vSphere vMotionを使用する前に、ホストを正しく構成する必要があります。

ホストを正しく構成したことを確認します。

  • 各ホストに、vSphere vMotion の正しいライセンスがある必要があります。
  • 各ホストは、vSphere vMotionの共有ストレージ要件を満たしている必要があります。
  • 各ホストは、vSphere vMotionのネットワーク要件を満たしている必要があります。

長距離の vSphere vMotion

ネットワークの往復待ち時間が長いホストとサイト間で信頼性の高い移行を実行できます。長距離の vSphere vMotion は、適切なライセンスがインストールされている場合に有効になります。ユーザーによる構成は必要ありません。

長距離移行の場合は、ホスト間のネットワーク遅延とライセンスを確認します。

vMotion の共有ストレージ要件

vMotion を使用するには、ソース ホストとターゲット ホストの両方から仮想マシンにアクセスできるように、共有ストレージを使用するようにホストを構成します。

vMotion での移行時に、移行する仮想マシンは、ソース ホストとターゲット ホストの両方からアクセスできるストレージに配置されている必要があります。vMotion 用に構成されているホストは、共有ストレージを使用する必要があります。共有ストレージは、ファイバ チャネル ストレージ エリア ネットワーク(SAN)上に設定するか、iSCSI や NAS を使用しても実装できます。

vMotion を使用して RAW デバイス マッピング(RDM)ファイルを持つ仮想マシンを移行する場合、参加するすべてのホストで RDM の一貫した LUN ID を維持するようにしてください。

SAN および RDM の情報については、『vSphere のストレージvSphere Storage』ドキュメントを参照してください。

vSphere vMotion のネットワーク要件

vMotion での移行を行うには、ソース ホストとターゲット ホストに、正しく構成されたネットワーク インターフェイスが必要です。

vMotion トラフィック用に少なくとも 1 つのネットワーク インターフェイスを組み込んで各ホストを構成します。セキュアなデータ送信を確保するには、vMotion ネットワークをセキュアなネットワークにし、信頼できる相手だけがアクセスできるようにする必要があります。バンド幅を追加すると、vMotion のパフォーマンスが飛躍的に向上します。共有ストレージを使用せずに、vMotion を使用して仮想マシンを移行するときは、仮想ディスクの内容もネットワーク経由で転送されます。

vSphere 6.5 以降では、vMotion を使用するネットワーク トラフィックを暗号化できます。暗号化された vMotion は、ホストの構成、またはソースとターゲットのホスト間の互換性に依存します。

vMotion 同時移行の要件

vMotion ネットワークには、vMotion の同時セッションごとに 250 Mbps 以上の専用のバンド幅を確保する必要があります。バンド幅が大きいほど、移行は速く完了します。WAN の最適化技術によって得られるメリットは、250 Mbps の制限にはカウントされません。

最大同時 vMotion 操作数を判断するには、同時移行の制限を参照してください。これらの制限は、vMotion ネットワークへのホストのリンク速度によって異なります。

長距離 vMotion 移行の往復時間

環境に適切なライセンスを適用している場合は、ネットワークの長い往復遅延で隔てられたホスト間で、信頼性の高い移行を実行できます。vMotion 移行でサポートされているネットワークの最大往復待ち時間は 150 ミリ秒です。この往復時間により、遠い距離にある別の地理的場所に仮想マシンを移行できます。

複数の NIC vMotion

2 つ以上の NIC を必須の標準スイッチまたは Distributed Switch に追加することにより、vMotion 用に複数の NIC を構成できます。詳細については、ナレッジベースの記事 KB2007467 を参照してください。

ネットワークの構成

vMotion 対応ホストで、仮想ネットワークを次のように構成します。

  • 各ホストで、vMotion 用に VMkernel ポート グループを構成する。

    vMotion トラフィックが IP サブネットを経由するようにするには、ホスト上で vMotion の TCP/IP スタックを有効化します。ESXi ホストの vMotion TCP/IP スタックへの vMotion トラフィックの配置を参照してください。

  • ネットワーク用に標準スイッチを使用している場合は、仮想マシン ポート グループに使用されているネットワーク ラベルがホスト間で一貫していることを確認します。vMotion での移行時に、vCenter Server は、一致するネットワーク ラベルに基づいて仮想マシンをポート グループに割り当てます。
    注:

