URL を指定してアクセスできるソフトウェア デポかオフラインの ZIP デポに格納されているイメージ プロファイルを使用して、ホストをアップグレードまたはアップデートできます。

esxcli software profile updateまたは esxcli software profile install コマンドを使用して、ESXi ホストをアップグレードまたはアップデートできます。

ホストをアップグレードまたはアップデートする場合は、コマンド esxcli software profile update または esxcli software profile install により、最新バージョン(メジャーまたはマイナー)のすべてのイメージ プロファイルをホストに適用します。この操作と再起動の後、ホストは同じバージョンかそれ以降のバージョンの vCenter Server環境に参加することができます。

esxcli software profile updateコマンドにより、 ESXi ホスト イメージのコンテンツ全体を、ISO インストーラを使用してアップグレードする場合と同じレベルに引き上げます。ただし、ISO インストーラは、メモリ不足やサポートされていないデバイスなどの潜在的な問題について、アップグレード前のチェックを実行します。 esxcli のアップグレードでは、 ESXi 6.7 Update 1 以降を新しいバージョンにアップグレードするときにのみ、このようなチェックが実行されます。
注: ESXi 7.0 バージョン Update 3i より前の ESXi 6.7.x および ESXi 7.0.x から ESXi 8.0 以降へのアップグレードには、 --dry-run オプションを使用しないでください。 --dry-run オプションを削除しても、esxcli によるアップグレード方法を使用して ESXi 6.7 Update 1 以降から ESXi 8.0 以降にアップグレードできます。ESXi 6.7 Update 1 より前のバージョンの場合は、最初に 6.7 Update 1 以降にアップグレードしてから、ESXi 8.0 以降にアップグレードする必要があります。

ESXiのアップグレードのプロセスと方法の詳細については、「ESXi ホスト アップグレード プロセスの概要」を参照してください。

重要: VMware Web サイトからオンラインで実行またはローカルにダウンロードできる、VMware が提供するデポの zip バンドルを使用して ESXiをアップグレードまたはアップデートする場合、VMware はアップデート コマンド esxcli software profile update --depot=<depot_location> --profile=<profile_name> のみをサポートします。

--server=<server_name> を使用してターゲット サーバを指定すると、サーバはユーザー名とパスワードの入力を促します。構成ファイルやセッション ファイルなど、他の接続オプションもサポートされています。接続オプションのリストについては、ESXCLI スタート ガイドを参照するか、ESXCLI コマンド プロンプトで esxcli --help を実行します。

注:

updateおよびinstall コマンドのオプションを使用すると、ドライ ランの実行や、許容レベルの検証をバイパスできるほか、ハードウェア互換性チェックの警告を無視できるようになります。ハードウェア互換性チェックの警告をバイパスするオプションは、ESXi6.7 Update 1 以降のみで使用可能です。本番稼働システムでは検証をバイパスしないでください。

オプションのヘルプを参照するには、esxcli software profile install --helpまたはesxcli software profile update --help と入力します。使用可能なコマンドライン オプションの完全なリストについては、ESXCLI Reference を参照してください。

前提条件

  • スタンドアローン ESXCLI をインストールします。ESXCLI スタート ガイドを参照してください。トラブルシューティングするには、ESXi Shellesxcli コマンドを実行します。
  • 更新するためにホストをメンテナンス モードにする必要があるか、それとも再起動する必要があるかを確認します。必要に応じ、ホストをメンテナンス モードにします。

    ESXi ホストの更新でメンテナンス モードまたは再起動が必要かどうかを確認するを参照してください。 ホストをメンテナンス モードに切り替えるを参照してください。
    重要: ESXCLI を使用してホストをアップデートまたはアップグレードする場合は、アップグレードを開始する前に起動ディスクがアクティブに使用されないようにするために、ホストを手動でメンテナンス モードにします。
  • 更新時に再起動が必要な場合、ホストが vSphere HA クラスタに属しているときは、クラスタからホストを削除するか、クラスタで HA を無効にします。

手順

  1. ホストにどの VIB がインストールされているか確認します。
    esxcli --server=<server_name> software vib list
  2. デポで提供されているイメージ プロファイルを確認します。
    esxcli --server=<server_name> software sources profile list --depot=http://<web_server>/<depot_name>

    --proxyオプションを使用して、プロキシ サーバを指定することができます。

  3. 既存のイメージ プロファイルを更新して、VIB を含めるか、新しい VIB をインストールします。
    重要: software profile updateコマンドでは、指定したプロファイルの対応する VIB を使用して既存の VIB を更新しますが、ターゲット サーバ上にインストールされているほかの VIB には影響しません。 software profile installコマンドでは、デポのイメージ プロファイル内にある VIB をインストールし、ターゲット サーバ上にインストールされているその他すべての VIB を削除します。
    オプション 説明
    VMware Web サイトからアクセスし、ローカルのデポへダウンロード可能な、VMware が提供するデポの ZIP バンドルを使用して、イメージ プロファイルを更新します。
    esxcli software profile update --depot=<depot_location> --profile=<profile_name>
    重要: VMware が提供する ZIP バンドルを使用する場合、これが VMware がサポートする唯一のアップデート方法です。

    VMware 提供の ZIP バンドル名は、次の形式になります。VMware-ESXi-<version_number>-<build_number>-depot.zip

    VMware 提供の ZIP バンドルのプロファイル名は、次のうちのどちらかの形式になります。。

    • ESXi-<version_number>-<build_number>-standard
    • ESXi-<version_number>-<build_number>-notools(VMware Tools を含まない場合)
    デポの URL を指定してイメージ プロファイルを更新
    esxcli --server=<server_name> software profile update --depot=http://<web_server>/<depot_name> --profile=<profile_name>
    ターゲット サーバ上にローカルに格納されている ZIP ファイルから、イメージ プロファイルを更新
    esxcli --server=<server_name> software profile update --depot=file:///<path_to_profile_ZIP_file>/<profile_ZIP_file> --profile=<profile_name>
    データストアにコピーされた、ターゲット サーバ上の ZIP ファイルからイメージ プロファイルを更新
    esxcli --server=<server_name> software profile update --depot=<datastore_name>/<profile_ZIP_file> --profile=<profile_name>
    ローカルにコピーされ、ターゲット サーバに適用された ZIP ファイルから、イメージ プロファイルを更新
    esxcli --server=<server_name> software profile update --depot=/<root_dir>/<path_to_profile_ZIP_file>/<profile_ZIP_file> --profile=<profile_name>
    特定のプロファイルの URL を指定して、このプロファイルに新しい VIB をすべてインストール
    esxcli --server=<server_name> software profile install --depot=http://<web_server>/<depot_name> --profile=<profile_name>
    ターゲット上でローカルに格納されている ZIP ファイルの特定のプロファイル内に、新しい VIB をすべてインストール。
    esxcli --server=<server_name> software profile install --depot=file:///<path_to_profile_ZIP_file>/<profile_ZIP_file> --profile=<profile_name>
    ターゲット サーバ上の、データストアにコピーされた ZIP ファイルから、すべての新しい VIB をインストール
    esxcli --server=<server_name> software profile install --depot=<datastore_name>/<profile_ZIP_file> --profile=<profile_name>
    ローカルにコピーされ、ターゲット サーバに適用された ZIP ファイルから、すべての新しい VIB をインストール
    esxcli --server=<server_name> software profile install --depot=/<root_dir>/<path_to_profile_ZIP_file>/<profile_ZIP_file> --profile=<profile_name>
  4. VIB が ESXi ホストにインストールされていることを確認します。
    esxcli --server=<server_name> software vib list