このトピックでは、NSX ネットワークでの スーパーバイザー の使用時に TKG クラスタ用に作成されるネットワーク オブジェクトの一覧を示します。

TKG クラスタの NSX ネットワーク オブジェクト

各 TKG クラスタにはネットワーク リソース(仮想ネットワーク、仮想ネットワーク インターフェイス、仮想マシン サービス)が必要です。

vSphere IaaS control plane が有効な状態で スーパーバイザー のインスタンスがデプロイされると、NSX 組み込みロード バランサがシステムによって自動的にプロビジョニングされます。このロード バランサは、スーパーバイザー 制御プレーン用であり、Kubernetes API サーバへのアクセスを提供します。

TKG クラスタ用に LoadBalancer タイプの Kubernetes サービスを作成すると、そのサービスに NSX 組み込みロード バランサがプロビジョニングされます。
ネットワーク オブジェクト ネットワーク リソース 説明
VirtualNetwork Tier-1 ルーターと、リンクされたセグメント クラスタのノード ネットワーク
VirtualNetworkInterface セグメントの論理ポート クラスタ ノードのノード ネットワーク インターフェイス
VirtualMachineService 該当なし VirtualMachineService が作成され、k8s サービスに変換されます。
サービス VirtualServer インスタンスおよび関連付けられているサーバ プール(メンバー プール)があるロード バランサ サーバ TKG クラスタ API サーバにアクセスするために、ロード バランサ タイプの Kubernetes サービスが作成されます。
エンドポイント エンドポイント メンバー(TKG クラスタ制御プレーン ノード)は、メンバー プールに含まれている必要があります。 すべての TKG クラスタ制御プレーン ノードを含むように、エンドポイントが作成されます。
スーパーバイザー上の VirtualMachineService 該当なし VirtualMachineService がスーパーバイザーで作成され、スーパーバイザーで Kubernetes サービスに変換されます
スーパーバイザー上のロード バランサ サービス TKG クラスタ ロード バランサ内の VirtualServer、および関連付けられているメンバー プール。 ロード バランサ サービスは、この LB タイプのサービスにアクセスするために、スーパーバイザー上に作成されます
スーパーバイザー上のエンドポイント エンドポイント メンバー(TKG クラスタ ワーカー ノード)は、NSX のメンバー プールに含まれている必要があります。 すべての TKG クラスタ ワーカー ノードを含むように、エンドポイントが作成されます
TKG クラスタのロード バランサ サービス 該当なし ユーザーによってデプロイされた TKG クラスタのロード バランサ サービスは、ステータスがロード バランサの IP で更新される必要があります

ノード ネットワーク

各 TKG クラスタには、次のネットワーク オブジェクトと関連する NSX リソースを作成しておく必要があります。

ネットワーク オブジェクト NSX リソース 説明 IPAM
VirtualNetwork Tier-1 ゲートウェイと、リンクされたセグメント TKG クラスタのノード ネットワーク SNAT IP アドレスが割り当てられている
VirtualNetworkInterface リンクされたセグメントの論理ポート TKG クラスタ ノードのノード ネットワーク インターフェイス 各ノードには IP アドレスが割り当てられます

制御プレーン ロード バランサ

ネットワーク オブジェクト ネットワーク リソース 説明 IPAM
VirtualMachineService 該当なし VirtualMachineService が作成され、Kubernetes サービスに変換されます。 ロード バランサの VIP が含まれる
サービス VirtualServer インスタンスおよび関連付けられているサーバ プール(メンバー プール)があるロード バランサ サーバ TKG クラスタ API サーバにアクセスするために、ロード バランサ タイプの Kubernetes サービスが作成されます。

外部 IP アドレスが割り当てられている

エンドポイント エンドポイント メンバーは TKG クラスタ制御プレーン ノードであり、メンバー プールに含まれている必要があります。 すべての TKG クラスタ制御プレーン ノードを含むように、エンドポイントが作成されます。 該当なし

NSX ロード バランサ

作成された TKG クラスタごとに、システムは小規模な NSX ロード バランサの単一インスタンスを作成します。このロード バランサには、次の表に示すオブジェクトが含まれています。
オブジェクト番号 説明
1 ポート 8443 で Kubernetes 制御プレーン API にアクセスするための仮想サーバ (VS)。
1 3 つの Kubernetes 制御プレーン ノードを含むサーバ プール。
1 HTTP Ingress コントローラ用の VS。
1 HTTPS Ingress コントローラ用の VS。

NAT ルール

作成された TKG クラスタごとに、システムは Tier-0 論理ルーターで次の NSX NAT ルールを定義します。

オブジェクト番号 説明
1 変換された IP アドレスとしてフローティング IP アドレス プールの 1 つの IP アドレスを使用して、Kubernetes 名前空間ごとに作成される SNAT ルール。
1 (NAT トポロジのみ)変換された IP アドレスとしてフローティング IP アドレス プールの 1 つの IP アドレスを使用して、Kubernetes クラスタごとに作成される SNAT ルール。Kubernetes クラスタ サブネットは、/24 ネットマスクを使用してノードの IP ブロックから取得されます。

DFW ルール

作成された TKG クラスタごとに、システムは次の NSX Distributed Firewall ルールを定義します。

オブジェクト番号 説明
1 CoreDNS ポッドの論理ポートに適用される kube-dns 用の DFW ルール
1 Validator ポッドの論理ポートに適用される、名前空間内のバリデータ用の DFW ルール