TKG サービスには、TKG クラスタのプロビジョニングとライフサイクルの管理を行うための 2 つの API とサポート クライアントがあります。

TKG クラスタのプロビジョニング

次の図は、 スーパーバイザー に TKG クラスタをプロビジョニングするためのワークフローを示しています。
図 1. スーパーバイザー への TKG クラスタのプロビジョニング
スーパーバイザー への TKG クラスタのプロビジョニング

TKG クラスタのタイプ

スーパーバイザー が管理クラスタとして動作し、 Kubernetes Cluster API (CAPI) をホストする vSphere IaaS control plane インフラストラクチャには、2 つのタイプの Kubernetes ワークロード クラスタをプロビジョニングできます。各タイプは、 ClusterClassに基づいています。サポートされているバージョンについては、 TKR リリース ノートを参照してください。 TKG サービス クラスタでの Kubernetes リリースの使用も参照してください。
tanzukubernetescluster という名前のデフォルトの ClusterClass を参照する、CAPI クラスタを使用する TanzuKubernetesCluster
クラスタ署名:
apiVersion: run.tanzu.vmware.com/v1alpha3
kind: TanzuKubernetesCluster

このタイプのワークロード クラスタは、tanzukubernetescluster という名前のデフォルトの ClusterClass を参照するクラスタ API (CAPI) を使用して構築された Tanzu Kubernetes クラスタです。このクラスタ タイプは [TanzuKubernetesCluster]、プロビジョニング API は v1alpha3 です。これは CAPI クラスタ上での抽象化であるため、バックエンド クラスタ クラスへの参照はクラスタ マニフェストで指定されていません。参照はシステムによって処理されます。

このタイプのワークロード クラスタを使用する場合は、TanzuKubernetesCluster オブジェクトがフロント ラインになり、抽象化レイヤーとして機能します。このタイプのクラスタをプロビジョニングするワークフローに、vSphere IaaS control plane バージョン 7 で TKGS クラスタをプロビジョニングする方法からの変更点はありません。

tanzukubernetescluster という名前のデフォルトの ClusterClass を参照する CAPI クラスタ
クラスタ署名:
apiVersion: cluster.x-k8s.io/v1beta1
kind: Cluster
このタイプのワークロード クラスタは、 tanzukubernetescluster という名前のデフォルトの ClusterClass を参照するクラスタ API を使用して構築された純粋な CAPI クラスタです。このクラスタ タイプは [クラスタ]、プロビジョニング API は v1beta1 です。
このタイプのワークロード クラスタを使用する場合は、CAPI クラスタ API がフロント ラインになり、TKC 抽象化レイヤーは存在しません。システムではインフラストラクチャを処理するためのコントローラが提供されているため、ClusterClass 関連のオブジェクトを作成する必要はありません。変数が公開されるため、クラスタをカスタマイズできます。クラスタ仕様内のフィールドは TKC 仕様内のフィールドとは異なりますが、プロビジョニング ワークフローは同じです。

TKG クラスタのプロビジョニング API

vSphere 8 スーパーバイザー 上の TKG は、TKG クラスタのライフサイクルを管理するための 2 つの API、v1alpha3v1beta1 を提供します。いずれの API も、Kubernetes API と同様に宣言型です。宣言型クラスタ プロビジョニングでは、TKG クラスタの目的の状態(ノードの数、使用可能なストレージ、仮想マシンのサイズ、Kubernetes ソフトウェアのバージョン)を指定します。TKG は、宣言された状態のクラスタをプロビジョニングおよび維持するための作業を実行します。

vSphere 8 スーパーバイザー で既存の Tanzu Kubernetes クラスタを TKG にアップグレードする場合は、アップグレード プロセスを開始する前に、そのクラスタが v1alpha2 API を使用している必要があります。詳細については、アップグレードのドキュメント「 」を参照してください。
API 種類 vCenter Server のバージョン 説明
v1beta1 Cluster vCenter Server 8 以降 クラスタ クラスに基づいてクラスタのライフサイクルを管理するための新しい API。
v1alpha3 TanzuKubernetesCluster vCenter Server 8 以降 v1alpha2 API の後継。API v1alpha2 でサポートされていたすべての機能は、v1alpha3 API でもサポートされます。新しい機能も追加されました。
v1alpha2 TanzuKubernetesCluster vCenter Server 7 U3 vCenter Server 7 U3 スーパーバイザーでの Tanzu Kubernetes クラスタのプロビジョニング、およびクラスタの vCenter Server 8 スーパーバイザーへのアップグレード用レガシー API。vSphere 8 へのアップグレード時またはプロビジョニング時に、v1alpha2 API は v1alpha3 API に自動変換されます。
v1alpha1 TanzuKubernetesCluster vCenter Server 7 U1、U2 vCenter Server 7 スーパーバイザーの第 1 世代で Tanzu Kubernetes クラスタをプロビジョニングするための廃止済み API。

TKG クラスタのプロビジョニングのクライアント

vSphere 8 スーパーバイザー 上の TKG では、TKG クラスタをプロビジョニングするためのさまざまなクライアント ワークフローがサポートされます。