物理 NIC 負荷に基づいたルートは、発信元の仮想ポートに基づいたルートをベースにしています。このルートでは、仮想スイッチが、アップリンクの実際の負荷をチェックし、負荷がかかりすぎているアップリンクで負荷を軽減するための処理を行います。このルートは、vSphere Distributed Switch でのみ使用できます。

Distributed Switch は、ポート ID と NIC チーム内のアップリンク数を取得して、仮想マシンのアップリンクの負荷を計算します。Distributed Switch は 30 秒ごとにアップリンクをテストして、その負荷が使用量の 75 パーセントを超えると、I/O の使用率が最も高い仮想マシンのポート ID を別のアップリンクに移動します。

表 1. 物理 NIC 負荷に基づいたルート使用時の考慮事項
考慮事項 説明
メリット
  • Distributed Switch が仮想マシンのアップリンクの負荷を計算するのは 1 度のみで、アップリンクの確認の影響は最小限であるため、リソース使用量が低く抑えられます。
  • Distributed Switch がアップリンクの負荷を認識し、必要に応じて負荷を軽減するための処理を行います。
  • 物理スイッチに変更を加える必要がありません。
デメリット
  • 仮想マシンで使用できるバンド幅が、Distributed Switch に接続されたアップリンクによる制限を受けます。