ストレージ デバイスに VMFS データストアのコピーが含まれている場合、ESXi はコピーを検出します。データストア コピーを元のデータストアの UUID を使用してマウントしたり、UUID を変更したりできます。UUID を変更するプロセスは、データストア再署名と呼ばれます。
ストレージ デバイスに作成された各 VMFS データストアには一意の署名(UUID とも呼ばれる)があり、ファイル システム スーパーブロックに格納されています。ストレージ デバイスを複製する場合、またはそのスナップショットをアレイ側で作成する場合、コピーされたデバイス コピーは元のデバイスとバイト単位で同じになります。たとえば、UUIDX を持つ VMFS データストアが元のストレージ デバイスに含まれている場合、コピーは、同じ UUIDX のデータストア コピーを格納しているように表示されます。
LUN のスナップショットとレプリケーションに加え、特定のデバイス操作(LUN ID の変更など)によって、元のデータストアのコピーが作成される場合があります。
ESXi ホストが VMFS データストアのコピーを検出した後で、元の UUID を使用してデータストア コピーをマウントするか、データストア再署名を使用して UUID を変更することができます。
再署名するか、再署名をせずにマウントするかは、ストレージ環境内での LUN のマスク方法によって異なります。ホストが LUN の両方のコピーを表示できる場合は、再署名が最適な方法です。
既存のデータストア署名の保持
VMFS データストアのコピーに再署名する必要がない場合、その署名を変えずにマウントできます。
ディザスタ リカバリ プランの一環として、仮想マシンの同期済みコピーをセカンダリ サイトで管理する場合などは、署名を維持できます。プライマリ サイトでディザスタが発生した場合は、セカンダリ サイトでデータストアのコピーをマウントして仮想マシンをパワーオンします。
VMFS データストア コピーの再署名
VMFS データストア コピー上に保存されたデータを保持したい場合は、データストア再署名を使用してください。
VMFS コピーの再署名を行うとき、ESXi は新しい署名 (UUID) をコピーに割り当て、コピー元とは別のデータストアとしてマウントします。仮想マシンの構成ファイルの元の署名へのリファレンスはすべて更新されます。
データストアの再署名を行うとき、次の点を考慮してください。
- データストアの再署名は取り消しできません。
- 再署名の後、VMFS コピーを格納していたストレージ デバイス レプリカは、レプリカとして扱われなくなります。
- 複数にまたがるデータストアは、そのすべてのエクステントがオンラインである場合のみ再署名が可能です。
- 再署名は、耐障害性のある処理です。処理が中断したとしても、あとで再開できます。
- 新しい VMFS データストアのマウントは、その UUID が、デバイス スナップショット階層の他のデータストアの UUID と競合することなく行えます。
VMFS データストア コピーのマウント
VMFS データストア コピー上に保存されたデータを保持したい場合は、データストア再署名を使用してください。VMFS データストアのコピーに再署名する必要がない場合、その署名を変えずにマウントできます。
前提条件
- ホストのストレージ再スキャンを実行し、ホストに提示されるストレージ デバイスのビューを更新します。
- マウントしようとしているコピーと同じ UUID を持つ元の VMFS データストアをアンマウントします。VMFS データストアのコピーをマウントできるのは、元の VMFS データストアと競合しない場合だけです。