vCenter Server アプライアンスは、ESXi ホスト 6.7 以降または vCenter Server インスタンス 6.7 以降にデプロイできます。また、システムは、固有のソフトウェアおよびハードウェア要件を満たしている必要があります。
完全修飾ドメイン名を使用する場合は、アプライアンスをデプロイするクライアント マシンと、アプライアンスのデプロイ先のネットワークが、同じ DNS サーバを使用することを確認します。
アプライアンスをデプロイする前に、vSphere ネットワーク上のターゲット サーバとすべての vCenter Server インスタンスの時刻を同期します。時刻が同期されていないと認証の問題が発生して、インストールに失敗したり、アプライアンス サービスを起動できなくなることがあります。vSphere ネットワーク上の時刻の同期を参照してください。
vCenter Server アプライアンスのハードウェア要件
vCenter Server アプライアンスをデプロイする場合は、vSphere 環境のサイズに合ったアプライアンスをデプロイするように選択できます。選択したオプションによって、アプライアンスの CPU の数とメモリ容量が決まります。
vCenter Server アプライアンスのハードウェア要件は、vSphere インベントリのサイズによって異なります。
vCPU の数 | メモリ | |
---|---|---|
極小規模環境(最大でホスト 10 台または仮想マシン 100 台) | 2 | 14 GB |
小規模環境(最大でホスト 100 台または仮想マシン 1,000 台) | 4 | 21 GB |
中規模環境(最大でホスト 400 台または仮想マシン 4,000 台) | 8 | 30 GB |
大規模環境(最大でホスト 1,000 台または仮想マシン 10,000 台) | 16 | 39 GB |
特大規模環境(最大でホスト 2,000 台または仮想マシン 35,000 台) | 24 | 58 GB |
vCenter Server アプライアンスのストレージ要件
vCenter Server アプライアンスをデプロイする場合、アプライアンスをデプロイする ESXi ホストまたは DRS クラスタは、最小ストレージ要件を満たす必要があります。必要なストレージ容量は、vSphere 環境とストレージのサイズだけでなく、ディスク プロビジョニング モードによっても異なります。
ストレージ要件は、vSphere 環境のサイズごとに異なり、データベース サイズの要件に依存します。
デフォルトのストレージ サイズ | 大ストレージ サイズ | 特大ストレージ サイズ | |
---|---|---|---|
極小規模環境(最大でホスト 10 台または仮想マシン 100 台) | 579 GB | 2019 GB | 4279 GB |
小規模環境(最大でホスト 100 台または仮想マシン 1,000 台) | 694 GB | 2044 GB | 4304 GB |
中規模環境(最大でホスト 400 台または仮想マシン 4,000 台) | 908 GB | 2208 GB | 4468 GB |
大規模環境(最大でホスト 1,000 台または仮想マシン 10,000 台) | 1358 GB | 2258 GB | 4518 GB |
特大規模環境(最大でホスト 2,000 台または仮想マシン 35,000 台) | 2283 GB | 2383 GB | 4643 GB |
vCenter Server アプライアンスのソフトウェア要件
VMware vCenter Server アプライアンスは ESXi 6.7 ホスト以降、または vCenter Server インスタンス 6.7 以降にデプロイできます。
GUI または CLI インストーラを使用して、vCenter Server アプライアンスをデプロイできます。ターゲット サーバに接続してそのサーバにアプライアンスをデプロイするために使用するネットワーク クライアント マシンからインストーラを実行します。アプライアンスをデプロイする ESXi 6.7 ホストに直接接続できます。vCenter Server 6.7 インスタンスに接続して、ESXi ホストまたは vCenter Server インベントリ内の DRS クラスタにアプライアンスをデプロイすることもできます。
ネットワーク クライアント マシンの要件については、vCenter Server インストーラのシステム要件を参照してください。
vCenter Server に必要なポート
vCenter Server システムは、すべての管理対象ホストへデータを送信可能であり、かつ vSphere Client からデータを受信できる必要があります。管理対象ホスト間での移行アクティビティやプロビジョニング アクティビティを有効にするには、事前に設定された TCP ポートおよび UDP ポートを経由して送信元ホストと送信先ホスト間でデータの送受信が可能である必要があります。
vCenter Server には、事前に設定された TCP および UDP ポートを経由してアクセスします。ファイアウォールの外からネットワーク コンポーネントを管理する場合、ファイアウォールを再設定して、該当するポートへのアクセスを許可する必要があります。vSphere でサポートされているすべてのポートとプロトコルのリストについては、https://ports.vmware.comの VMware Ports and Protocols Tool™ を参照してください。
インストール中、ポートが使用中であるか、拒否リストを使用してブロックされている場合は、vCenter Server インストーラによってエラー メッセージが表示されます。インストールを続行するには別のポート番号を使用する必要があります。プロセス間通信でのみ使用される内部ポートがあります。
VMware では、通信に指定のポートが使用されます。また、管理対象ホストでは、vCenter Server からのデータが指定ポートで監視されます。これらのいずれかの構成要素の間に組み込みのファイアウォールが存在する場合は、インストールまたはアップグレードのプロセスで、インストーラによってポートが開かれます。カスタマイズされたファイアウォールの場合は、必要なポートを手動で開く必要があります。管理対象ホスト 2 台の間にファイアウォールが存在し、移行、クローン作成など、送信元または送信先のアクティビティを実行する場合、管理対象ホストがデータを受信できるように構成する必要があります。
別のポートを使用して vSphere Client データを受信するように vCenter Server システムを構成するには、『vCenter Server およびホストの管理』を参照してください。
vCenter Serverアプライアンスの DNS 要件
vCenter Serverアプライアンスのデプロイ時に、ネットワーク サーバの場合と同様、クライアントが確実にサービスにアクセスできるように DNS サーバが解決可能な固定 IP アドレスと完全修飾ドメイン名 (FQDN) を割り当てることができます。
固定 IP アドレスを設定して vCenter Serverアプライアンスをデプロイする場合、システムの再起動に備えて、必ずアプライアンスの IP アドレスは同じままにしておきます。
固定 IP アドレスを設定して vCenter Serverアプライアンスをデプロイする前に、この IP アドレスが有効な内部ドメイン名システム (DNS) に登録されていることを確認する必要があります。
vCenter Serverアプライアンスをデプロイすると、インストーラがアプライアンスの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を IP アドレスから参照できない場合、vSphere Client をサポートしている Web サーバ コンポーネントのインストールが失敗します。リバース ルックアップは PTR レコードを使用して実装されます。
アプライアンス システム名に FQDN を使用する場合は、フォワードおよびリバース DNS A レコードを追加して、FQDN が DNS サーバによって解決可能であることを確認する必要があります。
nslookup -nosearch -nodefname FQDN_or_IP_address
vCenter Serverアプライアンスの固定 IP アドレスではなく DHCP を使用する場合は、アプライアンス名がドメイン名システム (DNS) 内で更新されていることを確認します。アプライアンス名を ping 送信すると、その名前が DNS で更新されます。
ESXiホスト管理インターフェイスで、vCenter Server とすべてのvSphere Client インスタンスからの有効な DNS 解決があることを確認します。vCenter Serverで、すべての ESXi ホストとすべての vSphere Client からの有効な DNS 解決があることを確認します。