インストールの現在の構成値をオーバーライドするコマンド オプションを使用するか、debconf データベースを構成することで、インストールをカスタマイズできます。

コマンドラインからのカスタマイズ

コマンドラインからインストールを構成するには、次の形式のコマンドを使用します。

sudo <オプション=> dpkg  -i vmware-log-insight-agent-<version-and-build-number>_all.deb

オプションの全リストは、Linux での vRealize Log Insight エージェントのインストールのコマンド ライン オプションを参照してください。

次の例は、コマンドラインから実行される典型的な構成を示します。

  • ターゲットの vRealize Log Insightサーバを指定します。
  • インストール中にターゲットを設定するには、sudo コマンド(hostname は vRealize Log Insight サーバの IP アドレスまたはホスト名に置き換え)を実行します。次に例を示します。
    sudo SERVERHOST=hostname dpkg -iv mware-log-insight-agent-<version-and-build-number>_all.deb
    インストール中に --force-confold フラグを有効にしないと、新しいバージョンに更新するときに必ず、システムから liagent.ini 構成ファイルを保持または置き換えるように指示されます。次のシステム メッセージが表示されます。
    Configuration file `/var/lib/loginsight-agent/liagent.ini'
     ==> Modified (by you or by a script) since installation.
     ==> Package distributor has shipped an updated version.
       What would you like to do about it ?  Your options are:
        Y or I  : install the package maintainer's version
        N or O  : keep your currently-installed version
          D     : show the differences between the versions
          Z     : start a shell to examine the situation
     The default action is to keep your current version.
    *** liagent.ini (Y/I/N/O/D/Z) [default=N] ? 
    

    既存の構成を保持するには、[default=N] を使用します。コマンド ラインから受け取った追加のパラメータが引き続き適用されます。

  • 接続プロトコルを構成します。

    デフォルトの接続プロトコルをオーバーライドするには、次の例に示すように SERVERPROTO 変数を使用します。

    sudo SERVERPROTO=syslog dpkg -i vmware-log-insight-agent-<version-and-build-number>_all.deb
    				  
    				
  • 接続ポートを構成します。
    デフォルトの接続ポートをオーバーライドするには、次の例に示すように、インストーラに SERVERPORT 変数の値を指定します。
    sudo SERVERPORT=1234 dpkg -i vmware-log-insight-agent-<version-and-build-number>_all.deb 
  • 非 root ユーザーとしてエージェントを実行します。
    vRealize Log Insight Linux エージェントを non root ユーザーとして実行するには、 sudo コマンドを実行します。
    sudo LIAGENTUSER=liagent dpkg -i vmware-log-insight-agent-<version-build-number>_all.deb

    指定したユーザーが存在しない場合、vRealize Log InsightLinux エージェントはインストール中にそのユーザー アカウントを作成します。作成されたアカウントは、アンインストール後も削除されません。Linux エージェントを LIAGENTUSER=non_root_user パラメータを使用してインストールし、LIAGENTUSER=non_root_user2 パラメータを使用してアップグレードを試みた場合、不一致が生じます。non_root_user2 ユーザーに non_root_user ユーザーの権限がないために警告が表示されます。

debconf データベース用の DEB パッケージのカスタマイズ オプション

エージェント DEB パッケージは、debconf データベースを使用して設定することもできます。次の表に、サポートされている debconf オプションとそれに対応する vRealize Log Insight エージェント DEB インストーラ オプションを示します。

コマンドライン オプション debconf オプション 説明
SERVERHOST=hostname vmware-log-insight-agent/serverhost

vRealize Log Insight 仮想アプライアンスの IP アドレスまたはホスト名。

デフォルトは loginsight です。

SERVERPROTO={cfapi|syslog } vmware-log-insight-agent/serverproto

エージェントが、ログ イベントを vRealize Log Insight サーバに送信するために使用するプロトコル。設定可能な値は cfapiおよび syslog です。

デフォルトは cfapi です。

SERVERPORT=portnumber vmware-log-insight-agent/serverport
エージェントが、ログ イベントを vRealize Log Insight またはサードパーティのサーバに送信するために使用する通信ポート。デフォルトでは、エージェントは SSL とプロトコルに設定されたオプションに基づいて適切なポートを使用します。以下のリストに指定されたデフォルトのポート値を参照してください。ポート オプションは、これらのデフォルトと異なる場合にのみ指定する必要があります。
  • SSL が有効になっている cfapi:9543
  • SSL が無効になっている cfapi:9000
  • SSL が有効になっている Syslog:6514
  • SSL が無効になっている Syslog:514
LIAGENT_INITSYSTEM={init|systemd} log-insight-agent/init_system インストール時に、エージェントがインストール先の init システムの種類を自動的に検出します。この動作をオーバーライドするには、このオプションでシステムの種類を指定します。サポートされている init システムは、initsystemd の 2 種類です。
LIAGENT_AUTOUPDATE={yes|no} vmware-log-insight-agent/auto_update

エージェントの自動更新を有効または無効にします。自動更新を完全に有効にするには、vRealize Log Insight サーバからの自動更新も有効にする必要があります。デフォルトは yes です。

自動更新は Linux の bin パッケージではサポートされません。

LI_AGENT_RUNSERVICES vmware-log-insight-agent/init_system

デフォルトでは、インストール後すぐに liagentd(エージェント)と liupdaterd (updater) サービスが開始します。開始されないようにするには、LIAGENT_RUNSERVICES debconf パラメータを no に設定します。デフォルトは yes です。許容できる値は yesno のみです。1 または [0] はサポートされません。

LIAGENT_SSL vmware-log-insight-agent/ssl C
LIAGENTUSER=user-account-name vmware-log-insight-agent/liagentuser

エージェントを実行するアカウントを指定します。ユーザーが存在しない場合、インストーラが一般ユーザーとしてユーザーを作成します。指定したユーザー アカウントが存在しない場合、vRealize Log InsightLinux エージェントはインストール中にそのユーザー アカウントを作成します。作成されたアカウントは、アンインストール後も削除されません。

デフォルトでは、エージェントがインストールされ、root ユーザーとして実行されます。

エージェントを LIAGENTUSER=non_root_user パラメータを使用してインストールし、LIAGENTUSER=non_root_user2 を使用してアップグレードを試みた場合、不一致が生じます。non_root_user2 ユーザがユーザ non_root_user の権限を持っていないために警告が表示されます。

作成したユーザーはアンインストール時に削除されません。手動で削除できます。このパラメータはエージェント サービス専用です。updater サービスは常に root ユーザーとして実行されます。