この手順では、セキュリティ サーバとペアになっていない接続サーバ インスタンスのアップグレードについて説明します。たとえば、会社のファイアウォール内のクライアントへの接続用として構成された接続サーバに対して、この手順が適用されます。

セキュリティ サーバとペアになっている接続サーバ インスタンスについては、セキュリティ サーバとペアになっている接続サーバのアップグレードで説明する手順を参照してください。

アップグレードの完了後、接続サーバを再起動する必要はありません。

注: この手順では、インプレース アップグレードについて説明します。異なるマシンに移行するには、 別のマシンでの最新バージョンの接続サーバへのアップグレードを参照してください。

前提条件

  • この手順をいつ実行すべきかを判断します。利用可能なデスクトップメンテナンス期間を選択します。このアップグレードにかかる時間は、グループ内の接続サーバ インスタンスの数によって決まります。1 インスタンスにつき 15 ~ 30 分を予定してください。
  • View Composer を使用する場合、View Composer がアップグレードされていることを確認してください。View Composer のアップグレードを参照してください。接続サーバをアップグレード後は、Horizon Administrator を使用して View Composer を追加する必要があります。
  • Horizon 7 のセキュリティ関連の要件について理解し、これらの要件を満たしていることを確認します。Horizon 接続サーバのアップグレード要件を参照してください。証明書の失効情報を含む CA 署名付き SSL サーバ証明書を取得およびインストールし、[セキュリティが強化された Windows ファイアウォール] を [オン] に設定し、IPsec をサポートするようにバックエンドのファイアウォールを構成する必要がある場合があります。
  • vCenter Server がインストールされ、ているサーバに CA (証明機関)署名付き SSL サーバ証明書がインストールされ、構成されていることを確認します。接続サーバをアップグレードした後に、認証局 (CA) 署名付き証明書を vCenter Server が使用しないと、デフォルトの自己署名証明書が Horizon Administrator で無効として表示され、vCenter Server が利用できないというメッセージが表示されます。
  • アップグレードのための接続サーバの準備に一覧表示されているタスクを実行します。
  • 新しいバージョンに有効なライセンスがあることを確認します。
    注: バージョン 6.0.x または 6.1.x から 6.2 にアップグレードする場合は、以前のライセンスが引き続き機能し、使用モデルが [同時ユーザー]に設定されます。Horizon 6 バージョン 6.2 から、Named User と呼ばれる新しいライセンス モデルが追加されました。オプションとして、ライセンス モデルを [Named User] に変更できます。詳細については、 http://www.vmware.com/files/pdf/products/horizon-view/VMware-Horizon-View-Pricing-Licensing-FAQ.pdf を参照してください。
  • インストールとアップグレードを実行する際に使用するホスト上に、管理権限を持つドメイン ユーザー アカウントがあることを確認します。
  • vdmexport.exe ユーティリティについて詳しくない場合は、『Horizon 7 の管理』ドキュメントの使用手順を印刷してください。このユーティリティは、アップグレード手順の一環として View LDAP データベースをバックアップするために使用します。

既存のロード バランサの構成を変更する必要はありません。

手順

  1. ロード バランサを使用して接続サーバ インスタンスのグループを管理する場合、アップグレードする接続サーバ インスタンスをホストするサーバを無効にします。
    1. Horizon Administrator にログインします。
    2. [View 構成] > [サーバ] の順に移動し、[接続サーバ] タブをクリックします。
    3. リストで接続サーバ インスタンスを選択し、表の上にある [無効化] ボタンをクリックします。
    4. [OK] をクリックしてサーバの無効化を確定します。
  2. 接続サーバ インスタンスのホストで、接続サーバの新しいバージョンのインストーラをダウンロードして実行します。
    インストーラのファイル名は、 VMware-viewconnectionserver-x86_64-y.y.y-xxxxxx.exe です。 xxxxxx は、ビルド番号であり、 y.y.y はバージョン番号です。アップグレードを実行する前にサービスを停止する必要はありません。インストーラは必要に応じてサービスの停止と再起動を行います。実際、View LDAP データベースをアップグレードするために VMwareVDMDS サービスは実行されている必要があります。
    旧バージョンがすでにインストールされているかどうかがインストーラによって判別され、アップグレードが実行されます。新規インストールの場合は、インストーラに表示されるインストール オプションの数が少なくなります。

