.x-XXXXXX.x86_64.iso /esxi_cdrom_mount

    XXXXXX には、インストールまたはアップグレード後のバージョンの ESXi ビルド番号を指定します。

  3. esxi_cdrom の内容を別のフォルダにコピーします。
    cp -r /esxi_cdrom_mount/* /esxi_cdrom
  4. キックスタート ファイルを /esxi_cdrom にコピーします。
    cp KS_CUST.CFG /esxi_cdrom
  5. (オプション) kernelopt オプションを使用してインストールまたはアップグレード スクリプトの場所を指定するように、boot.cfg ファイルを変更します。
    スクリプトのパスを入力するには、大文字を使用する必要があります。例:
    kernelopt=runweasel ks=cdrom:/KS_CUST.CFG
    UEFI ブートの場合、 /efi/boot/ にある boot.cfg ファイルを変更する必要があります。
    インストールまたはアップグレードは、インストール中またはアップグレード中にキックスタート ファイルを指定する必要なく、完全に自動化されています。
  6. mkisofs または genisoimage コマンドを使用して、ISO イメージを再作成します。
    コマンド 構文
    mkisofs mkisofs -relaxed-filenames -J -R -o custom_esxi.iso -b ISOLINUX.BIN -c BOOT.CAT -no-emul-boot -boot-load-size 4 -boot-info-table -eltorito-alt-boot -eltorito-platform efi -b EFIBOOT.IMG -no-emul-boot /esxi_cdrom
    genisoimage genisoimage -relaxed-filenames -J -R -o custom_esxi.iso -b ISOLINUX.BIN -c BOOT.CAT -no-emul-boot -boot-load-size 4 -boot-info-table -eltorito-alt-boot -e EFIBOOT.IMG -no-emul-boot /esxi_cdrom

    この ISO インストーラのイメージは、通常の起動または UEFI セキュア ブートに使用できます。ただし、vSphere Lifecycle Manager はこのような ISO イメージのチェックサムを検証できないため、vSphere Lifecycle Manager ワークフローを使用したアップグレードに使用することはできません。

結果

ISO イメージにカスタムのインストールまたはアップグレード スクリプトが含まれます。

次のタスク

この ISO イメージを使用して ESXi をインストールします。