仮想マシンのスナップショットを 1 つ以上作成して、特定の異なる時点での、仮想マシンの設定状態、ディスク状態、およびメモリ状態を取得できます。スナップショットを作成する場合は、仮想マシンのファイルを静止したり、仮想マシン ディスクをスナップショットから除外することもできます。
スナップショットの作成時に、仮想マシンでほかのアクティビティが実行されていると、そのスナップショットに戻すときに、そのアクティビティがスナップショット プロセスに影響を与える可能性があります。ストレージの観点から言うと、スナップショットを作成するのに最も適したタイミングは、I/O の負荷があまり大きくないときです。サービスの観点から言うと、仮想マシン内のアプリケーションがほかのコンピュータと通信していないときにスナップショットを作成するのが最適です。仮想マシンがほかのコンピュータと通信しているとき、特に本番環境にある場合、問題が起こる可能性が高くなります。たとえば、仮想マシンがネットワーク上のサーバからファイルをダウンロードしているときにスナップショットを作成する場合、仮想マシンはファイルのダウンロードを継続し、サーバに進捗状況を通知します。そのスナップショットに戻すと、仮想マシンとサーバ間の通信は混乱し、ファイルの転送は失敗します。実行しているタスクによっては、メモリ スナップショットを作成したり、仮想マシンのファイル システムを静止したりできます。
- メモリ スナップショット
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スナップショット作成のデフォルトの設定です。仮想マシンのメモリの状態を取得する場合、スナップショットは仮想マシンのライブ状態を維持します。メモリ スナップショットでは、稼働中のソフトウェアをアップグレードするときなど、ある特定の時点でのスナップショットが作成されます。メモリ スナップショットを作成しておけば、アップグレードが予想どおりに完了しなかったとき、またはソフトウェアが期待に沿うものでなかったときに、仮想マシンを元の状態に戻すことができます。
メモリ状態の取得時に仮想マシンのファイルを静止させる必要はありません。メモリの状態を取得しない場合、スナップショットは仮想マシンのライブ状態を保存せず、ディスクは、静止しないかぎりクラッシュ時の整合性を保ちます。
- 静止スナップショット
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仮想マシンを静止する場合、VMware Tools によって仮想システム内のファイル システムが静止されます。静止操作により、スナップショット ディスクはゲスト ファイル システムの一貫した状態を表します。静止スナップショットは、自動バックアップや定期バックアップに適しています。たとえば、仮想マシンのアクティビティを把握していなくとも、最新の復元用バックアップが欲しいという場合に、ファイルを静止することができます。
仮想マシンがパワーオフ状態の場合、または VMware Tools を使用できない場合は、Quiesceパラメータは使用できません。大容量ディスクがある仮想マシンを静止させることはできません。