仮想マシンをアップグレードして、互換性のレベルを向上させ、最新バージョンの VMware tools を使用できます。アップグレード後、仮想マシンは、新しいハードウェア オプションと新機能を利用できます。
各 ESXi ハードウェア互換性設定の仮想マシンで使用できるハードウェア機能のリストについては、仮想マシンの互換性の設定で使用できるハードウェア機能を参照してください。
仮想マシンが ESXi の新バージョンと互換性があるかどうかを判断するには、仮想マシンの互換性を参照してください。
VMware Tools アップグレード
仮想マシンのアップグレードの最初の手順は、VMware Tools のアップグレードです。VMware Tools のインストールは新しい仮想マシンの作成プロセスの一部です。Windows ゲスト OS を実行している複数の仮想マシンに VMware Tools をインストールする場合、インストールを自動化して、コンポーネントを含めるまたは除外するオプションを指定できます。VMware Tools のインストール、アップグレード、および構成の詳細については、『VMware Tools ユーザー ガイド』を参照してください。
仮想マシンに VMware Tools がインストールされていない場合は、VMware Tools のアップグレード手順を使用して VMware Tools をインストールできます。VMware Tools をインストールまたはアップグレードしたあと、仮想マシンの互換性をアップグレードします。
仮想マシンの互換性のアップグレード
VMware は仮想マシンのアップグレード用に、次のツールを提供しています。
- vSphere Client
-
仮想マシンのアップグレードを一度に 1 つの手順で実行する必要がありますが、
vSphere Lifecycle Manager は必要ありません。
vSphere Client で仮想マシンを手動でアップグレードするか、またはアップグレードをスケジュール設定することができます。
- vSphere Lifecycle Manager
- 仮想マシンのアップグレードおよびパッチ適用の手順を自動化して、ステップが正しい順序で確実に実行されるようにします。 vSphere Lifecycle Manager を使用して、仮想マシン ハードウェア、VMware Tools、および仮想アプライアンスを直接アップグレードできます。また、仮想マシンと仮想アプライアンス上で実行しているサードパーティ製のソフトウェアもパッチ適用およびアップデートができます。『 vSphere Lifecycle Manager』ドキュメントを参照してください。
仮想マシンのアップグレードのダウンタイム
仮想マシンの互換性のアップグレード時に、すべてのゲスト OS で仮想マシンをシャットダウンする必要があります。Linux オペレーティング システムで VMware Tools をアップグレードする場合、通常はダウンタイムが不要です。
ゲスト OS | VMware Tools のアップグレード | 仮想マシンの互換性のアップグレード |
---|---|---|
Microsoft Windows | ゲスト OS を再起動するダウンタイム。 | 仮想マシンをシャットダウンしてパワーオンするダウンタイム。 |
Linux | ゲスト OS を再起動するダウンタイムがドライバをロードするのに必要。 | 仮想マシンをシャットダウンしてパワーオンするダウンタイム。 |
NetWare | ダウンタイム不要。 | 仮想マシンをシャットダウンしてパワーオンするダウンタイム。 |
Solaris | ダウンタイム不要。 | 仮想マシンをシャットダウンしてパワーオンするダウンタイム。 |
FreeBSD | ダウンタイム不要。 | 仮想マシンをシャットダウンしてパワーオンするダウンタイム。 |
Mac OS X | ダウンタイム不要。 | 仮想マシンをシャットダウンしてパワーオンするダウンタイム。 |
VMXNET ドライバの新しいバージョンをロードするには、仮想マシンを再起動するか、ドライバを手動で再ロードする必要があります。カーネル バージョン 3.10 を使用する Linux ゲスト OS の場合、手動での再起動は不要です。
ドライバが Linux カーネルで構成されていることと、仮想ハードウェアが利用可能であることを確認するには、VMware ナレッジベースの記事 (http://kb.vmware.com/kb/2050364) を参照してください。
