クラウド管理者は、組織全体の展開に対するリソースの割り当て方法を制御する値を設定できます。

クラウド ゾーンおよびプロジェクト内で配置ポリシーを使用して、展開時にワークロードの分散を制御できますが、ここで示す方法は、割り当て超過を防止し、組織レベルで制限を設定するために使用されます。

最初に行う作業

  • 組織所有者の権限があることを確認します。これらの権限は、認証トークンを取得してコマンドを実行する際に必要になります。vRealize Automation のユーザー ロールについてを参照してください。
  • 認証トピックを取得します。使用しているバージョンのAPI プログラミング ガイドを見つけて、そのガイドの「認証トークンの取得」を参照してください。

メモリの割り当て超過の防止

システムによっては、ホストまたはクラスタに十分なリソースがない場合でも、リソースを展開できることがあります。たとえば、仮想マシンを正常に展開しても、ストレージまたはメモリが不足しているために仮想マシンを有効にできない場合があります。

有効にできないリソースが展開されるのを回避するには、PREVENT_COMPUTE_MEMORY_OVERALLOCATION 構成プロパティを TRUE に設定します。この変更により、vRealize Automation は各ホストまたはクラスタに割り当てられたメモリの量を確実に追跡するようになります。その後、この値を使用して、完全に利用されているホストまたはクラスタへのプロビジョニングを禁止し、割り当て超過を防止するようになります。割り当てられたメモリは、ホストまたはクラスタ内のすべての管理対象仮想マシンの値を合計して算出されます。まだオンボーディングされていない仮想マシンが検出された場合、この仮想マシンはカウントされません。

これはグローバルなプロパティです。

  1. プロパティを追加するには、https://<your_vRA_URL>/iaas/api/swagger/ui/#/Property/patchConfigurationProperty に移動します。
  2. [試してみる] をクリックします。
  3. valuetrue と入力します。
  4. keyPREVENT_COMPUTE_MEMORY_OVERALLOCATION と入力します。
  5. [実行] をクリックします。

禁止しているプロパティをリセットし、割り当て超過を許可するには、値を false に設定します。

メモリ割り当て制限の設定

ホストまたはクラスタの最大メモリ量として使用されるパーセント値を設定できます。この値が割り当て制限となります。控え目な値として 100% 未満を設定できます。リソースの割り当て方法を明確に理解していて、制限を微調整したい場合は、100% を超える値を設定することもできます。

たとえば、合計メモリが 100 GB のホストまたはクラスタがあり、その値を 50% に設定したとします。この場合、vRealize Automation は、ホストに 50 GB の合計メモリがあると見なします。値を 120% に設定することもできます。この場合、vRealize Automation は、ホストに 120 GB のメモリがあると見なします。

グローバル プロパティと、ホストまたはクラスタ固有のプロパティを設定できます。ホストまたはクラスタ固有の値の設定は、グローバル設定よりも優先します。このため、グローバルなデフォルト値を設定してから、特定のホストまたはクラスタに対してより詳細な値を設定できます。

グローバル制限を設定するには、次の手順に従います。

  1. プロパティを追加するには、https://<your_vRA_URL>/iaas/api/swagger/ui/#/Property/patchConfigurationProperty に移動します。
  2. [試してみる] をクリックします。
  3. value50 と入力します。
  4. keyDEFAULT_MAX_ALLOWED_COMPUTE_MEMORY_ALLOCATION_PERCENT と入力します。
  5. [実行] をクリックします。

ホストとクラスタの制限を設定するには、次の手順に従います。

  1. API でファブリック コンピューティングとして参照されているホスト ID またはクラスタ ID を取得するには、https://<your_vRA_URL>/iaas/api/swagger/ui/#/Fabric%20Compute/getFabricComputesに移動し、[試してみる] をクリックします。
  2. 制限を適用するホストまたはクラスタの ID を特定して、コピーします。
  3. プロパティを追加するには、https://<your_vRA_URL>/iaas/api/swagger/ui/#/Fabric%20Compute/updateFabricCompute に移動します。
  4. [試してみる] をクリックします。
  5. [取得] コマンドを使用して取得したホスト ID またはクラスタ ID を入力します。
  6. プロパティと値を入力します。

    例:"maximumAllowedMemoryAllocationPercent": 120

  7. [実行] をクリックします。