    デフォルトでは、移行先ホストに同じレベルのアップリンク以外の標準スイッチがある場合でも、物理アップリンクを構成していない標準スイッチに接続された仮想マシンの移行に vMotion は使用できません。

    デフォルトの動作をオーバーライドするには、vCenter Serverconfig.migrate.test.CompatibleNetworks.VMOnVirtualIntranet 詳細設定を false に設定します。変更はすぐに有効となります。設定の詳細については、ナレッジベースの記事 KB1003832 を参照してください。vCenter Server の詳細設定については、「vCenter Server の構成」を参照してください。

vMotion ネットワーク リソースの構成に関する詳細は、vSphere vMotion のネットワークのベスト プラクティスを参照してください。

vMotion ネットワークの要件の詳細については、ナレッジベースの記事 KB59232 を参照してください。

vSphere vMotion のネットワークのベスト プラクティス

ESXi ホストに vMotion のネットワーク リソースを構成するための特定のベスト プラクティスを考慮してください。

  • 次のいずれかの方法で必要なバンド幅を指定します。
    物理アダプタの構成 ベスト プラクティス
    少なくとも 1 つのアダプタを vMotion 用にします。

    少ないメモリ操作を行うワークロードの場合は、少なくとも 1 GbE のアダプタを使用します。多くのメモリ操作を行うワークロードを移行する場合は、少なくとも 10 GbE のアダプタを使用します。

    使用できるイーサネット アダプタが 2 つだけの場合、セキュリティおよび可用性を確保するために構成します。

    • 高いセキュリティを確保するには、1 つのアダプタを vMotion 専用にし、VLAN を使用して仮想マシンと管理トラフィックをもう 1 つのアダプタに分割します。
    • 高い可用性を確保するには、両方のアダプタを 1 つのチームに結合し、VLAN を使用してトラフィックをいくつかのネットワークに分散します(仮想マシン トラフィック用に 1 つ以上、vMotion 用に 1 つ)。
    バンド幅の容量が多く、他のタイプのトラフィック間でも共有されている 1 つ以上の物理 NIC に vMotion トラフィックを直接送信します。
    • 複数の物理 NIC にわたる vMotion トラフィックにより多くの帯域幅を配布または割り当てるには、複数の NIC vMotion を使用します。
    • vSphere Distributed Switch 5.1 以降では、vSphere Network I/O Control 共有を使用してバンド幅を発信 vMotion トラフィックに提供します。共有を定義すると、競合を回避し、過剰な vMotion や他のトラフィックも抑えます。
    • 物理 NIC リンクの飽和を回避し、受信 vMotion トラフィックにリソースが集中しないようにするには、ターゲット ホストの vMotion ポート グループで出力側のトラフィック シェーピングを使用します。トラフィック シェーピングを使用すると vMotion トラフィックに使用可能な平均バンド幅とピーク時のバンド幅を制限し、他のタイプのトラフィック用にリソースを予約できます。
    • vSphere 7.0 Update 1 以前では、vMotion により、単一の vMotion VMkernel NIC で 1 GbE および 10 GbE の物理 NIC が飽和します。vSphere 7.0 Update 2 以降では、vMotion により、単一の vMotion VMkernel NIC で 25 GbE、40 GbE、100 GbE などの高速リンクが飽和します。vMotion 専用アップリンクがない場合は、Network I/O Control を使用して、vMotion のバンド幅の使用を制限できます。
  • フェイルオーバー NIC として少なくとも 1 つの追加物理 NIC をプロビジョニングします。
  • 最高の vMotion パフォーマンスを得るには、ジャンボ フレームを使用します。

    物理 NIC、物理スイッチ、および仮想スイッチを含む vMotion パスにあるすべてのネットワーク デバイスでジャンボ フレームが有効であることを確認します。

  • 管理ネットワークのゲートウェイとは異なる専用のデフォルト ゲートウェイがある IP サブネットを介して、vMotion トラフィックを移行用の vMotion TCP/IP スタックに配置します。ESXi ホストの vMotion TCP/IP スタックへの vMotion トラフィックの配置を参照してください。

ESXi ホストのネットワーク構成の詳細については、『vSphere のネットワーク』ドキュメントを参照してください。