仮想マシンのダウンタイムの計画
仮想マシンのダウンタイムを調整して、ユーザーやユーザーのお客様に合わせてスケジュールを調整できます。
例:
- 仮想マシンのユーザーが異なるタイム ゾーンにいる場合、仮想マシンを特定のホストに移行して一定のタイム ゾーンにすることで準備できます。このようにホストのアップグレードを調整して、そのタイム ゾーンの営業時間外に、ユーザーが意識せずに仮想マシンのダウンタイムが発生するようにできます。
- 仮想マシン ユーザーが休みなく活動する場合、通常どおりスケジュールしたメンテナンス期間に合わせて、仮想マシンのダウンタイムを遅延できます。どのステージも、アップグレードを特定の期間内に行う必要はありません。どのステージでも必要なだけ時間をかけて構いません。
仮想マシンの互換性の手動アップグレード
仮想マシンが使用できる仮想ハードウェアは、仮想マシンの互換性の設定によって決まります。仮想ハードウェアはホスト マシンで使用できる物理ハードウェアに対応しています。仮想マシンの互換性レベルをアップグレードして、仮想マシンが追加ハードウェアを使用できるように設定することができます。
前提条件
- 仮想マシンのバックアップまたはスナップショットを作成します。スナップショットによる仮想マシンの管理を参照してください。
- VMware Tools をアップグレードします。Microsoft Windows 仮想マシンで VMware Tools をアップグレードする前に互換性をアップグレードすると、仮想マシンのネットワーク設定が失われることがあります。
- すべての仮想マシンおよびその .vmdk ファイルが、ESXi ホストまたはクライアント マシンに接続されているストレージに格納されていることを確認します。
- 仮想マシンと互換性を持たせる ESXi バージョンを決定します。仮想マシンの互換性を参照してください。
- アップグレードする仮想マシンのゲスト OS をパワーオフする必要があるかどうかを確認します。たとえば、一部の Linux オペレーティング システムでは、仮想マシンの互換性をアップグレードする前にパワーオフする必要がありません。仮想マシンのアップグレードのダウンタイムを参照してください。
手順
- vSphere Clientで、仮想マシンに移動します。
- (オプション) 仮想マシンを右クリックして、[] の順に選択します。
- の順に選択します。
- [はい] をクリックし、アップグレードを確認します。
- 互換性を選択し、[OK] をクリックします。
仮想マシンの互換性アップグレードのスケジューリング
仮想マシンの互換性により、仮想マシンで使用できる仮想ハードウェアが決まります。仮想ハードウェアはホストで使用できる物理ハードウェアに対応しています。新しいバージョンの ESXi と仮想マシンの互換性を保てるように、互換性のアップグレードをスケジューリングできます。
この手順を使用して 1 台の仮想マシンの次の再起動時にアップグレードをスケジューリングし、サポートされているすべての互換性レベルのアップグレードから選択します。サポートされている最新の互換性に仮想マシンをすぐにアップグレードするには、仮想マシンの互換性の手動アップグレードを参照してください。
この手順を使用して、複数の仮想マシンのアップグレードをスケジューリングできます。
仮想マシンのハードウェア バージョンと互換性については、仮想マシンの互換性を参照してください。
前提条件
- 仮想マシンをパワーオフします。
- 仮想マシンのバックアップまたはスナップショットを作成します。スナップショットによる仮想マシンの管理を参照してください。
- VMware Tools の最新バージョンにアップグレードします。VMware Tools をアップグレードする前に互換性をアップグレードすると、仮想マシンのネットワーク設定が失われる可能性があります。
- VMFS5、または NFS のデータストアの ESX/ESXi ホストで、すべての
.vmdk
ファイルを使用できることを確認します。 - 仮想マシンが VMFS5、または NFS のデータストアに格納されていることを確認します。
- 仮想マシンの互換性がサポートされている最新バージョンに設定されていないことを確認します。
- 仮想マシンと互換性を持たせる ESXi バージョンを決定します。仮想マシンの互換性を参照してください。