    View LDAP もアップグレードされます。

    注: アップグレードの前に、インストーラは、複製ステータス チェックを実行して、サーバが複製されたグループ内の他のサーバと通信できるかどうかと、サーバがグループ内の他のサーバから LDAP アップデートを取得できるかどうかを判断します。ステータス チェックが失敗すると、アップグレードは続行されません。
  3. インストーラ ウィザードが閉じた後、VMware Horizon 接続サーバ サービスが再起動したことを確認します。
  4. Horizon Administrator にログインし、アップグレードした接続サーバ インスタンスを有効にします。
    1. [View 構成] > [サーバ] の順に移動し、[接続サーバ] タブをクリックします。
    2. リストで接続サーバ インスタンスを選択し、表の上にある [有効化] ボタンをクリックします。
    3. [バージョン] 列に新しいバージョンが表示されていることを確認します。
  5. [View 構成] > [製品のライセンスと使用状況] の順に移動し、[ライセンスを編集] をクリックして、ライセンス キーを入力し、[OK] をクリックします。
  6. ロード バランサを使用してこの接続サーバ インスタンスを管理する場合、アップグレードしたサーバを有効にします。
  7. リモート デスクトップにログインできることを確認します。
  8. 前の手順を繰り返して、グループ内の各接続サーバ インスタンスをアップグレードします。
    重要: レプリカ グループにあるすべての接続サーバ インスタンスをアップグレードしないと、Horizon Administrator のダッシュボードの健全性インジケータで、1 つまたは複数のインスタンスのステータスがエラーになる場合があります。バージョンが異なると提供されるデータの種類も異なるために、この状況が発生します。この問題を解決するには、レプリカ グループにあるすべてのインスタンスをアップグレードします。
  9. vdmexport.exe ユーティリティを使用して、新しくアップグレードされた View LDAP データベースをバックアップします。
    レプリカ グループ内に接続サーバ インスタンスが複数存在する場合は、1 つのインスタンスからデータをエクスポートするだけでかまいません。
  10. Horizon Administrator にログインし、ダッシュボードを調べて、vCenter Server と View Composer アイコンが緑になっていることを確認します。
    これらのアイコンのいずれかが赤になっており、[無効な証明書が検出されました]ダイアログ ボックスが表示される場合、 [検証]をクリックして、「次の手順」で説明されているように信頼されていない証明書の指紋を受け入れるか、CA によって署名された有効な SSL 証明書をインストールします。

    vCenter Server のデフォルト証明書の置換の詳細については、『VMware vSphere Examples and Scenarios』ドキュメントを参照してください。

  11. 接続サーバ インスタンスのダッシュボード アイコンも緑であることを確認します。
    いずれかのインスタンスのアイコンが赤の場合は、インスタンスをクリックして、複製ステータスを確認します。次のいずれかの理由で、複製が失敗することがあります。
    • ファイアウォールによって通信がブロックされている
    • 接続サーバ インスタンスで VMware VDMDS サービスが停止している可能性がある。
    • VMware VDMS DSA オプションによって複製がブロックされている
    • ネットワークの問題が発生している

次のタスク

vCenter Server または View Composer のデフォルト、つまり自己署名証明書を使用するには、デフォルトの TLS 証明書のサムプリントを受け入れるを参照してください。

古いバージョンの vCenter Server がある場合、接続サーバから vCenter 接続で TLSv1.0 を有効にするを参照してください。

1 つ以上の接続サーバ インスタンスでアップグレードが失敗する場合は、接続サーバをスナップショットに戻した後のレプリカ グループの作成を参照してください。

重要: JMS メッセージに拡張されたメッセージ セキュリティ モードを使用する場合、ファイアウォールにより接続サーバ インスタンスが、デスクトップおよびセキュリティ サーバから 4002 ポートに入ってくる JMS トラフィックを受信できるようになっているか確認します。また、ポート 4101 を開いて他の接続サーバ インスタンスからの通信を受け入れます。

パフォーマンス データを監視するようにデータ コレクタ セットが構成されているサーバに接続サーバを再インストールしてある場合は、データ コレクタ セットを停止して再起動してください。